【東京創元社】2017年新刊ラインナップ説明会に行ってきました

参加者のみに知らされる都内某所での、【東京創元社】2017年新刊ラインナップ説明会。今年で4回目になります。初回から参加させていただき、この時期になると、ときどきして、待つイベントになっています。

もともと対象は、マスコミ、書店様、報道関係者だったのですが、ブロガーも少しご招待ということで、参加できたのです。今年は参加者にテーブルまで用意され、和やかな雰囲気のうちに始められました。
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会場入り口前には、新作本のほかに、特製くらりのガチャも用意されています。1コイン200円で、わたしも当然、試してみました。
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こういう新作ラインナップは、営業担当からそれぞれの注力している作品を述べるのが普通ですが、今年は登壇するのに、作家さん同行なのです。日頃、なかなかお会いすることのできない作家の方々の生のお話を聞けて、さらに、作家対抗のビブリオバトルあり、最後には、フォトセッションという写真撮影会、そして、作家たちによる自作のサイン会と、本当にミステリーファン垂涎の催しになっています。

もちろん、海外、国内ミステリー、ファンタジーなど各部門から、新作のご紹介があり、関心あるものにチェックしているだけで、読みきれるだろうかというヴォリュームです。

気になった本をご紹介します。
【海外ミステリー】

『水辺の館 The Lake House』
ケイト・モートン作、青木純子訳
イギリスが舞台で、70年前の出来事と交差するという設定に興味を持ちました。

あらすじ
ロンドン警視庁の女性刑事セイディは、謹慎処分中にコーンウォールの祖父の家の近くの館、レイクハウスで70年前に起き、迷宮入りしていた赤ん坊失踪事件に興味を持つ。その事件の起きた日には屋敷に滞在中だった童話作家の服毒死体も発見されていて、このふたつの事件につながりがあるのかどうかも不明のままだった。以来、館はうち捨てられ、ミステリ作家となった現在の屋敷の持ち主である、誘拐された子供の姉は刑事セイディの質問に答えて事件の背後にある複雑な人間関係を語りだす。親子の関係が中心的なテーマとなり、過去と現在を行き来する構成はますます完成度を上げ、最後まで読者を翻弄するケイト・モートンの真骨頂。時代を超えた傑作ミステリ。

『青鉛筆の女 Woman with a Blue Pencil』
ゴードン・マカルパイン作 古賀弥生訳

あらすじ
編集者からの手紙、『オーキッドと秘密工作員』と題されたペーパーバック、そして『改訂版』と記された血と泥がついた原稿――それら三つのパーツが縦横に組み合わされた長編ミステリ『青鉛筆の女』。
タイトルの「青鉛筆」は、アメリカなどで編集者が原稿を訂正する際に使う筆記具を指します(日本の編集現場でいうところの「赤鉛筆」です)。
読み終えたら、ぜひ最初から読み直してください――その理由はお読みいただければ分かります。

この題名、私の大好きなアガサ・クリスティの『茶色の服の男』(The Man in the Brown Suit)と韻を踏んでいるではないですか。発売前のゲラ版の読者モニターを募集していたのですが、気がつかず残念なことをしました。新作を買って読みます。

【国内ミステリー】
『江神二郎の洞察』
有栖川有栖 作 2017年5月刊行予定。
あの江神さんが出てくるシリーズ短編集。長年書き溜めたものだそうです。楽しみです。

【フィンタジィ】
『青の王』
廣嶋玲子 作 妖怪の子預かりますで、有名な廣嶋玲子さんが、児童文学として書いたものだが、長編すぎて、発行されなかったという。アラビアンナイトの世界というから、彼女の描くファンタジィを堪能できると思います。

砂漠に咲く水の都ナルマーン。魔族に守られたその国で、ハルーンは自分の名も知らない不思議な少女を助ける。異世界ファンタジイ。

この他にも、気になる本がたくさんありました。まだ読んでいない本が家にも積んであるのですが、きっと買ってしまうと思います。

営業部からの新作紹介の後は、ゲスト対抗、ビブリオバトルが始まりました。
参加されたのは、青崎有吾さん、有栖川有栖さん、岡崎琢磨さん、芹澤恵さん、池澤春菜さんの五人です。ウイナーは接戦の末、『細雪』を紹介した有栖川さんでした。

私個人の感想では、芹澤さんの紹介された『ハヤブサが守る家』を読んでみたくなりました。50枚の古い写真をもとに物語が構成されたということに興味があります。

『ハヤブサが守る家』
ランサム・リグズ 作  山田順子
あらすじ
大好きだった祖父の凄惨な死。そこで見た悪夢のような怪物の影……。祖父の最期のことばを果たすべく訪れた、ウェールズの小さな島で見つけたのは、廃墟となった屋敷と古い写真の数々だった。ニューヨークタイムズ・ベストセラーリスト52週連続ランクイン。アメリカで140万部突破。世界35カ国で翻訳! 清新な感性で描く、奇妙な奇妙な物語。訳者あとがき=山田順子

続く

FOODEX JAPAN 2016に出かけてきました

幕張メッセで毎年開催されるFOODEX JAPANは、総合食品展示会です。国内、海外の新しい食材と出会う場で、昨年は庄内麩が気に入り、取引を始めました。

今年の全体の印象は、ヨーロッパの結束が際立っていたこと。ヨーロッパ・ブースも中心に位置し、アメリカが縮小気味に比べて、イタリア、ドイツ、フランスなどはパフォーマンスも見事で、目立っていました。

イタリアブースでは、日本国内からシェフを呼び寄せ、イタリア料理の講習、そして試食と続きます。アンケートもあって、答えるとかわいいメモ帳がもらえます。ドイツブースでは、ドイツ人二人による、料理の実演、こちらも出来上がったものを試食できます。なにしろ、よくしゃべる二人に通訳はひとりで、あたふたしています。

■ドイツ風チキンのクリーム煮 (レセピはこちらで補完したものです)
1.  鶏肉400gは、皮をはがし、一口大に切って、塩胡椒し、炒めてブイヨンで煮込む。
2. ホワイトソースをつくり、このチキンを加えてさらに煮込む。チリパウダーも少々加える。味見して、砂糖も小さじ1加える。
3. アスパラ、インゲンを4、5センチに切ってさっと茹で、炒める。
4. 皮をむいたポテトをいちょう切りして、油で炒める。ブイヨンを入れて煮込む。
5. 器にチキンを盛り、アスパラ、インゲンを散らして、上からポテトを並べる。最後に熱々のホワイトソースを注ぐ。

■ドイツ風野菜のカレー煮
1. 玉ねぎをみじん切りし、砂糖を小さじ1加え、油で炒める。そこにトマト1個をすりおろしたもの、さらに100ccのオレンジジュースを加え、煮詰める。ここにカレーパウダー、チリソースを加え、カレー味にする。
2. ベーコンあるいは、ソーセージを炒め、マッシュルームも加えて、炒める。ここにコーン、アスパラ、グリーンピースを加え、炒める。
3. 器にこれらを彩りよくならべ、熱々のカレーソースを注ぐ。ピリリして、甘さのあるカレー味が絶妙のおいしさ。

イタリア館では、カラーの小冊子を配布していましたが、お料理のレセピとしては、一工夫が必要。ドイツ館のダイナミックな実演は楽しかったし、すぐに作ってみたくなります。

後半、かなり歩いて、心地よく疲れて、会場を眺めていると、自分がその場にいるのではなく、なにかの映像を眺めているような気分になりました。それは、大きなパーティの真っ最中。みんな何かを頬張り、グラスを持ち、大声で話し合っている。幸せな時間なのです。食材だけでなく、そこで提供されるサービス、また、そこに集う人が醸し出す幸せ感。 普通の展示会では、味わえない瞬間です。そこに居合わせた全員が感じていたことだと思いました。

 

 

東京創元社 2016年新刊ラインナップ説明会に行ってきました

2014年から始まった、新刊ラインナップ説明会、三年連続で今年も参加できました。

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東京創元社は、守備範囲が広いです。
海外ミステリ、国内ミステリ、ファンタジィ、SF、その他のラインナップ。
担当営業が次々と紹介していく作品、どれも興味深く、全部読んでみたくなります。まだ執筆中の作品、今年後半に出る予定の作品、公開の場所でコミットするわけですから、担当者にとっても、緊張をしいられるはず。

2/19に、亡くなったばかりの、ウンベルト・エーコによる「プラハの墓地」、2/22刊行で紹介されました。これが最後だと思うと本当に残念でなりません。

 

今年は、説明会に登場された作家先生による、ゲスト対抗「ビブリオバトル」がハイライトでした。なにしろ、豪華なゲスト、池澤春菜さん(司会担当)、山本弘さん、藤井太洋さん、北村薫さん、深緑野分さんの五名が、それぞれに持参した推薦本を紹介するのです。優勝は、深緑野分さんで、紹介した本は、「八月の暑さのなかで、ホラー短編集」。深緑さんは、本屋さんで面白そうだからと、手にとって見つけたそうです。

日頃、紙面でしかお会いすることのできない作家の、創作への熱意を聞いているとわくわくします。時代考証も大切で、その時代にはまだ発明されていなかったものを載せないように注意しています。

また、特別ゲストとして、銀河英雄伝説をお書きになった、田中芳樹さんのお話も聞けました。ビクトリア朝の作品を書くときは、紅茶に角砂糖をいれる、と書いて、この当時、角砂糖は存在したのか、と検証するのだそうです。

わたしも気になって調べたら、リバプールの青年実業家、ヘンリー・テートが、1875年、ドイツ人の発明家から角砂糖製造の特許を取得、78年には東ロンドンに角砂糖製造をメインにした新たな工場(現テート&ライル社Tate & Lyle)を建設。

この方が、あのテートギャラリーを作ったのです。ロンドンにいたとき、いちばん好きな場所が砂糖に関係していたなんて、田中先生のお話を聞くまで、気がつきませんでした。

新作ラインナップを聞いていると、自分の過ごした場所、時代、そして、思いなどが交差して、心の中が波立つような思いでした。本が好きなのは、旅をしているからでしょうか。時間や、空間を旅することができる、そんな貴重な体験なのです。

以下、備忘のために気になった作品を載せておきます。

1. ブラック・リバー / サラ.M.ハルス
2. ウィアード / キャシー・アンズワース
3. オーブランの少女 / 深緑野分
4. ショー・マスト・ゴー・オン / 河野裕
5. 亡霊星域 / アン・レッキー

東京創元社のメイルマガジンに登録すると、ワクワクする素敵なことに出会えそうです。お薦めします。

日経ウーマノミクス・シンポジウムに行ってきました

日頃、仕事をしている上で、日経のイベントはひとつの指針となります。そんな中、真に女性が活躍する社会の実現に向けてスタートした「日経ウーマノミクス・プロジェクト」に参加しました。

この9月末から放送されているNHK連続テレビ小説『あさが来た』の脚本家・大森美香氏が日経新聞女性面・佐藤珠希副編集長と対談。「女性実業家」のパイオニア、広岡浅子に見る女性の生き方について語りますという前書き。

女性のためのプロジェクトですが、男性の参加も多く、人事などの関心の高い人たちだったようです。『あさが来た』で明治の女性の生き方について、解説し、実際の人物を連続テレビ小説に作り変えるにあたっての苦労などお聞きしました。毎日ドラマが必要ですし、主人公に自分を投影できないとつまらないですから。玉木宏演ずる新次郎、理想の夫ですね。本当の新次郎さんについては、あまり資料が残っていないとのこと。でもあれだけのプロジェクトをやらせるのですから、相当な大物です。

第二部は、実際に女性が活躍している企業の社長が、いまの女性を語る。そして、第三部のトークセッションでは、女たちの本音、思いが炸裂して、楽しかったです。これからの少子化、高齢化の世の中で、女性を活用できない企業は、生き残ることができないのです。どうやったら、気持ちよく働けるのか、キャリアセミナをまた、やってみたくなりました。

開催日時:     2015年11月17日(火) 13:30-17:20(13:00開場)
会場:     日経ホール(東京都千代田区大手町1-3-7 日経ビル3階)
参加費:     無料
定員:     500名(応募多数の場合は抽選)
主催:     日経ウーマノミクス・プロジェクト実行委員会

13:00     受付開始
13:30-14:15     「『あさが来た』脚本家が語る明治の女性実業家・広岡浅子に見る女性の生き方」
講師:大森美香氏(脚本家)× 佐藤珠希(日本経済新聞編集局女性面副編集長)
14:15-15:35     講演
「積水ハウスのなでしこたち」
阿部俊則氏(積水ハウス代表取締役社長兼COO)(14:15~14:55)

「社員一人ひとりが輝く良い会社へ」
永野毅氏(東京海上日動火災保険取締役社長)(14:55~15:35)
15:35-15:50     休 憩
15:50-17:20     パネルディスカッション「女性活躍 Next Stage ! 」
パネリスト:井原慶子氏(カーレーサー・慶應義塾大学大学院特任准教授)
三浦まり氏(上智大学法学部教授)
吉田晴乃氏(BTジャパン代表取締役社長・経団連審議員会副議長)
司会:木村恭子(日本経済新聞編集局編集委員)
17:20     終了

「夏の特別企画 ドコモさんに聴いてみる 『食べログ、ABCクッキングスタジオ、cookpadの賢い活用術』」に参加しました

8/25に開催された『食べログ、ABCクッキングスタジオ、cookpadの賢い活用術』。応募したきっかけは、どれも個々に使っているけれど、いっしょになったらどうなるのか、という興味でした。

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この三つのサービスがいっしょになって、月額400円(税抜)というのは、それなりの価値があるのか、関心があり、それぞれの特徴を聞かせていただきました。

ドコモのサービスとしては、他にd-マガジンという新刊雑誌の内容が読めるものがあります。これに較べて、料理や食事に特化したものというのが、気になります。

担当の方の解説によれば、NO.1のサービスを選んで、この三つになったそうです。

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食べログでは、会員になると、ワンコインランチが二回まで、また、夜の食事の割引などが受けられます。一月に二回までというのが、ちょっと物足りませんが、会費分の元はとれるのでしょう。

ABCクッキングスタジオでは、これまで、参加された受講生にのみ提供していたわかりやすいお料理の作り方を動画やイラストで提供。初めての食材でも、使いこなせるようになっています。

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これはお料理のあまり得意でないひとにぴったりのサービスですね。自炊し、また、外食しと、食べることに貪欲なひとに、お得感のあるないようです。

お話を聞いた後は、ワンコインランチも提供しているレストランのお弁当をいただきます。こちらはワンコインではありませんが、美味しかったですよ。

帰ってから、さっそく登録してみました。一月間無料ですので、まずは試して、内容をいろいろと検討するのがいいかと思います。

他に参加された方の声はこちら

「『発酵のチカラ』ミーティング@カルピス本社」に参加しました

発酵のチカラ』という不思議なネーミングが気になって、応募した、第3回『発酵のチカラ』ミーティング。幸運にも当選して、恵比寿にあるカルピス本社に出かけてきました。

カルピスは、子どもの頃から愛飲していますが、中の人をお話を聞くと、知らないことがいっぱい。あっという間の二時間でした。

創業者の三島海雲は、約100年前、内モンゴルを旅して、体調を崩し、遊牧民の飲む発酵乳で元気を取り戻しました。日本に帰った後も、この飲料を広く日本の国民に知らしめ、健康になってほしいとの思いから、カルピスの製品化に取り組んだのだそうです。そして、96年前の1919年7月7日にカルピスは誕生しました。七夕に合わせて、発売。オシャレですね。

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カルピスの作り方ですが、まず牛乳から脂肪分を取り除いて、そこに乳酸菌を入れて発酵させます。第一次発酵です。試飲しましたが、すっぱいです。次にここに酵母菌を入れて、さらに発酵させます。これが第二次発酵、甘くてよい香りがします。味わいも芳醇に変わります。

そして、脱脂乳を使うことで、その脂肪分から、カルピスバターができるわけです。長年、カルピスバターを使いながら、これはどの過程でできるのか、謎でした。解明されてよかったです。

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この後、各班に分かれて、社内見学。見どころがたくさんあります。

発酵の香りが部屋中に満ちて、リラックスできる、発酵RELAX ROOM。こちらには低反発のクッションが壁と床に備えられていて、寄りかかったり、座ったりするだけでいやされます。 よく見るとこのドット、カルピスの水玉に似ています。

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この他にも五感(甘味、苦味、塩味、酸味、旨味)を判定する官能検査など、短い時間にぎゅっと凝縮されて、見学、体験ができます。カルピスの業務用の発酵バターや、マスカットカルピスの試食もあったりして、本当に楽しい。

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いろいろと回ってきて、ランチタイム。当初、カルピスを使ったお料理の紹介というので、カルピスバターを使った軽食がでるのかと思っていました。目の前に並んだのは、立派な幕の内。おしながきを見ると、すべて、カルピスを使っています。カルピスがお砂糖替わりに、調味料として使えるのは新鮮でした。
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最後は今日のまとめの意味でグループディスカッション、発酵のチカラで、なにができるのか、何をしたいのか、各班ごと意見を出し合います。
わたしたちの班のメッセージは次の通り、「体の中から健康、おいしく食べてリラックス」でした。
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お土産に、カルピスとレセピブックをいただいたので、帰ってきてから、さっそく作ってみました。ジップロックの袋にいれて、冷蔵庫で一晩、翌朝にはいただけます。

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さわやかピクルス 浅漬け

■材料  ニンジン、キュウリ、赤パフリカ、カリフラワー、ミョウガ、大根など、あわせて300g
■漬け汁 カルピス 100cc、米酢 70cc、塩 小さじ1、ニンニクスライス 1片、あればローリエ 1枚、粒胡椒 5、6粒

今回は大根が一本あったので、皮を剥いて短冊切り。カリフラワーなら、固ゆでして、あら熱を取ります。夜作って、朝には食べられるのがうれしいですね。お砂糖のかわりにカルピスを使って、お酢もマイルドになります。

このピクルスで、野菜からの液がたくさん出ています。捨ててしまうのは惜しいので、ヨーグルトと、柚子胡椒をまぜて、ヨーグルト風ドレッシングにしようと思いました。長くは持ちませんが、翌日くらいに召し上がればいいと思います。

今回の発酵のチカラミーテング、各班ごとに、社員の方も参加され、いろいろな質問に気軽にこえてくれます。創業以来96年ということで、戦時中はどうされていたのかと、聞くと、軍事用カルピスを作って、戦地に持っていったといいます。たしかに水さえあれば、手軽に飲める滋養のある飲料ですから、戦争中も役立ったのですね。

二時間という短い時間でしたが、参加して本当によかったと思います。カルピスは、嗜好品という意識でしたが、お料理にも使えるというのが、目から鱗でした。発酵食品を取り入れて、健康に過ごすにはカルピスも使えると分かってうれしいです。

また、このような機会がありましたら、ぜひ、参加したいです。関係者のみなさま、ありがとうございました。

 

天理ギャラリーで、「手紙」展を見る

神田錦町にある天理ギャラリーでは、年に二回くらい、企画展を開催している。今回は、「手紙」がテーマだ。

手紙といっても、藤原定家に始まり、伊達政宗、井原西鶴、松尾芭蕉、賀茂真淵、与謝蕪村、本居宣長、上田秋成、良寛、小林一茶、滝沢馬琴、西郷隆盛、森鴎外、夏目漱石、正岡子規、樋口一葉、谷崎潤一郎など、有名どころが揃って、展示されている。

江戸のくずし字を学ぶものに取っては、宝のような展示だ。字はその人の人となりを現すもの、眺めているだけで飽きない。今回は、とくに釈文(活字に直したもの)も配布されていて、それを見ながら、現物の字を読む楽しさがある。
入場無料、待ち行列はない。

会期 : 平成27年5月17日(日) - 6月14日(日)
時間 : 午前9時30分 - 午後5時30分
会場 : 天理ギャラリー(東京天理教館9F) 最寄り駅は小川町、淡路町など。

5/30は、「谷崎潤一郎の松子宛書簡について」という講演があり、それに参加した。千葉俊二氏 (早稲田大学教授)が、一時間半くらい、お話しした。

たまたま、松子夫人の書いた「倚松庵の夢」を持っていて、このお話を聞いたら、他の本も読みたくなった。
「倚松庵の夢」

しかし、手紙というのは怖い。谷崎からの手紙を松子夫人は、大切にとってあり、お世話になった方に差し上げていたという。破り捨てなかった手紙は残り、公開されて書簡になるのだ。

「谷崎潤一郎の恋文 – 松子・重子姉妹との書簡集」

松子夫人は、あの細雪のモデルになった四人姉妹のひとり。谷崎潤一郎は、ミューズがないと、本が書けなかったらしい。晩年には、もうひとつの書簡集があって、こちらも気になるから、取り寄せてしまった。

谷崎潤一郎=渡辺千萬子 往復書簡集

この方の祖父と谷崎潤一郎は、いくつも違わない。物語を書くための原動力になったのではないか。

天理ギャラリーから、谷崎潤一郎の考察に進むのも楽しみだ。

【東京創元社】2015年新刊ラインナップ説明会に行ってきました

昨年に引き続き、今年も 2015年新刊ラインナップ説明会」に招待されて出かけてきました。4/20、開催場所は都内某所。もともと、報道関係者向けの説明会が、一般ブロガーにも抽選で招待枠があるのというものです。

「東京創元社」さんには、アガサ・クリスティのミステリー小説から、ヴァン・ボークトのようなSFまで、昔からお世話になっています。平成になって、こんなすてきなイベントに参加できるなんて、感激です。

推理小説、ミステリー、探偵小説、いろいろないい方はできますが、ミステリーを読むということは、時間を予約するということです。細切れの時間ではなく、通して一気に読み終えたい、そのためには、一作品あたりに、某かの時間配分が必要なのです。

そういう意味で、海外から、国内まで各営業担当者が力説する話題作、新作には、興味が引かれます。また、今回は、スペシャルゲストに、90年代のエラリークイーン、有栖川有栖さん、そして、平成のエラリークイーンの青崎有吾さんの対談が面白かったです。

有栖川有栖さんの作品は、かなりあるので、全部は読んでいませんが、国名シリーズを集めてしまいました。若くて、才気あふれる作品から、短編集、そして、数々のトリック。お二人のやり取りを聞いていて、イメージがどんどんと膨らんでいきます。有栖川さん、いまは、初心に帰って、クリスティを読み返しているとおっしゃっていましたが、それが次作にどんな影響をするのか、楽しみです。

海外作品も、優秀なものが目白押しで、これでは、眠る時間を削らなくてはいけませんね。

【東京創元社】では、webサイトも充実しています。期間限定で、全文無料公開があったり、お得感満載。メイルマガジンもありますので、登録することをお薦めします。

 

『【ぐるなび食市場】母の日試食会』に行ってきました

5月は母の日、毎年、何を送ったらいいか迷いますね。[ぐるなびアフィリエイト]からタイムリな試食会の招待をいただき、出かけてきました。場所は東宝日比谷ビル、ぐるなび本社です。

今回紹介いただいたのは、6店舗、9商品でした。ずらりと会場に並んだ姿は壮観。まず、提供された方からのご説明を聞いて、撮影タイムのあと、実際に試食します。

これがなかなか難しい。写真を撮って、味わって、メモをとってと順番にやらないと忘れてしまいます。今回のコンセプトは「家族で楽しむ母の日」ということで、実際に食べてみて、美味しくて、本格的な洋食である、「レストラン亭くらの」がいちばんでした。他のものも甲乙を付けるのが難しく、どれも味わい深いものでした。

個人的な好みから、スッポンセットもよいかと思いますが、万人向けではないかもしれません。もっと女性向けの商品が並ぶのかと思っていたら、意外でした。母の日は、どこかに出かけるか、家で高級食材を取り寄せるのですね。参考になります。

今回紹介された商品

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皇朝の肉まんセット

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あぐら屋のスッポン料理、右がスッポンスープ

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モナムール清風堂本店のイタリアンセット+洋梨のタルト

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レストラン亭くらのの洋食セット

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La-Mccully 河原町タンバーアサイーのドーナッツ

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サムラートの野菜カレーと、チキンカレー,ナン付き

グルメ食品・ギフトを通販でお取り寄せ!ぐるなび食市場

近世畸人伝の面白さ

2004年4月から、日本橋人形町で、江戸のくずし字講座を主宰している。「近世畸人伝」を題材に取り上げたのは、2008年の4月。今年で7年目になる。

「近世畸人伝」ということばは、馴染みがないのだが、江戸中期に実際にいた人々のエピソードをまとめたもの。畸人=奇人で、ユニークな生き方をした人ばかりを紹介している。

作者の伴蒿蹊(ばん・こうけい)は、有名な国学者で、武士・儒学者・文学者から遊女・乞食にいた る、実に様々な階層や職業の奇人の伝記を記している。それもこだわりがあって、儒学者は漢文調、遊女は柔らかな和文と、登場する人により、文体も使い分けている。

書籍としての「近世畸人伝」も電子版もあるが、これをさらりと読んでも、それほど感激はない。1つ1つの江戸のくずし字を読み解き、文学的バックグラウンドのある講師とともに鑑賞すると、そのよさが際立ってくる。こんな面白い内容は初めて、とおどろかれる受講者も多い。江戸時代には本当に面白い、ユニークなひとがいたのだ、と今さらながらに驚かされる。

春期講座は第一回は始まっているが、どの会からも参加できる。初回は無料の見学コースがあるので、ご興味のある方は、ぜひ、遊びに来てください。

この本、江戸の版本を所有している。何年か前、暮れに京都に出かけた時、寺町通の書店で、ガラスケースに並んでいるのを発見、そのまま求めて連れて帰ってきた。京で出版された本を、京都で手に入れる。なんの不思議もないことなのだが、時間の流れが経っているのがおかしい。手放されたのはお寺さんとのことだったが、当時の教養本として、所蔵していたのではないか。現在、こちらの版本をテキストに使って、みなさまにコピーしたものをお渡ししている。