千葉三越で、布絵作家のトークショーに出かけた

わたしの尊敬する着物の先生、中谷比佐子さんと、布絵作家 伊藤朱さんのトークショーが、千葉三越で開催された。地元なので、白大島を着て出かけた。会場は特選画廊。

伊藤朱さんは、音楽家であるご主人が、演奏旅行の合間に買い集めた古い着物生地を使って、大きな布絵を作っていらっしゃる。一枚ごとに物語があって、不思議なことには、どれも平和や安らぎへの祈りが込められていることだ。

中谷先生は、着物や着物生地についての造詣が深く、なんでもすぐに答えてくださる。伊藤さんも頼りにしているそうだ。着なくなった着物を捨てる人がいて、それをもらったこともあるといっていた。着物の本来持っている絹の力を絵に構成して、生かす。

メルヘンのようでもあり、曼荼羅のようでもある。力強さを感じた。着物に対する優しい眼差しがあって、うれしい。お二人のお話を聞いていて、ますます着物が好きになった。

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中谷比佐子先生と 伊藤朱さんのトークショー 『絹の命』
今蘇る織姫たちの魂(こころ)
布絵作家 伊藤 朱(あかね)の新世界展
千葉三越 特選画廊 10月25日(日)14時開催

イタリアワインと日本料理@イタリア文化会館

イタリアワインと日本料理、ふたつの文化の出会い」というイベントに参加しました。対談するのは、林茂さんと杉山衛さん。

林 茂 Hayashi Shigeru
イタリアンプロフェッショナルソムリエ

杉山 衛 Sugiyama Mamoru
「銀座 寿司幸本店」四代目

というすてきな組み合わせです。

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お二人のお話を伺っていると、新しいことに挑戦して、道を切り開いていくのが楽しくて仕方がないようです。好きなことだから、いろいろと頑張ることができるのでしょうね。

老舗というのは、伝統は二割、七割は新しいことに挑戦しないとつぶれてしまうとのこと。本当に伝統を受け継ぐものは、その時代にあった革新が必要なのでしょうね。

イタリアワインは、食材によって合うもの、難しいものがあるようです。ヒラメの刺身のようなものには、あまり凝っていない白ワイン。大トロやぶりにはタンニンの効いた赤が合うというように、料理に合わせていただくのがイタリア流。王道はなく、自分の舌で試してみる。こちらも料理の基本でした。

たとえば、刺身にあう白ワインの見つけ方、行きつけの酒屋さんで、凝っていない白ワインを2つの銘柄で求めて、冷やしておく。そのワインを料理のとき、同時に抜いて、味わいを試す。1つは、合うが、もうひとつはとても合う。今度は、それを使って刺身を食べて見る。

イタリアのワインは、ヴィンテージイヤーがあって、同じ銘柄でも、その年の無事の出来によって、微妙に味わいが違います。毎年、試してみるしかないのですね。何年か前に、モンティカテーニでいただいた、ワインのフルコースを思い出しました。

お話を聞いた後は、会場に用意されている料理にあったワインを少しづついただく。これがグラスになみなみと注がれるので、2センチくらいとお願いしないとだめです。始めに白ワイン、次に赤ワインを味わい、同じ料理でもこんなに違うものだと実感しました。
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食べることは、人生の豊かさにも通じます。すてきなお話を聞けて、すてきな夜でした。