北鎌倉、そして、横須賀でオペラを聴く その2

千葉からは、逗子行きはよく出ていますが、横須賀行きは本数が限られています。北鎌倉からですと、大船発の電車もあって、接続もよかったです。

横須賀オペラは、16時開始なので、14時55分の横須賀行きに乗り、海辺を少し歩きました。北鎌倉は、山を切り立った場所にあり、横須賀は目の前が海という、自然に富んだ景観を楽しみました。 横須賀の海は、青森の海に似ています。

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開場の時間に合わせて、海の見ながら遊歩道を歩きました。風が強くて、日傘が役に立ちません。家族連れも恋人たちも、海辺にたくさん集っていました。今日は休日なんですね。

オペラは、初めての作品なのですが、楽しいオペラといわれて、ほぼ初見で臨みました。

あらすじはこんな感じ

歌劇 「泥棒とオールドミス」(全1幕) The Old Maid and the Thief

台本・作曲 : ジャン・カルロ・メノッティ
舞台初演 : 1941年2月11日フィラデルフィア歌劇団

ストーリー

オールドミスのミス・トッドの家に風来坊の青年ボブが訪ねてきた。ミス・トッドと女中レティーシャは、彼の美しさにころりとまいって彼を泊めること になった。ところが、街に逃げ込んできたという脱獄した凶悪犯とボブの人相がそっくりと知り、あわてるミス・トッド。それでも彼に居てほしいがために、嘘 や盗みを重ねて彼に尽くす。だが、肝心のボブにはその気はない。やがて、ミス・トッドはボブに「一緒に逃げよう」と迫るが、それも断られ、自分の悪事を彼 のせいに仕向けようとする。そんな中、レティーシャとボブはミス・トッドの財産をすべて持ち出して…。

■出演
ミス・トッド 金子美香
ミス・ピンカートン 小川里美
レティーシャ 吉原圭子
ボブ 与那城 敬

 二時間足らずの一幕なのですが、文句なく楽しい。笑えます。舞台はオールディズ。二人のオールドミスが、お茶を飲みながら、なんども、ひどい天気、といって、退屈を持て余している様子。それからドラマが始まりました。

歌唱力もすてきなんですが、衣装が可愛い。オールドファッションですが、どこか懐かしい。お芝居も、歌も楽しみながら、あっという間の一幕でした。みなさま、本物の役者のように演技がうますぎる。オペラ歌手というのは、本当に引き出しがたくさんあって、芸達者なかたばかり。演出の彌勒忠史さんの力も大きいですね。

すてきな一日になりました。

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北鎌倉、そして、横須賀でオペラを聴く その1

9/28は、横須賀オペラの日、「メノッティ歌劇「泥棒とオールドミス」ということで楽しみにしていました。

千葉から横須賀までは、総武横須賀線で、直通なのですが、せっかくなので、鎌倉のお寺めぐりをしたいと考えました。時間も二時間あまりなので、北鎌倉で降り、徒歩1分の、「円覚寺」に参詣しました。

たぶんこのお寺に参るのは、初めて。駅からあまりにも近いので、立ち寄っていません。入口の階段を登っていくと、こんな立派な山門があります。まさに、ここは中世の香りがしますね。

右は、仏殿の天井に描かれた「白龍図」。前田青邨せいそん画伯(1885〜1977)の監修のもと、守屋多々志もりやただし画伯(1912〜2003)によって描かれたもの。
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境内はとても広いので、二時間くらいないとゆっくり回れません。禅宗のお寺なので、清らかで、どこをみても心が洗われるような思いがします。

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大方丈では、裏にある庭園を眺めることができます。廊下に椅子も並んでいて、何時間でもお庭を見ていたい気分になりました。京都の三千院では、廊下に座るだけなのですが、こちらはフレンドリーです。

境内の随所に休むためのベンチが置かれ、そこで、おにぎりを食べている親子連れもみかけました。開かれたお寺という印象を強くして帰ってきました。11月のもみじの頃、また、訪れてみたいです。雪の降った日もすてきでしょうね。

京都にわざわざ出かけなくても,鎌倉のお寺巡りを楽しめばいいのだと、気づきました。

スゴ本オフ、「猫と犬」に出かけてきました

スゴ本オフ、毎回テーマとメンバで、内容が変わります。妖しかったり、楽しかったり、それはその日の天気みたいに変化に富んでいます。今回は、「猫と犬」ということで、猫派優勢なのではと、出かけてみたら、違っていました。

食べきれないくらいごちそうが並んでいて、まず、それだけで圧倒されます。スゴ本オフは、食べて、飲んで、しゃべって、泣いて、笑ってと、忙しいのです。濃密な時間だともいえます。

今回は、発表する人が、思い入れたっぷりに語るので、思わず、もらい泣きしてしまう場面多発。すっかり涙もろくなって帰ってきました。最後までいられず、ちょっと残念な気持ちもありますが、それ以上に楽しんできました。
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今回持参したのは、次の三冊。猫尽くしです。

1. チビのお見合い 室井滋 文藝春秋

全編カラー写真で、まるで絵本のような猫日記。チビが大きくなって、恋人を探す必要がでてきて、美人猫の見合いするのだが、その顛末がすてき。 小学生からご老人まで楽しめます。

2. ドクターヘリオットの猫物語
ジェイムズ ・ヘリオット
集英社文庫

獣医のヘリオット先生の出会う、さまざまな猫たちのエピソード。猫を飼ったことのある人なら、もらい泣きしてしまうようなできごとばかりです。

3. 源氏物語 第六巻 瀬戸内寂聴 講談社文庫

あの源氏物語には、猫が大切な場面で登場します。源氏の正室として降嫁した女三宮。彼女に恋慕していた柏木は、ある日、猫が御簾を上げて、そこに立っていた女三宮を透き見してしまいます。憧れから本物の恋になり、二人は子どもまで作ってしまう、そんなきっかけが猫だったのです。瀬戸内源氏が初心者には読みやすくお薦め。

renai恋愛中毒 (角川文庫)

そして、放流本を一冊いただいてきました。こちらも犬が登場しますが、刺身のわさびのようにひりひりします。怖い本でした。久しぶりに恋愛小説を読んだ気がします。

電車の中では、乗り過ごしそうで危険。平凡が非凡に、日常が、非日常に変わる妖しさ、女たちの本音が聞こえてします。世の中には理屈では割り切れない、相性のようなものがあって、それは未来永劫繋がっていくのです。

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『【ぐるなび食市場】おせち試食会』に行ってきました

ぐるなび食市場アフィリエイト事務局のご招待で、『おせち試食会 東京』に行ってきました。毎年、おせちはどうしようかと、迷いますが、今年の傾向や特徴を知るために、タイムリーなイベントでした。

最初に、ぐるなびさんから、おせちのオーダ状況、価格帯、内容などについての説明がありました。今の購入トップは、スーパー、そしてインターネット、デパートの順になっています。わざわざデパートに出向かなくても、いつも注文している店舗なら、安心してインターネット注文できるのでしょう。

今回、紹介されたのは六社。本格的なおせちを注文する前に、お試し版もあって、それも配れていて感激しました。

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板前魂さまのおせち

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博多久松さまのおせち

おせちの内容は、40品種を越すものがほとんど、こちらを家庭で全部作ることは難しいですね。実際に試食してみて、少し味が濃いと思ったのも、三日間持たせるには仕方がないことなのかもしれません。

見て楽しみ、味わって楽しむ。作る手間を別のことに使う。賢い主婦は、厳選して注文しているのだと思いました。ゆっくりしていると、あっという間に12月が来ます。今回のように食べ較べしてみて、自分のいえの味付けに似ている店舗様を見つけることができますね。

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正直屋さまの、手まり寿司つきおせちも美味しかったです。彩りも本当に大切だと思いました。また、このような機会があれば、参加してみたいです。

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METライブビューイングで、「神々の黄昏」を観る

東劇の夏のアンコール2014、《ジークフリート》を見た後、ロビーで休憩して、ランチボックスのスパムサンドをいただきました。程よく冷えていて、これを持参したのは正解。《神々の黄昏》は、長いドラマの最終編です。あらすじはこちら

ジェイ・ハンター・モリスのジークフリート、デボラ・ヴォイトのブリュンヒルデ。今回の主役は前回同様。ブリン・ターフェルのヴォータンも同じ。チームワークができていると、持っている力が凝縮されて、すばらしい成果がでます。オペラは、決して個人プレーではなく、チームの結集力なのです。

今回は事前の舞台稽古を積んだというジェイ・ハンター・モリス。17歳の少年は愛を知り、そして、旅に出ます。なぜ、ずっとブリュンヒルデとともにいなかったのか、若さゆえに、もっと広い世界を見たかっただけなのか。夫をひとり送り出す妻、どんなに愛を歌い上げても、ここから不吉な予感がしています。

ライン川を上った場所には、策略と、罠と、そして美しい女性が待っていました。忘れ薬を飲まされて、ブリュンヒルデとの愛の日々、誓いの言葉をすべて忘れて、目の前のグートルーネにすぐに求婚するのです。この人は直球しかない。好きな人は,すぐさま、妻にしようとするのです。教育や、文明や、自己意識で素直になれない現代人と、なんという違いでしょうか。それだけに恋の思いは熱烈で、他の誰にもできない情熱があります。

領主である兄グンターと妹のグートルーネ、そして、異夫兄弟のハーゲン。彼はニーベルング族のアルベリヒが兄妹の母親との間に作った息子であり、知恵ものといわれています。この兄妹が、ハーゲンの入れ知恵で、こともあろうに、ブリュンヒルデとジークフリートをそれぞれの配偶者にしようと、画策するのです。

英雄だが、若さゆえに配慮の足りないジークフリート、ハーゲンの秘薬、忘れ薬を飲まされて、火の中に隠されているブリュンヒルデを見つけ出し、兄グンターの妃に差出します。なんという悲劇。さきほどまで、愛を奏でていた相手が、もう裏切っているのです。

狩りにいくと連れ出されたジークフリートが、ハーゲンに背中を刺されて、死ぬ前に歌うブリュンヒルデへの愛。これが一番歌いたかったのだと、ジェイ・ハンター・モリスは語っています。ラブソングなんです。

このオペラの原作者、ワーグナーがパトロンである、バイエルン国王ルートヴィヒ2世のために書いたのだとしたら、これに類推するような事件があったのではないかと、考えてしまいます。驚くべきことではなかったのかもしれません。

さて、今回もジェイ・ハンター・モリス、すばらしい演技と歌で魅了します。少し大人になった少年の純情さ、情熱、礼儀正しさ、それでいて、本当の妻を忘れてしまうという、大失点。見ているこちら側は、はらはらと大丈夫かしら、心配してしまうのです。

デボラ・ヴォイトのブリュンヒルデ、こちらも初役ながら、威厳があり、気高く、そして誇り高い女を見事に演じています。裏切りに,絶望し、嫉妬し、そして、真実が分かると、英雄とともに死んでいきます。これが適度な緊張感とともに、心にしみるような思いがあります。二人は死によって、再び、結ばれるのです。彼の両親がそうであったように、この世では、決して平安はないのだ、ということを繰り返し伝えています。

個人的な感想ですが、愛馬グラーネに乗って、死出の旅にでるブリュンヒルデの神々しさ。この場面のために、また、見たいと思いました。

4部作、全部を見終わって、METの話は、きちんと完結していて、そのプロデューサー力にさらに感心されられました。通してみることができて、理解が深まり、登場実物の心の動きも掴めたように思います。

 

METライブビューイングで、ジークフリートを観る

東劇の夏のアンコール2014で、METライブビューイングからよりすぐった作品が並んでいる。ワーグナーの指輪4部作も8月、9月と上映された。8月には《ラインの黄金》《ワルキューレ》そして、9月に《ジークフリート》、と《神々の黄昏を見ることに決めていた。今回は、朝11時から夜22時半までの上映である。

朝、お弁当を二食分用意した。午前の部が梅干しをいれたおにぎりと、卵焼き、サラダ。夜の部は、スパムを両面焼いて、スパムサンド。こちらは、冷媒入りのボックスに入れて、保管。デザートはオレンジ。おやつにバームクーヘンを持った。

ワーグナーのオペラは、こちらも能動的に鑑賞しないと楽しめないから、お腹がすくのだ。甘いお菓子と、酸味のある果物は必須。オペラ用にこういうセットを売り出せばいいのになあ、と思う。

さて,事前準備はこのくらいで、ジークフリートを楽しもう。この回は、ジェイ・ハンター・モリスのジークフリート、デボラ・ヴォイトのブリュンヒルデ。どちらも初役だという。ブリン・ターフェルが前作同様、ヴォータンを演ずる。

「ギャリー・レイマンは病気のため降板し、ジェイ・ハンター・モリスが出演します。 」と一文があるが、これが実は大変なことだったのだ。

この頃、実際にMETを見たひとのブログを発見。主役が降板して、舞台稽古は進み、なかなか決まらず、ギリギリのタイミングで、ジェイ・ハンター・モリスが登場した。

5時間56分の大作で、ジークフリート役の歌手は全編を通じて、歌わなければいけない。さらに最後の40分は、ブリュンヒルデを目覚めさせ、ふたりで愛の歌を奏でることになる。ずっと歌い続けて、最後は愛の歌、それもブリュンヒルデは、ここで登場するのだから、元気一杯である。サッカーでいえば、途中交代で入ってきた選手と互角に戦うようなもの。これができるのは、世界でも数名しかいないという。

それを聞いて納得することがあった。以前見たトウキョウリング (2003/4/1鑑賞)。ジークフリート役の歌手は、ジョン・トレレーヴェン。太め、短めの若者役で、なぜ、こんな人がやるのかと、ずっと疑問だった。世界で数えるほどしかいないのなら、日本で演ずるのに、慎重にならざるを得ないし、なるほどと思う。

ジェイ・ハンター・モリスは、明るく、礼儀正しいテキサス人で、感情の起伏も激しく、パワーフル。まだMETに馴れてないのも、荒削りで純真な17歳の若者ジークフリートを演ずるには、ぴったり。真剣勝負、あるいは、全力投球しているのが、観客にも伝わってくる。それはフィルム越しにも分かるくらいの清々しさだった。

ブリュンヒルデは、最後に登場するのだが、彼女はこの後の神々の黄昏で活躍する。威厳があって、神の娘にふさわしい。

ワーグナーの楽劇では、ライトモチーフがしはしば登場する。落語家の出ばやしのようなもので、それが鳴ると、だれがでるのか、気づかせるのだ。特にジークフリートは、角笛を吹くので、これが彼のライトモチーフになっている。

こういう解説もライブビューイングの中では、登場する。見る人に、適切な知識を与えてくれるのだ。

おまけ

これを書いているとき、アガサ・クリスティの「フランクフルトへの乗客」を読んでいたのだが、これに「若きジークフリート」が登場するのだ。ライトモチーフも重要なヒントになる。こんな偶然性にも驚かされた。

カーテンコールまである。恋人たちの息のあったこと。そして、みんなの満足そうな様子。成功した舞台は、出演者がみな楽しそうに見える。全力で演じたから、この表情になるのだと思う。

銀座オペラ、「椿姫」を見てきました

佐渡から帰ってきた翌日、銀座オペラで、「椿姫」を見てきた。これは原作をぎゅっと凝縮して、ドラマのハイライト部分を無理なく繋いで上演。

これまで見たいちばん美しいヴィオレッタ、小川里美さん。そして、歌もぞくぞくするくらいすてきなのだ。こんな人がパリにいたら、みんなが夢中になるだろう。華やかなに見えて、孤独。それが、本当に自分を愛してくれる人を見つけ、暮し始まる。こんな幸せは長く続くはずもないのだ。恋人の父親に説得され、純真な妹を守るために誠実さを求められる。死を目前にした彼女が、犠牲を払う聖女のような役を具現化していた。
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アルフレード役の 高田正人さんも、素朴さがよい。ひたむきに恋する青年から、裏切られたと怒る男、そして、最後には彼女の思いを理解し、和解にいたる恋ごころを巧みに表現。泣かせる。

ジェルモン役の与那城敬さん。厳しい父から、家族への深い思い、そして、ヴィオレッタの誠実さに心を打たれ、変わるところが見事。歌唱力もすばらしい。

この舞台をひとりで演奏する清水のりこさん。オーケストラを超えて、パリの哀しい恋人たちの運命を切々と奏でていた。いつもながらの名演奏。

彌勒忠史さんの演出・ナビゲーターも、よかった。オペラが歌える人がまとめると、ムダがないのだ。楽しさもぎゅっと濃縮されていた。

こんなすてきな時間を身近で共有して、大満足。330席のコンパクトなホールだから一体感がすごい。生でみるオペラは面白いのだ。イタリア語上演だったのも、楽しみの1つだったのかもしれない。台詞が少し分かるのは、得した気分だ。次回もこのメンバで公演があるとのこと、すごく楽しみだ。

9/9と、9/11 19時から公演。

2014年、佐渡能楽の旅 その3

9月7日、午前中は真野のお寺、神社めぐりをして、午後から羽茂に向かいます。途中、西三川の直売場に寄り、りんごを購入。佐渡では、美味しいりんごが採れるのです。知合いの農園にも立ち寄り、りんごの直送手配をお願いしました。

草苅神社は、わたしの気に入りの能舞台があります。優美な姿で、最初にこの舞台をみて、佐渡の能舞台の魅力に取り憑かれたのです。

今年の演目は、猩々(しょうじょう)。赤い顔の舞いは、生き生きと楽しそうでよかったです。今年は観客も多く、もう終わってしまったのか、と惜しそうにしていました。

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終わった後、参加したみなさまと反省会。来年も引き続き、奉納能ができるよう、寄附を集めたいと思っています。羽茂から両津まで車で送っていただきました。こちらもありがたいことです。

翌日は、二宮神社を参詣し、相川の窯元を訪ねて戻ってきました。いつもながら、佐渡の旅は心が洗われる思いがします。考えてみれば、訪ねるところが、神社とお寺なのでよい気を貰ってくるのかもしれません。

 
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2014年、佐渡能楽の旅 その2

9月7日も朝から快晴でした。この日、草苅神社で奉納能があるのです。朝食後、両津からバスに乗って、真野に向かいます。この日は、日曜日のため、大膳神社、妙宣寺、歴史博物館などの観光名所に停まります。4月から11月までの土日に限って、路線が変更になっているそうです。
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大膳神社の能舞台。この日は貸切。
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内部には、道成寺の釣り鐘が吊るせるように、天井が開いています。

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大膳神社は、最初に佐渡を訪れたとき、案内された神社の1つ。ここで、演能も行なわれます。静かなよい空間。この日も貸切で鑑賞。

大膳神社から歩いて、世尊寺、妙宣寺と向かいました。この辺りは、真野の寺めぐりのコースになっています。普通なら、竹田橋から歩くのですが、大膳神社前でバスが停まって幸運でした。

妙宣寺は、五重塔で有名。観光コースになっていますが、この日は空いていました。遠藤為盛(後の阿仏房日得(あぶつぼうにっとく)が日蓮に出会い、密かに食料などを届けたといわれています。
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妙宣寺のあとは、山を登るので、また、バス停に戻って次のバスを待ちます。バスはすぐに来て、歴史博物館前まで連れて行ってくれました。ここから、真野御陵は600mくらい。佐渡に来ると、必ず真野御陵に参詣します。タクシーで気軽に連れてきてもらうよりは、歩いて出かけた方がご利益があるのではないかと思っています。

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真野御陵近くの空。この奥に御陵があります。

この後、真野宮を参拝。ここは、順徳上皇のお住まいだったところ。
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この後、真野新町まで戻ってきて、昼食。その後、知合いと待ち合わせて、羽茂に向かいました。 続く。

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2014年、佐渡能楽の旅 その1

毎年、9月7日の草苅神社乙祭りに合わせて、佐渡に出かけます。神社に奉納能をお願いしているからです。今年で11年目、今回の佐渡行きは、最初から異例でした。
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いつも泊まる真野の旅館が、トライアスロンの大会(9/6から9/7)と見事にぶつかっていて、取れません。会場に近い、真野、佐和田地区はむずかしいので、以前お世話になった両津のゆたかや旅館に予約しました。これが大正解でした。着いた9/6は、第一土曜日で、椎崎諏訪神社で、観光能が開催されるのです。

天領佐渡両津薪能なので、両津の旅館に泊まれば、送迎してくれます。旅館から10分足らずでした。真野に泊まっていたら、送迎にタクシーを頼まないと帰れませんから、これはラッキーでした。

両津では、なじみの骨董品店「佐州」さんのご主人とも約束してあり、久しぶりにお話ができました。ゆたかや旅館には、観光能を見る話を前もってお願いしており、特別に夕食も5時から用意していただきました。
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ここは何でも美味しいです。やさしい味わいと、ほどよい量で満足しました。この他にデザートも付いてきます。6時少し前に、ご主人に送ってもらって、椎崎神社に到着。

知合いがいたので、世間話を少しして、情報交換です。本日の演目は、班女。シテ方は新潟の方だそうです。さすがに早く来たので、最前列が空いています。お隣の方に声をかけ、佐渡の能楽について、お話ししました。前で見るような方は、それなりに分かっている人なので、いろいろと話が弾みます。

19時半、いよいよ開始です。薪能なので、火入れの儀式もあります。
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、班女は、別れた二人が出会い、ハッピーエンドで終わるので、見ていて安心します。ただ、この花子は、あの梅若丸の母であるとも、いわれています。二人が結ばれた後、子どもが生まれ、少将の死後、子どもの梅若丸がかどわかされ、隅田川の辺で息絶えました。母は子どもを尋ねてさまよい、再び狂女となるのです。

佐渡の能楽は、衣装がきらびやかで、加茂湖湖畔から流れてくる涼しい風、そして虫の音とともに聴くと心にしみるようです。

来年もぜひ、この観光能に合わせて日程調整をしようと思います。

 

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