限られた時間の中で、仕事を完了させる

仕事の締切をいくつか抱えているとき、もう少し時間があったらと思うことがある。だが、時間が潤沢にあるときは、余計なことに気を取られたり、別のことをしたりして、実は効率は上がらないのだ。

着 物の着付け教室にひと月に二回通っているが、その先生いわく、着物は17分ですべて着られるという。限られた時間の範囲で、1つ1つの動作を正確に、適切 に行なえば、誰でもできるようになるらしい。逆に時間がたっぷりあると、余計な動作をして、その結果、着崩れが起きる原因になるとのこと。

仕 事の段取りもこれに似ていると思った。一度でできることを、下書きしたり、練習したりして、クオリティを下げてしまう。1度だけの真剣勝負で、全力でぶつ かったら、ずっとよい成果を揚げられる。だれでも火事場の馬鹿力はあるのだから、予想外の実力を発揮できたりするのだ。

昔から、小人閑居して不善を為す (君子ではない普通の人は暇をもてあますと、ろくなことをしない) と言われるように、三連休を有意義に過ごすには、綿密な計画も必要。提出期限や締切、納期などは大切な生活の区切りなのだ。

時間がないと嘆く前に、限られた時間の中で、何をいちばんやるかの優先順位を即座に付ける。こちらの訓練も実戦だと効果が出る。お客様に差し上げる資料は、何が一番大切なのか、何は省くことができるのかを判断して、きちんと説明できるようにしておく。

会議の全員分のコピーを用意することよりも、企画などの内容をしっかりさせたほうがいい場合もある。そういうときはプロジェクターで説明して、その間にコピーをだれかにお願いしておこう。

外 資系に長年いたので、これは特技になってしまっているが、海外から役員や上司がやってきたとき、必ずプレゼンをさせられた。日頃から秘書たちと仲良くして いると、事前に情報もわかるし、発表の順番を後半に移してもらえる。昼休みを挟んで、90分あれば、たいていの資料はできる。

いつ、誰から発表を依頼されても、驚かないように基礎資料は用意してあるが、それを相手に合わせてアレンジして、自分の仕事がしやすい予算取りをアピールするのだ。

多忙な相手とミーティングが必要なときは、予め15分と限って行なうとうまくいく。15分ならその日でも、絞り出すことができるから、今日で今日、結論が出したいとき使える。

こうした限られた時間の中での成果の積み重ねが、その人の実力と評価される。忙しい人にこそ、大切な仕事を頼めというのは、真実だと思う。どんなときでも、それなりの成果をあげることができるから、信頼も生まれるのだ。

限られた時間に感謝して、仕事を完成させよう。そういう意味でこのブログも、更新していかなくてはと思った。