10月歌舞伎公演「通し狂言 仮名手本忠臣蔵」第一部

国立劇場 50周年記念イベントのひとつ、仮名手本忠臣蔵を全段上演というのが始まりました。 これまでも何回もみていますが、全段というのは初めてです。

塩冶判官が中村梅玉、顔世御前が片岡秀太郎というのも、上方風で面白かったです。高師直がいじめるのは、今で言うパワーハラスメント、昔からあったのですね。

見たことのない、腰元おかると、早野勘平の逢引の場面も出てきて、のちにおかるが遊女になるのも、そのあだっぽさでは、仕方がないのかもしれないと思いました。慎み深く教養のある腰元ではなく、本当に明るくて、おきゃんで、軽いのです。

二人の道行きは美しいです。その先に死が待っているからでしょうか。しあわせになりたかったけれど、なれない二人の哀しさが伝わってきます。

特設サイト http://www.ntj.jac.go.jp/50th/kabuki_chushingura/

【第一部】 四幕九場
国立劇場美術係=美術

大  序 鶴ヶ岡社頭兜改めの場
二段目 桃井館力弥使者の場
同   松切りの場
三段目 足利館門前の場
同   松の間刃傷の場
同   裏門の場
四段目 扇ヶ谷塩冶館花献上の場
同   判官切腹の場
同   表門城明渡しの場

(主な配役)
【大 序】
塩冶判官     中 村 梅  玉
顔世御前     片 岡 秀太郎
足利直義     中 村 松  江
桃井若狭之助 中 村 錦之助
高師直       市 川 左團次

【二段目】
桃井若狭之助 中 村 錦之助
本蔵妻戸無瀬 市 村 萬次郎
大星力弥     中 村 隼  人
本蔵娘小浪   中 村 米  吉
加古川本蔵   市 川 團  蔵

【三段目】
塩冶判官    中 村 梅  玉
早野勘平    中 村 扇  雀
桃井若狭之助 中 村 錦之助
鷺坂伴内    市 村 橘太郎
腰元おかる    市 川 高麗蔵
加古川本蔵   市 川 團  蔵
高師直       市 川 左團次

【四段目】
大星由良之助     松 本 幸 四 郎
石堂右馬之丞     市 川 左 團 次
薬師寺次郎左衛門 坂 東 彦 三 郎
大鷲文吾         坂 東 秀    調
赤垣源蔵         大 谷 桂    三
織部安兵衛       澤 村 宗 之 助
千崎弥五郎       市 村 竹    松
大星力弥         中 村 隼    人
佐藤与茂七       市 川 男    寅
矢間重太郎       嵐    橘 三 郎
斧九太夫         松 本 錦   吾
竹森喜多八       澤 村 由 次 郎
原郷右衛門       大 谷 友右衛門
顔世御前         片 岡 秀 太 郎
塩冶判官         中 村 梅   玉
ほか