飛ぶために、身を屈める

飛ぶためには、一度身を屈めないと飛べない。何か新しいことを始めるときも、一直線に進むのではなく、一度身を屈めてから進路を考えよう。
激しい風雨の日、傘を広げるのではなく、少しつぼめてビル風にあおられないようにしよう。新しい環境に入るとき、やがて飛躍するために身を屈める。

これは、なんら恥じることではなく、当たり前の仕事術なのだ。長年外資系にいたが、伸びる人は決まっていた。素直な性格で人の話を聴く、アドバイスを聴くことのできる人。自分のやり方や、考え方があっても、先輩や同僚の話をまず聴こう。それから結論を出せばいいのだ。

■飛ぶための準備
1. 身辺を整理する
何か、新しいことをする前に身辺を整理しよう。できるかぎり、不用なものを手放す。購読していた雑誌を止めるとか、サービスを停止してもらうとか
なるべく、無に近い状態にしていく。

2. 持ち物や人間関係に執着しない
出会いが必ず待っているのだから、ご縁のない人を無理に繋ぎ止めておいたり、持ち物や人間関係に執着することのないように、心がけよう。誰もいなくなるのでは、という不安があっても大丈夫。一時的に身を屈めているだけなのだから。

3. 価値判断の変化に合わせる
意識の変化や、物の価値判断は年々変わっていく。その時点で不用になったものは、手放すことだ。人に差上げたり、オークションに出したりして、再利用してもらおう。

4. 何がしたいのか、何が大切なのかを知る
こうやって、身辺をきれいにしていくと、自分には何が大切なことなのかが、分かってくる。余分なものがなくなると、真実の自分が見えてくるはず。
これが分からずに、ただ仕事の成果を出そうとしていると、迷宮から逃れられない。

5. 信頼できる友だちを持つ
不特定多数の人から愛される努力を続けることより、数人でいいから、心から打ち明けられる友だちを持とう。飛ぶ前には、相談にも乗ってもらえるし、その後も、きっと心の支えになってくれるだろう。物事は数や量ではなく、質や深さなのだと思う。

6. 自分を信じること
自分を愛していない人は、他の人を愛することができない。それと同じように自分の可能性を信じること。信念をもって進む人には、協力する人が現れる。やらなかった後悔よりは、やってしまった後悔の方が絶対に楽しい。

これで整理整頓の重要性に気づいた人は幸いである。明日から6月、始めるならすぐがいい。

伝統芸能と、女流という生き方

5年程前から、佐渡で能舞台の調査、研究をしているが、そのご縁で能楽師たちの知合いも増えた。佐渡には日本の1/3の能舞台があって、現在でも能楽が盛ん。ほとんどが宝生流である。

その佐渡出身の女流の能楽師たちも参加する、「文月能」が、2009年7月4日(土) 12時から開催される。於 宝生能楽堂、水道橋。

これは女流の能楽師による珍しい試みなので、ご紹介したい。日本の伝統芸能というのは、こうした人たちの日々の研鑽によって支えられている。

能「弓八幡」シテ後藤裕子、ツレ境野直美、ワキ大日方寛、アイ遠藤博義
狂言「盆山」シテ山本則秀、アド若松隆
能「経政」シテ鶴間真美子、ワキ野口能弘
能「三輪」シテ影山三池子、ワキ安田登
狂言「悪坊」シテ山本則俊、アド遠藤博義、若松隆
能「黒塚」シテ広島栄里子、ワキ高井松男、アイ山本則俊

この番組、能が四曲、そして、間に盆山、悪坊の狂言が入る。自由席だが、入場料5000円という、コストパフォーマンスに優れたものだ。能楽が初めての人でも、ネットでこの番組を検索すれば、中身はかなり分かるはず。

こうやって少し予習して臨めば、何を待っているのかが分かる。文月能は毎年、暑い時期に開催されるが、そんなとき、幽玄の世界に身を置くのはなかなか趣がある。

私 事で恐縮だが、今年の三月、能楽入門講座の発表会があった。わずか、二分半の仕舞に10回もお稽古を重ね、曲と舞い方が覚えられず、苦戦した。この方たち はプロの能楽師だが、それでも40分間くらいの能を間違えなく、また、心に響く形で演ずるのは、どのくらいの努力と訓練が必要なのだろうか。そんなことも 考えながら、能楽を楽しむことにしよう。

■宝生能楽堂
地下鉄都営三田線 水道橋駅 A1出口 徒歩1分
住所     :     〒113-0033 東京都文京区本郷1-5-9
電話     :     03-3811-4843

中断したものを再開するときの留意点

昨夜、偏頭痛に悩まされた。ほぼ三年ぶりのこと。
原因は、仕事が集中していたこと、また、睡眠が足りていないこと、そして、何よりもスイミングスクールに通っていないこと、が挙げられる。

そういえば週二回のスポーツクラブにこの数ヶ月通っていない。健康のために始めたことなのだから、病院に通うよりはましのはず。明日はなんとしてもでかけなくちゃと思った。

他にも中断しているものはいくつかある。放置したままのブログページがいくつか。
そして、会おうと言い出したが、全員のスケジュール調整ができないままになっている食事会。膨大な資料をスキャンしかけて、中断しているもの。数え上げると、たくさんあるのだ。

なぜ中断したか、そのことについてはあまり考えない方がいい。前をみて、どうやったら再開できるのか、どんなインセンティブで立ち上がるのか、前向きに考えてみよう。

1. 中断したものについて、反省、後悔はしない
2. 前向きに考える
3. これを始めることのメリットを三つ考える
4. 自分の中の、○○であるべき、という考えをすてる
5. 決まらないことを、相手に投げてもいいのだ
6. 再開は楽しく、そしてご褒美も用意する
7. 楽しいことから始めよう

たとえば、スイミングスクールであるが、これまでイブニングコース(17時から23時)を取っていたが、これをプール限定で全日に変更する。一部ホットヨガを取っていただけで、ジムは使っていないから、プールだけで十分。価格もほぼ変わらない。
ブログページの再開。空いてしまった日時を埋める努力はしない。今日から始めよう。そして、読んで楽しくなるような告知から始めること。自分がどこかに書いた文章を再利用してもいいから、書き出そう。

自分だけで抱えて、何もできないなら、第三者に投げてもよいし、担当の人に甘えてもいいのだと思う。ゼロよりは10%でも、20%でも先に進もう。

自意識の過剰な人は、他の人がどう思うかがとても気になるらしいが、正直な話、人は恋人でもないかぎり、そんなに関心を持っていない。あなたがどう振舞おうと、そんなに気にすることはないのだ。

継続は力なり、という言葉があるが本当だと思う。

決算報告書作成を楽しく、付加価値を付ける

この数週間、決算報告書作成に集中していた。 ソフトはJDLを使っているが、ノートパソコンの機嫌が悪く、ブルースクリーンの連続には参った。ウイルスソフトと合わないのか、10分間くらいしか安定しない。待っていても仕方がないので、先週から、別のノートを立ち上げて、入力した項目と領収書などの書類のチェックをしていく。

起業して5年目になると、この決算報告書作成もかなり楽しい。

日頃は日々、あるいは週単位での仕事のチェックをしているが、一年間という範囲で見直してみると、セミナ・サービスというのは、季節労働者だと実感する。

当たり前のことなのだが、お客様は平日に参加されるので、お盆やお正月、年度末、学期末などは開催しない。いいかえると、この辺りがプライベートタイムになる。海外出張や、国内出張の日程は、セミナの開催時期とずらしているが、明確なルールはなかった。

以下、気づいたことを挙げてみる。

1. 固定費と変動費

固定費はセミナー会場費用、講師謝礼、交通費などであるが、弊社の古文書セミナーは毎回、美味しいお菓子を出しているので、この価格が変動する。予め、予算化はしているのだが、季節の和菓子をいただくとなると、その時期しか味わえないから予算はあってないようなものだ。

交際費も変動する。個展の案内や、伝統芸能の発表会などにはできるだけ参加しているが、これも月によってばらつきがありすぎる。
江戸の古文書セミナーを主宰しているので、能楽、狂言、歌舞伎などは趣味と仕事との境界線がなくなっている。新しい企画、お客様の募集などに関わるセミナや勉強会なども、できるかぎり参加しているが、申込後にキャンセルした例もかなりあった。反省。

2. 課外活動は週に三回まで

すべてのセミナはご縁や出会いなので、予算を決めて、それに制限させることのないようにしている。体力的に週に三回が限度なのは、それ以上は頭に入らないし、消化できないからだ。
申込をしたときに、目的、何が学べるかをしっかり記録しておかないと、キャンセルか、無理をして出向くかの判断ができない。

3. 二次会はスルーする

早朝から仕事が待っている時は、やはり、不義理をして、懇親会をさぼって帰ってくる。無理して参加しても楽しくないから。固定したメンバーの懇親会も今年は、スルーしようと思っている。その代わりに、新しい人との出会いや、ネットワーク形成に当てたい。

4. 書籍費が少なかった

県立図書館の目の前に住んでいるのに、昨年はほとんど本を借りていない。六本木ヒルズのライブラリー会員になっているので、新刊のビジネス書は、斜め読みしているが、お金を出して、自分の本にしたいと思うようなものが少なかった。
アマゾンのおかげで、絶版になった本も買える。中古なので価格もかわいく、たくさん買っても費用がかからなかった。今年はもう少し、じっくりと読む本を探そう。

5. エクストラバージン・オリーブオイルのリピーター

弊社ではエクストラバージン・オリーブオイルを 販売しているが、何度もリピートされるお客様がいるのに驚く。「夫がこの味に馴染んでいて、別のを買ってくると気に入りません、またお願いします」とか、 「長年この味になれたせいか、これでないと使えません」などといううれしいメイルをいただく。こんなに感謝されているのだから、今年はオリーブオイルの販 売にもっと力をいれてみよう、と思った。

6. 活動拠点は偏っている

浜町、水天宮、六本木、有楽町、上野、九段下、恵比寿、渋谷、信濃町、飯田橋、立石、この辺りを中心に活動している。山手線の上野から先、新宿から先には、ほとんど出かけない。江戸の町歩きを始めたおかげで、少し活動の範囲が広がったが、湯島、深川、両国などだ。

東京以外では、佐渡と、京都、大阪にしか出かけない。すべて仕事がらみの出張で、そういう意味では、趣味の旅を楽しむ時間がない。軽井沢や入間のアウトレットにも行きたいのだが、仕事がらみの案件がないので、難しい。だれかお声をかけてください。

7. イタリアに行っていない

仕 事を始めた主な理由が、イタリアに仕事の打合せで出かけることだった。昨年は、日程調整が合わなかった。欲張って、イベントに合わせて出かけようとした ら、難しかった。これもご縁なので、バリに住む親友を訪ねて、なんとか、ローマ、フィレンツェ、そして、南の地方を回りたい。イタリア語のファッションSNSにも参加しているし、イタリア語の勉強も再開した。

8. まとめ

一 年分をあらためて眺めていると、知り合った人、会合、セミナ、打合せなどが次々と、浮かんできて楽しい時間を過ごせる。自分では予想もできなかったよう な、新しい出会いや仕事の始まりがあって、人生もなかなか悪くないと思うひとときだ。いろいろと、新しい企画や、自分がやらなければいけないことなどが、 たくさん出てきて、一年の始めよりも、もっと具体的に活動が始まるような気がする。
一年も折り返しの時期に来て、何ができるのか、あるいは、何に手をつけなければいけないのか、じっくりと考えることができた。

【お買い物中毒な私!】 試写会に行ってきました

最近、映画をみていないなあ、と思っていたら、ちょうどぴったりな映画の試写会に当りました。

お買い物中毒な私!
NYCに暮らすレベッカ・ブルームウッドは、25歳。一流ファッション雑誌の記者を夢見ているが、ひとつだけ大きな秘密があった。

それは、お買い物。
1. 嫌なことがあったから
2. いいことがあったから
3. きれいになりたいから
4. 流行はおさえたいから
5. 頑張った自分へのご褒美だから
6. なんたって安くなっていたから
7. お買い物は一期一会!、運命の出会いだから!!

この1から7までにチェックが5つ以上つく人は、お買い物中毒かも。

ひと味違った、ビジネスキャリア・サクセスストーリーとして楽しむのが最高。長年、米国系企業に勤めていたので、オフィスのレイアウトやNYCの町並みが懐かしい。経済不況など、どこの国のことと思わせる明るさがある。

そして、ファッション。主人公のレベッカは、流行のファッションに飛びつき、SALEの4文字が見えると、仕事も忘れて並んでしまう。日頃、そこまでは入れないような高級ショップの中まで見えて本当にわくわくする。

ところで、このレベッカのファッション、実はメイドインジャパンもあるのだ。『プラダを着た悪魔』や『セックス・アンド・ザ・シティ』を担当したファッションのカリスマ、パトリシア・フィールドが、わざわざ来日して、渋谷の109で選んだお洋服がたくさん登場する。このあたりも見ていると本当にキュートで、ビビットで、かわいいのだ。

カードの支払が貯まり積もって1万ドル近いレベッカは、どうやってそこを切り抜けるのか、サクセスするのか、それは見てのお楽しみである。

しかし、笑った。久しぶりに心から笑えたストーリーである。この試写会のために流行のオシャレをして出かけてしまったくらい。そういうわくわく感まで味わってほしいと思う。
たわいもない夢物語かもしれないが、今を生きる忙しすぎる女性にぴったりだ。ところどころに真実や、そしてサクセスのための術が隠されていて、あなたのヒントになるかもしれない。

5月30日(土)全国ロードーショー

昔コピーした数ページから、元の本を探し出す

うちのお客様のお話である。以前、図書館で借りた本の数ページをコピーして大切に保管、していたが、その題名やいつ借りたのかをすっかり忘れてしまった。この数ページを元にオリジナルの書籍を見つけ出すことはできないだろうか、と相談を受けた。

内容は、平安中期の歌人、藤原実方(ふじわら さねかた)朝臣の「かくとだにえやはいぶきのさしも草さしもしらじな燃ゆる思ひを」から作者の解説、歌の解説が続くというもの。

内 容が限定されているので、知人の文学部教授に確認してもらった。すると、わずか数分間で、「百人一首一夕話」ではないかと、回答をもらう。さすが、専門家 は違う。百人一首の作者の詳しい解説と、歌の解釈が分かりやすく載っているというもので、岩波から出ているはすだという。

さっそく丸善本店に出向いて、調べてもらった。ここでは、題名さえ分かれば、 オンライン書店 e-hon というシステムがあって、ISBN番号も出てくる。しかし,調べた結果はすべて注文できません。つまり、絶版扱いになっていた。

次に考えたのは、アマゾンである。ここでは中古本も扱っているからと、探してみたら、見つかった。それも4、5点載っている。

ここでまた、難しいことが出てきた。この本は上下二冊で完結しているのだが、古本は上巻のみとか、下巻のみ、あるいは、二冊セットの価格です、などと書いてあって、どれを選んだらよいか迷う。

幸い価格は安いので、送料をいれても700、800円くらい、とりあえず、良 と書かれているものを何冊か、頼んでみた。お客様にお渡しして、自分もよい機会だから読んでみようと思ったのだ。

アマゾンのシステムも優秀だ。同一の本を重複して頼むと、警告が出て、注文しますか、キャンセルしますか、どちらか選んでくださいと聞かれた。これは、ついうっかりと同じ本やCDを注文しないように、チェック機能が備わっているのだ。

後は、届くのがまたお楽しみである。もしかしたら、違う本かもしれないが、これはこれ単独で、なかなか面白い本なのだ。

インターネットのおかげで、昔は時間とお金をかけなければ実現しなかったサービスが、手軽に享受できる。ありがたいと思った。

ラ・フォル・ジョルネ「熱狂の日」音楽祭

連休は、恒例のラ・フォル・ジョルネ「熱狂の日」音楽祭に出かけました。

2005 年に始まったこの音楽祭、1500円程度で生の演奏が聴けるということで、クラシック界に新しい風を興しました。ずっと五日間公演していたのですが、さす がに今年は少なくなって三日間のみです。気づいたときは、ほとんどのチケットは完売で、ようやく5/3に手に入れたヘンデルを聴きにいきました。

ヘンデル/ストコフスキ−: 「メサイア」よりパストラル・シンフォニー
ヘンデル       : 合奏協奏曲 作品6-12
ヘンデル/ハーティ  : 管弦楽組曲 「水上の音楽」

東京都交響楽団
小泉和裕(指揮)

5,000人以上入る大ホールでの演奏なので、どうかと思っていたら、場所がよかったのか(二階の中程中央)、すばらしい音響で、生演奏の醍醐味を味わうことができました。

気軽に音楽に親しめるという意味でも価値ある公演で、来年も引き続き、開催してくれることを願っています。