へちまで帯枕を作る

着物コミュで、夏の着物について話していたとき、帯枕を「へちま」で作ると涼しく過ごせる、という話が出た。確かに通気性は良さそう。

では、実際にどうやって作るのかと、検索したら、こちらのサイトにたどり着いた。材料となるへちまは、場所によっては100円ショップで手に入るらしい。近くのお店をのぞいているといい。

わたしはアマゾンから、注文する。
イシミズ天然ヘチマ20cm

長さは帯枕にするので、20cmくらいがよい。長いものを買って、両端を切ることもできる。

届いたお品は程よく曲がっていて、帯枕にぴったり。

色も白くて、さらしてある。水洗いも不用。

 

 

 

 

キッチンはさみで中の筋を切って、取り出す。
このとき、ヘチマは固くて繊維が痛いので、指を怪我しないように注意すること。

ふつうのはさみでは、切れなかった。両端を4cmくらいくり抜く。種があれば、取る。

 

帯枕なので、両端を平らになるようにつぶし、両端を丸みを付けるようにカットする。

自分の帯枕を参照にして、丸みを付けるとよい。両端がつぶれていると、帯がきれいに乗る。このときも、手を怪我しないように、ゴム手袋などして押さえるといい。

 

このままだと、繊維があたり、痛いので、また帯を痛める恐れもあるので、ガーゼで包むとよい。

あまり厚い生地ではせっかくの通気性がなくなるので注意。ストッキングにいれるという手もある。

 

全体を包んだら、ガーゼの両端をヘチマの両端に畳み込むようにしまう。

くり抜いてあるので、ガーゼがうまく収まる。

これでできあがり。使っているうちに微調整したらよい。市販品もあるが、手作りの方が簡単で便利だ。

 

最後に小春さん、ありがとうございます。詳しい解説付きで楽しく作れました。

国際博物館の日で、上野に行ってきました

国際博物館の日とは、国際博物館会議(ICOM)が1977年に制定した記念日。毎年5月18日。今年は土曜日に重なっていたので、イベントがたくさんあった。

上野では、東京国立博物館国立科学博物館国立西洋美術館が、無料観覧日だった。

10時過ぎに上野に着き、まず、東京都美術館に向かう。ここでは、「ベストセレクション 美術 2013」が開催中。全国の主要な公募団体、27の合同展覧会。151名の作品が展示され、今年の美術公募団体の旬ともいえるもの。まずは、現代の作家から押さえておく。会場は二つに別れていたが、楽しく鑑賞。大きな作品に圧倒される。
知合いの作家の作品も発見。画風というのは大切だと思った。

続いて、国立博物館へ向かう。ここは、一部を除き、写真撮影ができるので、カメラ持参が楽しい。

むめのはな にほひをうつす 袖のうへに 軒もる月の かけそあらそふ 藤原定家
(梅の花 にほひをうつす袖のうへに 軒漏る月の かげぞあらそふ)

写真撮影ができるが、ストロボは禁止なので、注意が必要。国立博物館も、若い方が大勢いて、賑わっていた。二階の江戸のコーナーをみて、疲れたので、休憩に外に出る。無料開放日だと、出入りが自由なので、うれしい。
地下にあったミュージアムショップが一階に移転していた。ここで酒井抱一の文香を買う。ここのグッズは、特別なものが多く、海外に行くときはお土産に求めている。

この後、西洋美術館に出かけた。こちらは、全員並んで、窓口で無料観覧券を貰うシステム。行列ができていたので、びっくりするが、すぐに入れた。ラファエロ展も開催中で、こちらを見る人が多かった。

西洋美術館では、印象派の絵と、お気に入りの何点かを中心に見た。頭の中は、かなり疲れていて、見るのも必死だった。

そんな中、モーツアルトという題名の絵を発見。うれしくなる。

ラウル・ディフィ作「モーツァルト」
ラウル・デュフィ(Raoul Dufy, 1877年6月3日 – 1953年3月23日)
野獣派に分類される、19世紀末から20世紀前半のフランスの画家。「色彩の魔術師」20世紀のフランスのパリを代表するフランス近代絵画家。

おなじみのピカソもある。ピカソの色調はストロボなしでも撮れるのが楽しい。

ピカソ 「男と女 (Couple) 」
まるでダンスを踊るかのようにもつれ合う裸の男女を本作品に描いた時、ピカソは88歳になっていた。
1969年制作
梅原龍三郎氏より寄贈

 

 

 

 

 

 

 

頭も足もだいぶくたびれたので、このあたりでお開きとする。最初に現代美術をみておいて、正解だった。歌舞伎の顔見世のような鑑賞だったので、次回、ゆっくり来ようと思った。

小さい人がいるなら、国立科学博物館がお薦め。絶対に楽しめると思う。上野の森は他にも見どころがいっぱい。また、でかけるつもりだ。

食材のお取り寄せは、便利だが記録が必要。

毎週出かけていた食材の買い出し。品物を選んで、レジに並ぶ時間が惜しいと思った。あの震災前から、生協を利用していたのだが、ぐるなびも使えることがわかり、楽天、ぐるなび、生協と、食材の特徴を活かして、注文している。

本日、お取り寄せした海産品の一部が、数量不足だった。そのために冷凍庫を空けて置いたので、注文履歴をみると、3kgが1kgしかない。こういう場合、
1. 黙ってあきらめる、面倒なことはしたくない
2. 出荷元に問い合わせをする (写真付き・写真なし)
3. 次の注文はやめる。この業者は使わない

といろいろあるが、あきらめるには、量が多いので、袋の正面と、後ろのグラム表示の部分をデジタルカメラで撮って、「お届けします」の案内メイルに返信する形で返送した。

一時間後、返信が来ていた。「こちらのミスで数量を間違えました。今後はこのようなことはないように努めます」という内容。良心的な業者でよかった。

お取り寄せの際は、品物が届くまで、メイルは消してはいけない。これは鉄則。親切な手配のときは、これに返信する形で、Thanks レターを送ることもある。

昨年、こちらは海外通販だったが、二ヶ月経っても、注文した品物が届かないことがあった。クレジット会社に訴え、品物が届かないというやりとりを記録したメイルを提出し、数ヶ月後に引き落とされた金額が戻ってきた。

この場合、頼りになるのは、クレジット会社である。時間はかかるが、こちらに非がないことがわかれば、返金される。

物事にはすべて功罪があって、それを承知して使うことが大切だと思う。

素材の展示会『マテリアル・ガーデン』のオープニングに行ってきました

5/10 金曜日の夕方、広尾から西麻布まで歩いて、『マテリアル・ガーデン』のオープニングに行ってきました。案内を貰ったとき、何かよくわからないけれど、わからないものと出会うのは楽しいこと、と思いました。

『マテリアル・ガーデン』は、素材の展示会。一言でいえば、頑固な親父のいる工房です。もちろん、若いお兄さんもいます。みんな、昔気質の職人さん。でも、その発想が一桁、二桁違うのです。自由で、新しく、見たこともないようなものが続々紹介されます。

会場も不思議な空間でした。広尾から、そして、表参道から歩いて、11分くらいです。

『マテリアル・ガーデン』のメンバのひとり、小杉博俊さんとは、もう10年以上の知合いですが、彼は今、紙の仕事人ということで、新しい人生を歩み始めています。今回の展示も、インクジェットでカラー印刷した文字を、水だけで消したり、擦ったら消えたりできる、という素材を紹介しています。

小杉さんの生き方には、感心することが多く、昨日もたくさんの勇気と元気をいただきました。いくつになっても挑戦する心は大切だし、自分の信じる道を行くというのもすてきですね。

『マテリアル・ガーデン』では、素材をその場で手に取ることができ、なおかつメーカーへの問い合わせや紹介、企画開発支援、デザインコンサルティング等々のサービスを提供していきます。詳しくは、こちらでどうぞ。

 

 

<キックオフ・パーティー>

日時:2013年5月10日(金)18:00−21:30 (挨拶19:00−)
場所:KREI/co-lab西麻布 B1F(港区西麻布2-24-2)
電話:03-6427-3531(会場問合せ)

歌舞伎座「柿葺落五月大歌舞伎」に行ってきました

平成25年4月2日にオープンした、新歌舞伎座。ようやく本日、出かけてきました。

第一部を鑑賞。芝居総見の仲間、総勢30名あまり参加しました。わたしたちのいただいたチケットは、三階席七列目。花道も少し見えます。

三部制なので、じっくりと楽しむというよりは、あの役者がこの場面を演ずるという妙あり。なにしろ、三年間も存在しなかった場ですから、やりたい演目は山ほどあるはずです。
7月には若手歌舞伎の通し狂言があるので、それも楽しみです。

第一部
一、鶴亀(つるかめ)
皇帝  梅 玉
亀  橋之助
従者  松 江
鶴  翫 雀

 

 

 

二、菅原伝授手習鑑 寺子屋(てらこや)
松王丸  幸四郎
武部源蔵  三津五郎
戸浪  福 助
涎くり与太郎  亀 寿
百姓吾作  由次郎
園生の前  東 蔵
春藤玄蕃  彦三郎
千代  魁 春

三、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)
大川端庚申塚の場
お嬢吉三  菊五郎
お坊吉三  仁左衛門
夜鷹おとせ  梅 枝
和尚吉三  幸四郎

大御所の円熟した演技なのですが、幸四郎さん、少し疲れがでているのか、元気がなかったようです。團十郎の演ずる役を四月、五月となさるのですから、役者も大変。
菊五郎、仁左衛門、幸四郎と役者が揃ったところで幕。もう少し見たかったですね。

心を慰謝する音楽

生きていくということは、毎日が生き生きと過ごせれば最高だ。人に認められること、感謝されること、誉められること、尊敬されること、そして、愛されること。そういう幸せな体験が、生きることへの勇気を与えてくれる。

一方、頑張ったとき、緊張が続いたとき、実力以上の仕事をしたときは、肉体も疲労しているが、心はもっと疲れている。充実しているはずが、幸せなんて、感じられない。そんなときのいちばんの即効薬は、音楽を聴くこと。

10代、20代の難しい年頃、ぐれもせずに暮らしていけたのも、音楽があったから。クラシックから、プログレッシブ・ロックまで、哀しいときは、レコード針が擦り切れるまで聴いていた。レッド・ツェペリンや、ELP、YESなど。

大人になって、オペラや能楽、歌舞伎と出会って、聴く音楽の幅が広がった。これもすてきな経験だった。プログレを聴いていた時、能管や常磐津を聴くことになるとは、想像もしなかった。

数年前、大切な知人が急死して、何日間も何もする気になれなくて、ぼうっとしていたことがある。そのときは、「のだめ」に出てくる「チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲」で救われた。繰り返し、聴いていると心に染み渡ってくるようだった。今でも、この曲を聴くと、その時のことが蘇ってくる。

今では、音楽を聴く環境が、手軽に手に入る。このテクノロジーの進歩はうれしいこと。インターネットでも、動画を楽しめる。海外で上演されたオペラもある。マイブームは『Don Giovanni』。イタリア語のオペラだというのもうれしい。歌っている歌詞を理解して、少しづつ分かるようになるのは、新しい楽しみ方だと思う。

七月花形歌舞伎・歌舞伎座新開場柿葺落

新歌舞伎座、6月までは三部制で大御所が登場。その後7月から、ようやく若手による花形歌舞伎が始まる。

7月は、昼の部、『加賀見山再岩藤』で、菊之助が二代目尾上/お柳の方、夜の部 『東海道四谷怪談』では、お岩を演ずるという、どちらも初役のすばらしい狂言仕立て。

いつもお世話になっているSNS繋がりで、三階席を昼夜鑑賞することとなった。この演目、ダイナミックな筋立てだから、三階席でも十分に楽しめると思う。

このために菊之助さんは、いち早く身を固め、そして、芸に専念するのだろう。今から、7月が楽しみである。

 
6月12日(水)10:00よりWeb・電話受付開始

いすみで、ブルーベリーの育て方ワークショップに参加しました

連休第一日目の4/27、いすみに住む知合いのお庭で、ブルーベリーの育て方、ワークショップがあった。

講師になってくださったのは、五平山農園の藤江さん。こちらの庭には、すてきな農園コテージがあって、宿泊することもできる。一日一組限定。

ブルーベリーの栽培での基本原則
1. 酸性土壌であること。ピートモスを使用することで、酸性になる。
2. 3年生までは、実をつけるのは不可。4年生(樹齢4歳)から実をつけることができる。
3. 肥料はやりすぎない。強い化学肥料は避ける。油かすが基本。

ブルーベリーは、無農薬で作る。虫は手で退治すること。
品種は、大きく2つあって、ハイブッシュ種とラビットアイ種に分けられる。ハイブッシュは、酸性土壌にしかできず、露地植には向かない。ポットを使用する。
ラビットアイ種は、必ず露地植にすること。

剪定を毎年行ない、木の大きさに応じた実を付けるようにする。

植え替えがおわった三年生。今年一年育てると来年からは、実がつく。

これは、コリンズという品種。3年くらいしたら、さらに大きなポッドに植え替え直す必要がある。

 

 

 

 

8、9年生のブルーベリー。すでに実がついている。

 

 

 

 

 

 

 

お話を聞くと、ブルーベリーは、初心者でも育てやすい植物のようだ。冬になると、葉が落ちて、枝だけになるから、それを12月頃剪定して、外に出しておくといい。寒さに強くて、6℃くらいが適温なのだ。

近頃はホームセンターなどで、手頃に売っているが、三年生までは、実をつけてはいけない。木をある程度大きくしてから、つまり、養分が十分に行き渡るようになって初めて,実をつけることができる。

実際に作られている農園の方を講師に招いて、教わったので勉強になった。なにしろ、知らないことばかりである。どの道にも、師という存在は大切だと思った。

買い物は、ネットとデパート地下が便利

兼業主婦なので、食材の確保は生活の基本だ。以前は、週末に少し郊外の大型スーパーに出かけていた。広いから歩く、探す、そして、レジも並ぶ。週末の買い出しは、みんな同じようなまとめ買いで、レジで20分くらい待つ。駐車場も遠い。

お試しにと頼んだco-opは、インターネットで注文できる。ネットからも、食材のお取り寄せができることを知り、震災以後は、活用するようになった。居ながらにして、モノが届くのは本当に便利。日時も指定できるので、家にいる時間にまとめて届くようにしている。

悩みは段ボールがむやみと貯まること。それもリサイクルに出している。そして、ネットの注文では足りないモノは、市内の24時間営業のスーパーを利用していた。早朝に思い立って出かけ、必要なモノだけ買って戻ってくる。

最近はデパートの地下食料品街が便利だということに気づいた。魚も肉も野菜も果物も花も、いちどに揃えることができる。夕方からはセールが始まり、お値打ち品も多い。待つ時間や、手間、そして、品質のことを考えると、納得できる価格だ。時間の節約になることが、いちばんうれしい。今のお気に入りはここ。昨年から、スーバーも完備されて、ヨーグルトや牛乳まで買うことができる。

日曜日に一杯にした冷蔵庫は、金曜日までにあらかたに消費してまう。

2003年の「トーキョー・リング」の覚え書き

今年は二月に、パリのオペラ・バスチーユで、「ワルキューレ」を見た。そして、三月から四月にかけて参加した、フェニーチェ劇場友の会主催の日比谷オペラ塾では、「トーキョー・リング」の話題が出た。

トーキョー・リング」とは、

2001年から2004年にかけて新国立劇場で上演され、当時大きな話題を呼んだ楽劇「ニーベルングの指環」のこと。キース・ウォーナーが演出。

私たちが見たのは、2003年の「ジークフリート」。スーパーマンのTシャツを着たジークフリートは、ブレンダーで、名剣ノートゥングをかき混ぜ、電子レンジで整形する。

さすらい人に扮するヴォータンは、槍を持ち、片眼鏡をして、モーテルで、同期が乱れていて映らないTVを眺めている。

エルダはフィルムだらけの部屋に閉じ込められている。ブリュンヒルデ(緑川まりさん)は、傾いた巨大な金属のベッドにいる。と、こんな具合にもとの話とは、まるで違った解釈で物語は進められる。

まるでニューヨークにある近代美術館に紛れ込んで、その中でオペラを見ているという気分だった。

翌年の2004年に「神々のたそがれ」もみたはずなのだが、こちらははっきりとした記憶がない。こちらのブログに詳しく書かれているので、ぼんやりと思い出した。

つまり、2月の「ワルキューレ」は第二夜で、「ジークフリート」は第三夜だから、意識のなかで、この二つが繋がってしまったのだ。どちらも新演出。前にも書いたが、「ワルキューレ」は、愛の物語が際立っていた。

それに対して、「トーキョー・リング」は、すべてを置き換えるところに意義があった。古典的な演出をすべて、取払い、組み立て直していく。今でこそ、新演出というジャンルが日本でも知られてきたが、2001年当時は、理解されることが難しかったのではないか。

不思議なもので、モーツアルトの「フィガロの結婚」も新演出で上演されている。だれでも知っている筋と音楽だから、こうやって冒険ができるのだろう。初めてみたひとは、これがこの物語なのかと、思い込んでしまうのではないか。現代にして、天使を登場させたり、オフィスの中にしたり。

古典的なものをみると、悠長すぎるように思えるほどだ。