松竹座七月公演 昼の部

松竹座七月公演 昼の部に行ってきました。
京都は曇り空から小雨、大阪に着いたら、止んでいました。今日も、松竹座の前は大勢の人が待っています。

色気噺お伊勢帰りは、喜劇仕立て。

笑いの中に、哀しみもあって、大坂庶民の姿が描かれています。光っていたのは、梅枝のお紺。色気のある女郎ですが、嘘と誠の使い分けがすばらしい。最後に証文を女将さんから返してもらって、よくも恥をかかせたわね、この御礼はきっとします、と言い切って立ち行くワルぶり。この清楚な真面目そうな女役に、強烈な悪女をやらせたらと、わくわくしました。

厳島招檜扇
ひさびさの登場の我當が、清盛役。扇で夕日を呼び戻すというめでたいもの。元気そうな姿をみて、安心しました。役者は舞台に立つことで生きますね。

渡海屋
大物浦
渡海屋銀平実は新中納言知盛
仁左衛門さんが命がけで芝居しているのが伝わってきます。江戸風ではなく、片岡流の演技です。最後に義経に安徳帝を託して碇をつけて、沈んでいく。その覚悟がみているこちらにも伝わってきます。
夜の口上で、ぜひ、昼もみてくださいとお客様にいっていた気持ちがわかります。

今回の松竹座、いままでの中で最高だったと思います。昼、夜と見られてよかったとしみじみ感じました。

香川登枝緒 作
米田 亘 補綴
わかぎゑふ 演出
一、色気噺お伊勢帰り(いろけばなしおいせがえり)
左官喜六     鴈治郎
喜六女房お安   扇雀
大工清八     芝翫
遊女お紺     梅枝
清八女房お咲   壱太郎
うわばみの権九郎 隼人
旅芸人の座長万平 寿治郎
万平女房お千   吉弥
遊女お鹿     猿弥
家主庄兵衛    彌十郎
油屋女将おかつ  秀太郎

二、厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)
日招ぎの清盛     
平相国清盛      我當
内大臣宗盛      進之介
三位中将重衡     萬太郎
祇王         壱太郎
小松三位維盛     中村福之助
瀬尾三郎兼経 松之助
仏御前実は源義朝息女九重姫 時蔵

三、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
渡海屋
大物浦
渡海屋銀平実は新中納言知盛 仁左衛門
女房お柳実は典侍の局 孝太郎
源義経 菊之助
入江丹蔵 猿弥
武蔵坊弁慶 彌十郎
相模五郎 鴈治郎

京都観世会館で、求塚を見てきました

京都観世会館で、片山定期能七月公演を見てきました。知り合いの息子さんが子方としてデビューするということで、楽しみでした。
演目は橋弁慶。祇園祭にもちなんでいます。

能「橋弁慶」
弁慶・橋本忠樹、牛若・橋本和樹、弁慶の従者・大江広祐
都の者・茂山千三郎、鈴木実

子方は牛若で、弁慶と堂々と切りあいします。かわいらしい坊ちゃんで、物怖じせずに勤めて、これからが楽しみですね。

狂言「昆布売」茂山千作
これも関西風で、笑いました。

能「求塚」青木道喜
求塚、昔、東京国立劇場でも見たのですが、今回のはすばらしかったです。特に後シテのやつれた痩女の面と、そして、救われることのない哀しみの表現が心を打ちました。二人の人から選ぶことのできなかった女の苦しみ。リスクをとることは、自分に誠実に生きることなのかもしれません。夏の京都で、こんな充実した能楽を楽しめるなんて、しあわせでした。

 

関西・歌舞伎を愛する会 結成四十周年記念 七月大歌舞伎

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今年も、祇園祭に京都に滞在していて、その合間に大阪にも出かけています。毎年、必ず大阪に通うのは、芝居が面白いから。初役の方も多いのですが、みなさまの真剣さに心打たれるものがあり、通いづめています。

歌舞伎をじっくりと味わいたいので、昼の部、夜の部と間をあけてみています。7/18 木曜日は、夜の部に拝見しました。演目の中で、『弥栄芝居賑(いやさかえしばいのにぎわい) 道頓堀芝居前の場』があって、関西・歌舞伎を愛する会 結成四十周年記念と題していました。

東京では、歌舞伎座、新橋演舞場、明治座、国立劇場、浅草公会堂など、歌舞伎が毎月、何よ箇所で上演されています。それが当たり前のように、来月はこの芝居と、チケットを買っています。ところが、関西では、そうではないのですね。松竹座も、一月の正月公演と、七月の関西歌舞伎を愛する会の二回。そういえば、十一月、十二月は京都南座の顔見世公演でした。

四十年を振り返り、仁左衛門さんが挨拶されていましたが、関西で歌舞伎ができない時期があったとおっしゃっていました。映画やテレビにも出ていたし、本当に苦労があったのですね。 この日もご挨拶はしたものの、夜の部の出演はなし。

昼の部に命を賭けて、知盛を演じています。昼の部なら、贔屓のお姐さんたちも、見に来られる。清元の公演に東京国立劇場に駆けつけたときも、おわりが8時半で、新幹線の最終に間に合うようになっていました。仁左衛門さんの人気、すばらしいものです。

葛の葉は、時蔵が際立っています。障子に歌を書くのも、なれたもので、みていてうっとりします。こんな狐がいたのかもしれないと思わせるところがさすが。萬太郎の安倍保名は、難なく演じているのだが、若すぎる。あと何年かしてみるといいかもしれません。

上州土産百両首
正太郎役の芝翫は、当たり芸。そつなく、そして、本領を発揮しています。
牙次郎役の菊之助、汚れ役です。途中できりりとなるのかと思ったが、最後まで、気のいい、そして兄貴分思いの正直者を演じています。主役のひとりではあるが、菊五郎はやらないでしょう。吉右衛門の芸風かもしれません。昼の部の義経との釣り合いを取っていて、なかなか味わいがあります。東京ではみることのできない役なので、得した気分でした。 三次役の橋之助が、小憎らしくていい味を出しています。彼はワルでないと、芝居にならないから、すねたような、そして強請り、うまく演じていました。
ちょっとだけ、顔を出し、そして、親分のさりげなさをだす勘次役の扇雀がいいのです。殿様もよいが、こういう町人が似合っています。何もいわずに縄を解くところで、よい芝居をみたと思いました。
夜の部に大いに満足して、京都に帰りました。週明けにみる昼の部が楽しみです。

夜の部
一、芦屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ)
葛の葉

女房葛の葉/葛の葉姫   時蔵
安倍保名         萬太郎
信田庄司         松之助
庄司妻柵         吉弥

関西・歌舞伎を愛する会 結成四十周年記念
二、弥栄芝居賑(いやさかえしばいのにぎわい)
道頓堀芝居前の場

   仁左衛門
   時蔵
   扇雀
   孝太郎
   菊之助
   梅枝
   萬太郎
   壱太郎
   隼人
   橋之助
   中村福之助
   猿弥
   竹三郎
   進之介
   彌十郎
   芝翫
   鴈治郎
   秀太郎

川村花菱 作
大場正昭 演出
三、上州土産百両首(じょうしゅうみやげひゃくりょうくび)

正太郎      芝翫
牙次郎      菊之助
宇兵衛娘おそで  壱太郎
みぐるみの三次  橋之助
亭主宇兵衛    猿弥
勘次女房おせき  吉弥
金的の与一    彌十郎
隼の勘次     扇雀

オルセーで印象派をみる

サンジェルマン・デプレから、オルセーまで歩いて12分くらい。訪れた日は、ルーブルが休館のため、混雑していた。
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印象派の絵を好きなだけ見ようと、オルセー、オランジェリー、ポンピドーセンターと毎日出かける。パリ在住の友人に案内してもらい、財団主催の展示も見た。日本の浮世絵の影響を受けていることがわかる。

季節を喪失した話

初めて欧州に出かけたのは、大学一年の秋だった。当時、祖母が海外旅行に凝っていて、ハワイ、アメリカ本土と訪れ、今度はヨーロッパに行きたいと思った。

当時は、まだ、国々で通貨も言葉も違う。65歳の祖母が一人旅で、そんな国々を巡る旅は、大変だろうと、孫であるわたしに声がかかった。【英語ができます、仏語もわかります】、と宣言して、語学の勉強を熱心にした。フランス語に慣れるために、フランス映画をたくさん見た。そして、出かけたのが、『JALパックゴールデンヨーロッパ三週間の旅』。事前にニューオータニで、ケーキ付きの説明会がある。ホテルのお風呂の使い方、なぞのビデの話。マナー、チップについての解説。まだ、海外旅行が高音の花と思われていた時代である。最初の寄港地がコペンハーゲン。

北極上空を通過する時、あなたは北極点を通過した何人目のお客様ですという、厚紙の証明書ももらった。わたしはそのグループの中の最年少。〇〇のお嬢ちゃんと呼ばれていた。日本を発ったのはたぶん10月上旬。まだ暑さが残っていて、半袖を着ていた。ヨーロッパはすっかり晩秋。三週間すぎて戻ってくると、半袖のひとはいなくて、すっかり秋が深まっていた。自分の知らないうちに、季節が飛んで行ってしまったのだ。

同じことは、年末年始に休暇をとって、ハワイにいったときも感じた。暮れの慌ただしさもなく、新年の恒例のお正月番組もなく、気がつくと、一年が終わって、新しい年が始まっていた。

4月末から5月にかけての令和騒ぎも同じだと思う。この時期、日本にいなかった人にはのあのカウントダウンのような、新年のような御世代わりはわからなったはずである。日頃、気づかずに暮らしているが、案外、身体は季節の変わり目を覚えている。

着物じまい

二年ほど前から、着物生活を始めている。きっかけは、冬に赤ちゃんの世話を始めたこと。風邪を引いてはいけないし、暖かくて、汚れても構わない服装は、と考えて、たくさんあるいただき物の、着物を活用しようと思ったのだ。

よく、着物3代という。祖母が着ていたきものを娘、その子まで3代に渡り活用できるという話だ。これは、普段着ではなくて、礼装用の着物、よそ行きの着物の話である。毎日着ていると、裾は擦切れるから、仕立て直しして、帯にしたり、羽織にしたりと活用する。最後には、座布団カバーや、小物入れなどに変えて、最後まで使い切る。

わたしも二年経ち、赤ん坊だった子たちは、歩き始めて、抱っこして食べさせることもなくなり、労働着としての着物は不要になった。冬の間は足元まで暖かく包み、お世話になった着物たちである。

そんな着物を、着物じまいしようと、箪笥から取り出す。箪笥には必要なものを入れて、使わないものをしまってはいけない。着物は、畳んでそのまま、洗濯機のデリケートモードにして、洗う。洗剤はオシャレ着洗い、シルクや毛もあらえるもの。洗い終わったら、竿にサザエさん干しして(両袖を通して)、乾かす。あとは、シルクの素材として、使おう。

お気に入りだった着物の袖が擦れて、切れたときは、がっかりもしたが、巻きスカートにして、寒い間、お世話になった。水をくぐったシルクは、アイロンをかけなくても、その皺も味わいがある。

いただき物の着物が増えて、訪問着を歌舞伎や、オペラや、能楽に着ているが、日々の暮らしは、柔らかものよりも、紬、結城や大島がよい。裾が擦り切れたものは、解いて、裾上げして、また使う。和裁はならったことはないが、検索などで調べて、なんとか対応している。

大阪松竹座の壽新春大歌舞伎に行ってきました

2018年の暮れに京都南座で、顔見世をみて、関西で見る上方歌舞伎は素敵だろうと、大阪の新春歌舞伎に行くことにしました。見たのは昼の部です。IMG_2199

演目は、【土屋主税】、【寿栄藤末廣】、【河庄】。前に見たことがある作品だと思っていたら、2015年12月、京都南座昼の部夜の部で見ていました。改修前の南座最後の公演ということで、じっくりと楽しみブログも書きました。今回の公演は、そのときの配役と較べて、満足度が高かったり、微妙だったりと、不思議な感覚。歌舞伎は役者でみるということを実感しました。

【土屋主税】、2015年は雁治郎、今回は扇雀。そして、お園は、孝太郎から、壱太郎へ。大高源吾は、仁左衛門から、愛之助。其角は、左団次から    彌十郎と変わっています。雁治郎の殿様はおおらかで、愛嬌があって、一方、扇雀は、智があって、殿様の風格がある、もっと柔らかくてもいいのではと思いました。壱太郎が三年間で成長し、こんな武家娘ができるようになったのですね。孝太郎は、隙のない演技、壱太郎は若々しい色気もあって、おそば近くにいて、お手がつくのはこんな子なのだと、河内山を思い出したりしました。

大高源吾は、仁左衛門は声もよく、姿もよく、こんな男が二君に仕えることはないのに、其角は気づかない。愛之助は、端整な姿ですが、奥に隠された感情が少し見えてもいいのではと思います。頑張って欲しいですね。左団次は俳諧の師匠そのもの、彌十郎は、ときおり、長屋の大家さんにみえてしまうのが惜しい。これも始まったばかりなので、千秋楽には、もっとしまってくると思います。

【寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ)】は、藤十郎、親子三代が勢ぞろいして、祝いの番組。立派な男児に恵まれた藤十郎と、精進を重ねて今に至る息子たちの立派さ、めでたいお正月公演にぴったりです。

【河庄】
こちらは、紙屋治兵衛    鴈治郎は変わらず。中身は、バージョンアップしています。三年も夢中になって通った女が心変わりしたと、脚蹴りにしたり、手を上げるのも、小春が身内の壱太郎だからできることなのでしょう。南座のときは、時蔵で、こちらも可憐な遊女が似合っていました。粉屋孫右衛門は、梅玉から、  彌十郎。梅玉は、ふたりを引き離す役で、彌十郎は、優しさにあふれています。小春に謝るしぐさが実にいい。雁治郎の振り回す手を押さえて、兄として諭すのが合っている。

大阪と京都で同じ演目をみることのできた幸せ。遠出をしてしみじみとよかったと思いました。

壽初春大歌舞伎

平成31年1月2日(水)-   26日(土)
昼の部
渡辺霞亭 作
一、玩辞楼十二曲の内 土屋主税(つちやちから)
土屋主税   扇雀
大高源吾   愛之助
お園      壱太郎
河瀬六弥  虎之介
落合其月  猿弥
晋其角    彌十郎

坂田藤十郎米寿記念
二、寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ)
女帝  藤十郎
鶴    鴈治郎
亀    扇雀
従者  壱太郎
従者  虎之介

心中天網島
三、玩辞楼十二曲の内 河庄(かわしょう)
紙屋治兵衛    鴈治郎
紀の国屋小春  壱太郎
江戸屋太兵衛  愛之助
五貫屋善六    亀鶴
丁稚三五郎   虎之介
河内屋お庄   吉弥
粉屋孫右衛門  彌十郎

京都南座の顔見世に行ってきました

毎年この時期に出かける、京都南座の顔見世興行。昨年は改装中で期間も短く、見逃しました。今年は二等席を奮発して、三階の最前列で鑑賞しました。

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まず着いた日に、JR京都駅の和久傳でお昼、ホテルで一休みして夜の部に、翌日は、早めに起きて、錦でおばんざいを調達。それをお弁当がわりにでかけました。

京都の顔見世は演目もたっぷり。休憩時間も演目ごとにあるだけで、凝縮されています。昼の部の寺子屋、芝翫は江戸風、武部源蔵役の愛之助以下は上方風と違います。亡くなった子どもの回向に焚くお香が舞台から流れてきました。松栄堂さんでしょうか。

鳥辺山心中で可憐な孝太郎と、無骨だが、心の優しい梅玉の道行きでしっぽりとしたところに、仁左衛門とじいさん、ばあさん。時蔵とふたりの甘える姿、幸せな二人がいっぺんして、年月にさらされて、37年ぶりに再会する。個人的な感想では、二人とも年を取りすぎている、もう少し若さが残っていてもいいのではないかと思いますが、残酷な時間の流れをあらわしているのでしょう。敵役の芝翫がねちねちといじめて、そうでないと、物語が成り立ちません。何度見てもはらはらどきどきします。

昼の部最後が新口村。藤十郎一家の上方芝居。舞台の上は雪景色。こちらの道行きは雪の中を死に向かってひたすら進む。その中に親子の情愛が見え隠れします。扇雀の梅川が可憐で、涙をそそります。これだけの演目は一日分。東京なら、休憩を挟んで一日の舞台になります。よいお席でみたので、役者さんの心の動きまでわかるような気がしました。

昼の部
第一、
菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)

寺子屋
松王丸    芝翫
武部源蔵   愛之助
戸浪     扇雀
涎くり与太郎 中村福之助
春藤玄蕃   亀鶴
千代     魁春
御台園生の前 秀太郎

第二、
鳥辺山心中(とりべやましんじゅう)岡本綺堂 作

菊地半九郎     梅玉
若松屋遊女お染   孝太郎
坂田源三郎     右團次
若党八介      寿治郎
お染父与兵衛    市蔵
若松屋遊女お花   魁春
坂田市之助     左團次

第三、
ぢいさんばあさん  森 鷗外 原作  宇野信夫 作・演出

美濃部伊織    仁左衛門
下嶋甚右衛門   芝翫
宮重久弥     愛之助
同輩の侍     市蔵
同        亀鶴
同        松之助
宮重久右衛門   高麗蔵
久弥妻きく    孝太郎
伊織妻るん    時蔵

第四、
恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい)
新口村

亀屋忠兵衛    藤十郎
傾城梅川     扇雀
忠三郎女房    吉弥
父孫右衛門    鴈治郎

夜の部は、いきなり義経千本桜で始まります。仁左衛門のいがみの権太は、ワルですが、可愛らしさがあります。若葉の内侍一向に親切にすると見せかけて、わざと間違えた荷物で強請る、この人がやると、お金を取られても仕方がないと思えるから不思議。お里役の扇雀のくどき、自分で布団を敷いて寝ましょうと誘うのが可笑しい。町娘が結婚できる相手でないことを分からずにいるのが哀しい。弥左衛門訳の左團次が、子どもを殺して後悔する父親をたくみに演じます。父子の別れがひとつのテーマでした。

童子役の鴈治郎の可愛いこと、五月人形のようです。みていてほっとします。

愛之助の弁天小僧菊之助は、菊五郎の演ずる型とは少し違い、娘役なのに、顔は上げて堂々としています。男にばれたときもまた違う、上方で演ずることの珍しい題材のような気がします。南郷力丸役の右團次は、お嬢様をたてて安定した演技。

これでお終いかと思うと、三社祭が残っていました。鷹之資は、富十郎の忘れ形見、踊りのうまさは群を抜いています。これからが楽しみですね。

二日間にわたっての歌舞伎見物でしたが、本当にたっぷりで堪能しました。来年もよいお席で見ようと思います。ロビーにも椅子が多く、お弁当もゆったりと食べられました。夜の部は、タクシーが拾えてホテルにすぐに戻れました。京都に泊まっているからの贅沢ですね。

夜の部
第一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)

木の実
小金吾討死
すし屋

いがみの権太      仁左衛門
弥助実は三位中将維盛  時蔵
お里          扇雀
若葉の内侍       孝太郎
主馬小金吾       千之助
猪熊大之進       松之助
弥左衛門女房お米    吉弥
権太女房小せん     秀太郎
鮓屋弥左衛門      左團次
梶原平三景時      梅玉

第二、面かぶり(めんかぶり)
童子   鴈治郎

第三、
弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)河竹黙阿弥 作

浜松屋見世先より
稲瀬川勢揃いまで

弁天小僧菊之助    愛之助
日本駄右衛門     芝翫
南郷力丸       右團次
鳶頭清次       亀鶴
浜松屋伜宗之助    中村福之助
浜松屋幸兵衛     市蔵
赤星十三郎      孝太郎
忠信利平       鴈治郎

第四、
三社祭(さんじゃまつり)

悪玉    鷹之資
善玉    千之助

以上

赤穂の天塩アンバサダー限定味噌づくりに参加しました

天塩さんとは長い付き合い。沢庵づけにも漬物にも利用しています。その天塩を使っての味噌作りがあるときき、さっそく応募したら当選しました。
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当日は、そのあと能楽堂に行くので、着物に割烹着というスタイルで参加。
初めに、塩の作り方および天塩の成分についての説明があります。天塩を使って味噌を作ると、微生物が元気になる、つまり醗酵がよくなることを教わりました。手間をかけて作るのですから、美味しい味噌がいただきたいですね。
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材料は次の通り
1. 茹でた大豆 1kg  乾燥した大豆なら、450gから、500gを水に一晩浸して蒸して1kg使う
2. 麹 750g
3. 天塩 250g.
4. 厚地のビニール袋、ジャムの瓶、ぺーパータオル、薄手のビニール手袋、消毒用アルコール

まず、茹で大豆をジャムの瓶などを使って潰します。ビニール袋の中で大豆を薄く並べ、瓶の淵で潰します。母はフードプロセッサーを使っていましたが、こちらの方が用具も要らず、簡単。汚れ物も出ません。潰していると身体が熱くなりました。

大豆がほぼ潰れたら、今度は塩と麹を混ぜ合わせます。麹の塊をほぐして、塩を入れたら、ビニールの袋を膨らませて、その中で回転させてよく混ぜ合わせます。混ぜ終わったら、それを大豆の袋に入れて、さらに気になる豆粒は潰し、均一にします。

今度はその混ぜ合わさったものをハンバーグを作るように丸めて空気も抜き、プラスチックの桶の中に並べます。桶やふたはあらかじめ消毒液を吹きかけておきますが、この液は35度のホワイトリカーを使うそうです。味噌作りにカビはつき物ですが、なるべく減らしたいので、消毒しながら作ります。ハンバーグのような塊が桶に並んだら、そこで潰して中の空気を抜きます。残りもこねてまた並べ、潰します。全て、並んだら、潰して桶の表面を平らにして、はみ出たものはペーパータオルでふき取ります。

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後はビニールで密封し、蓋を閉めてお終い。茹で大豆を使ったので、あっという間に出来上がりました。この味噌は、来年の九月ごろから食べることができるそうです。

保管は醗酵が進むように十度以上の場所、机の上でもいいそうです。

これでお終いと思ったら、第二部がありました。味噌の食べくらべ、味噌や麹を使った、豚汁、甘酒などを味わいながらのティータイム。蒸した野菜に味噌をつけていただくと美味しいのです。東京中野で作っているという戦前からの江戸味噌も甘くて美味しかったです。
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お土産まで付いていて、天塩をつかった、飴やそうめん、塩レモンなど、味噌もいただくので、どっしりと抱えて帰ってきました。楽しいし、おいしいし、さらに半年後が楽しみという贅沢な味噌作り講座でした。

天塩さん、ありがとうございます。案外手軽にできるので、これから寒くなるので、友だちを招いて、もう一度挑戦してみようと思いました。

銀座オペラ ガラコンサートに行ってきました

GINZAというだけで、特別な響きがあり、たくさんの意識が集まる場所。そのヤマハホールで開催される、銀座オペラ・ガラ・コンサートに行ってきました。

数年前から開催されているので、いまやメンバ全員が知合いというか、お話したことのある方々。当然ながら、内容の濃いものになることは予想していました。歌い手が五人、そして、オーケストラをすべて一台のエレクトーンに集約して、一人で演奏される清水のりこさん。彼女がいなかったら、この空間でオペラの曲を歌うことはできなかったでしょう。

個性豊かな五人が、プログラムには載っていない曲を歌ったり、だれが歌うのかわからないというミステリアスな会。これも彌勒忠史さんというカウンターテナーが参加されているからです。カウンターテナーとメゾソプラノは音域が似通っていて、というか、どちらも相手のパートが歌えるというすばらしい才能。
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そんな出演者たちがオペラの名曲を思い思いに歌うのですから、このままずっと終わらなかったらいいのと思ってしまいます。きっと厳しい練習が繰り広げられたと思いますが、みなさま、明るく、楽しく、オペラっていいよね。気になる歌は全曲オペラで聴きましょうと、歌い続けてくれます。

小川里美さんの仮面舞踏会、オペラのあの暗く怖い場面が浮かんできます。歌声と映像が記憶の中にセットされているのですね。小川里美さんと鳥木弥生さんの蝶々夫人も、ずっと待ち続けた中で、ぼうっと灯がともるような場面が思い出されます。みたことのあるオペラが多くうれしかったです。ドンカルロも見たいと思いました。

高田正人さんのトスカも、あの歌い上げる正統派テノール、すてきですね。与那城敬さんの闘牛士の歌で、力強く響かせるバリトン。歌声は男の武器です。それぞれの力が重なり合って、濃い舞台となりました。ぜひ、パート2も続けてください。幸せな気分で帰ってきました。

 

開催日 2018年11月16日(金)
時間 開場18:30  開演19:00
会場 ヤマハホール

公演概要 声と一台のエレクトーンで奏でる至高のオペラの世界

出演
小川里美 (ソプラノ)
鳥木弥生(メゾ・ソプラノ)
高田正人(テノール)
与那城敬(バリトン)
彌勒忠史(カウンターテナー)
清水のりこ(エレクトーン)

演奏曲目
第一部
ビゼー:歌劇《カルメン》より「闘牛士の歌」  与那城敬
ドリーブ:カディスの娘たち   小川里美
モーツァルト:《フィガロの結婚》より「恋とはどんなものかしら」彌勒忠史
ビゼー:歌劇《カルメン》よりハバネラ「恋は野の鳥」 鳥木弥生
ヴェルディ:歌劇《仮面舞踏会》より「あの草をつみとって、私があなたのそばにいます」小川里美・高田正人

第二部
オッフェンバック:歌劇《ホフマン物語》より舟歌「美しい夜、おお、恋の夜よ」鳥木弥生・彌勒忠史
プッチーニ:歌劇《トスカ》より「星は光りぬ」 高田正人
ヘンデル:歌劇《リナルド》より「私を泣かせてください」 彌勒忠史
マスネ:歌劇《ウェルテル》より手紙のアリア「ウェルテルよ、誰がいえましょうか」 鳥木弥生
アンドルー・ロイド・ウェバー:《レクイエム》より「ピエ・イエス」小川里美・彌勒忠史
ヴェルディ:歌劇《ドン・カルロ》より「あなたは王妃を愛している! おそれなさい、偽りの息子よ」鳥木弥生・高田正人・与那城敬

エレクトーン演奏  清水のりこ

 

本日のアンコール曲
ヴェルディ 『ドン・カルロ』より 友情の二重唱   高田正人・与那城敬
プッチーニ 『蝶々夫人』より 花の二重唱  小川里美・鳥木弥生
ブェルディ 『椿姫』より 乾杯の歌  全員