短い時間で、適切なコメントを返す術

最近つきあっているSNSでは、コメントがかなりの速さで付き、みんなそれに丁寧に応えるのを主旨としている。

だから時間のない人や、コメントの返しが辛くなると、コメント欄を閉じてしまう。

これはとても勿体ないことなのだ。リアルでないネットのつきあいでは、おたがいがチャットのようにコメントをやり合うことで、より深い交流が生まれる。

書いてくれたコメントを読み、それに適切な返事を書くことは、もしかしら、江戸から続く、連句の作法に似ているのかもしれない。

現代に暮らすわたしたちにとって、短い時間で適切なメイルを書いたり、返事を書くのは不可欠な技能だ。それが苦手だと、メイルの返信ができなかったり、人と打合せをする連絡が遅れたりする。

手紙には定例文、時候の挨拶などがあるが、ネットのコメントを書くにもいくつかのキーワードがある

1. 相手のことを誉め、感謝する
すてきなコメントありがとうございます

2. 相手の意見に敬意を示す
○○について、詳しいご意見、ありがとうございます。

3. 相手から教わることが楽しいと示す
○○について、みなさまから教わるが多く、勉強になります。

コメントを書く時は、自分という言葉は忘れよう。あなたの意見、感想、提案に対して、感謝しますといういい方で統一する。

相手に何か、モノ・サービスを売り込むとき、自分の話ばかりしているセールスパーソンはいないはず。相手の考え、気持ちを聞くことからビジネスは始まるのだ。

そして、こちらの意図が分かってくれるような上質な友人ネットワークを築きたい。友だちは数ではなく、どれだけ濃密な時間を過ごせるかだと思う。

メイルの返事にも、ありがとうの言葉はわすれないように。相手はきっとかなりの時間をかけて、この手紙を書いているのだ。

1. 相手に何かを依頼する場合
締切は必ず二三日前倒しにすること。三日前になったら、リマンドの手紙を書く

2. 相手に返事を書くとき
いつもありがとうございます、という言葉を入れること。
締切に遅れないように、貰ったら48時間以内に返事を書こう。

江戸、深川を歩く。そして、コミュニティの運営について

「江戸から学ぶ会(江戸コミュ)」というコミュニティを主宰しているが、昨日のあすなろBLOGカンファレンスはとても参考になった。

コミュニティとは、どんな会であれ、求心力が必要だ。面白いから、他では得られないから、あるいは、お金儲けに繋がるから、などという理由で人は集う。

江戸コミュも開催当初は賑わっていたのが、会を重ねるごとに窮屈になり、集まりが悪くなっていった。メンバからのご要望に応えて、専門家によるセミナを開催したのだが、メンバ以外の参加が多くて弱った。

仕 事の片手間にやっているものだし、趣味の会なので、煩い会則などもない。丁寧なフォローもできない。まず日程を調整するのがいちばんの難題で、それに合わ せてセミナの内容などを詰めていく。これを半年やって、解散しようかと思ったら、続けてほしいというメンバの意見が出て思いとどまる。

他のコミュニティの幹事の方からのアドバイスも受け、再構築してみた。

1. 日程については、主宰者が独断で決める。
2. 定例会を作る  初期は第三土曜日、今は第三日曜日
3. 事前に出欠はとらない
4. 当日、集合場所に時間の合う人が集まる
5. 2月から江戸の町歩きを始めた
6. 定例会に雨が降れば、40階カフェでのおしゃべり会となる
7. 緩やかな縛りで、宿題も発表会もない
8. 江戸検定のためには平日夜に特訓クラスを開設
9. 集まった人たちが楽しい時間を過ごせるようにする
10. 初心者も楽しめるように、江戸の名所名跡を訪ねる

こ れで始めたら、初回から毎回、新しい方が参加されるようになった。最近は、江戸好きの外国人もやってくる。新しい方々に聞いてみると、以前のセミナ中心の 会は、難しい勉強会だと思われていたらしい。それが町歩きをすることで、なんだ初心者でも楽しいのだ、と発見されたという。

中身はそれほど変わっていないのに、形式をちょっと変えるだけでずいぶんと印象が変わる。楽しいことには、ひとは集まるのだ。四五人から、七八人くらいの集団はどこに行くのも快適。昼食を取るのも予約なしに入れる。

一応下見には行くが,それも楽しみのひとつだ。今回は深川江戸資料館で、江戸小唄の会を聞くことができた。また、小名木川の土手には桜が満開だった。日頃、都心を丁寧に歩くことなどないから、気持ちよい一日が過ごせる。

江戸の町は、歩くことで成り立っていたから、思いがけないところに隣の名所があったりする。
たとえば、本日訪れた深川不動堂と、富岡八幡宮は歩いて二分くらい。昔は、同じ敷地内にあったのではないかと、思うくらいだ。

こ の富岡八幡宮には、伊能忠敬の像があって、ここから日本地図の測量を開始したという。そんな歴史的モニュメントなのに、解説が日本語だけなので、簡単なサ マリーでいいから英語で載せたらいいと、話していたら、近くにいた地元の方から、教育委員会に言ったらいいわ、とアドバイスされた。

深川 江戸資料館で、江戸の長屋の町並みを見て,お昼は、深川めしを食べようということになった。入った店は、江戸風の作りで、なかなか面白い。あさりの炊き込 みご飯が深川めし、味噌汁をかけていただくのが、ぶっかけ飯の深川丼になる。この店では、この二つが半分づつ食べられて楽しい。

江東区は江戸の歴史的建物や文化について、熱心に保存しようとしている。

深川江戸資料館
http://www.kcf.or.jp/fukagawa/index.html

芭蕉記念館
http://www.kcf.or.jp/basyo/index.html

深川不動堂 大本山成田山新勝寺 東京別院
http://fukagawafudou.gr.jp/

富岡八幡宮
http://www.tomiokahachimangu.or.jp/

昼食 深川浜
http://r.gnavi.co.jp/a868901/  オンラインの予約はできません

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第3回あすなろBLOGカンファレンスに行ってきました

わたしにとって、渡辺千賀さんは、特別な方です。シリコンバレーいるに彼女のブログを拝見して日本に来られることを知り、第1回あすなろBLOGカンファレンスに参加しました。

そのことがきっかけとなり、米国半導体メーカーに勤務していた経験などから、こちらでブログを書かせていただいています。千賀さんのセミナを聞かなかったら、ここで書くこともなかったと思うと、人との縁の不思議さを感じます。

さて、本題ですが、今回の渡辺千賀さんのお話は、とても明るい話題でした。

インターネットが成長から収穫期に向かっているという。アメリカにはまだ未公開企業だが、超高収益ベンチャーがあり、若くて複数のベンチャーを立ち上げた経験のある社長がざくざくいる。
そんな人たちが提供するサービスのいくつかを紹介してくれましたが、聞いているだけで,元気が出てくる。

OpenTable
レストランの予約と着席システムと直結  グルナビで予約までできるもの。
レストランに予約システムを導入する。インターネットに直結。リアルタイムで予約できる。10,000件を越えるレストランと繋がっている。 ASPになっていて、40億円の利益がある

Zappos
オンライン靴屋さん。売り上げ 1000億円 2008年
郵送料ただ、返品できる。コールセンターの人の質が高い。レベルが高い、なんでも売れると強調。CEO Tony Hsiehは中国系の30歳、24歳のときの会社LinkExchangeをマイクロソフトに売却して、また立ち上げた。若くて経験のある社長が増えてきた。そういう人たちがざくざくいる。当たり前になっている。

Eye-Fi
カメラのメモリチップ とそれを使い、どうやって使うかのサービスを売る。

Chumby
flickrからの写真を流したり、いろいろと楽しめるリナックスベースの端末

Pure Digital
画質がよくないが、すぐにアップできる。画質が悪くてもネットワークに簡単に繋げて送りやすいサイズなので売れた。
三月にシスコが買収した。150億円の売り上げ、ハードウエアー 類計100万台

Netflix
DVDが郵送で送られてくる。戻しも無料。Xboxに搭載。オンディマンドでダウンロードして、コンテンツが見られる。

まだまだ続くのだ。アメリカのベンチャー企業が収益をあげているのを聞いていると,日本ではどうやったらいいのかと考えてしまう。

次の話も興味深い。

■個人の時代でのブログの役割

情報発信 自分の専門を作る
情報収集 旬の専門家の今の情報を入手

自分の専門のことをどんどん書き続ける
頑張って英語で書くと、世界に発信できる

ブログでオンラインのネットワーク作り

三年以上先のことを心配しない、一年くらいのことを考え
力をつければよい。

自分が成長できる場所を探すのは自分の責任。どこからも降ってこないので、探す努力が責任である。

未来をビジュアライズする

広く見る
調べる
ちょっと試してみる
俯瞰して逆算する

具体的には

1. やりたいことを膨らませて、怖いことの比率を少なくする。
日常的な細かな具体感を見せて、膨らませていく、新しいことに挑戦するのにいい。

2. 俯瞰する
逆算してゴール設定をする。優しくする。まず自分のやってみたいことの具体例を示し、全体像を掴む。むやみに動き回らない。

3. 知ってみる努力をする。
怖い、知る努力をする。自分のやってみたいことをやっている人の話を聞く。恐怖のほとんどの原因は知らないだけ。

渡辺千賀さんのお話を聞いていると、こちらも何かしなくちゃという気分にさせられる。待っていては何も始まらないのだから、自分の立ち位置を見つける努力を続けよう。そして、楽しく、明るくがいい思う。

時間制限のある方が上手くいく

新しい企画を考えたり、複雑な行程がある仕事を始めるときは、その後に打合せや会議を入れないようにしていた。時間的に制限があると、自由な発想や考えがまとまらない気がしていたのだ。

だが、仕事が忙しくなって、何本かの打合せを抱えていると、そんな暢気なことはいっていられない。午後の会議の資料を午前中に作ることも出てきた。そんな時間との格闘をしながら、どうも違うなあと思うようになった。

1. 時間制限がある方が、仕事のメリハリがつく
2. 時間制限があると、休憩も短時間で切り上げ、集中できる
3. 時間制限があるときの方が、アイディアが浮かぶ
4. 時間を大切に使うには、その仕事に割り当てる時間も決めてしまう
5. 締切が近づくと頑張る人は、時間制限が有効である

こう書いていくと、いいことづくめのようだが、実際に取りかかるまでの助走が必要だ。何かがきっかけになって、一気に仕事が進む。

たとえば、こんなアイスブレークが考えられる。

1. コーヒーをドリップで入れている時、次の仕事の段取りを考える
2. 新聞を読み終えたら、仕事に取りかかろう
3. いちばん簡単ですぐにできることを見つける
4. 乾燥マンゴー、カシュウナッツなどをつまみながら、気持ちをほぐす
5. 気に入った音楽をかけて、五分間、瞑想してみる

要するにみなさんがいうように、やる気にさせるには何が有効かということなのだ。もちろん、個人差があるし、好き嫌いがあるから、自分にあった方法を見つけるしかない。

ただ何回か、試してみると分かるものだ。継続は力なりというか、やる気にさせる努力も継続することで効果がでる。

森美術館、ティッセン・ボルネミッサ現代美術財団コレクションは面白い

六本木ヒルズの53階にある森美術館で、2009年4月4日(土)〜7月5日(日) まで開催されている『万華鏡の視覚:ティッセン・ボルネミッサ現代美術財団コレクションより』の公開講座に出かけたきた。

今回のセッションは、心が震えるほどすばらしかった。以下に主催者からの案内文を紹介する。

「現代アートを社会に開く−コレクターの視点から」
多様化する現代美術の表現方法、その動向を紹介するとともに、ティッセン・ボルネミッサ現代美術財団の活動を糸口にコレクターが美術を支援すること、社会に向けてできることについて考えます。

出演:フランチェスカ・フォン・ハプスブルク(ティッセン・ボルネミッサ現代美術財団理事長)、ダニエラ・ジーマン(ティッセン・ボルネミッサ現代美術財団チーフ・キュレーター)、南條史生(森美術館館長)
モデレーター:荒木夏実(森美術館キュレーター)

 

こ ういうセミナやイベントにはもう何十回と参加しているが、今回は特別だった。フランチェスカさんのお話を聴いているうちに、魂のこもった言葉に本物のアー トを知っている、全生活をアートと対峙している人だと思った。たとえていうなら、まるで中世から続くお城に招かれ、その城の女主人の物語を聞くような気分 だった。たしかに日本にいるはずなのに、オーストリアやドイツにある城の中にいた。

現代アートのもつ社会との繋がり、日本ではまだまだ希薄な気がするが、それは日本の社会がそうだから。アーティストが自分の支持する政党の話をしたり、海外で起きている侵略や戦争について語らないのは、今のわたしたちの生活の反映なのだ。

現代アートの楽しみ方は、まず作品の前で立ち止まり、耳を傾ける。分からないときは解説書を見たり、心の中で何か感じるのを待つ。その数分間が大切なのだ。ぜひ、お時間をたっぷりとってお出かけください。

 

4月は、新しいことを始めるとき

普通の生活をしていても、何かとイベントの幹事や手伝いが回ってくる。江戸から学ぶ会の定例会、三月に退職された要人を励ます会、イタリアソムリエ協会のSagrantino Dayのお手伝い、高校の同窓会で50周年の記念誌制作委員、ジェフ千葉観戦ツアーのお手伝い、千葉市史協力員としての古文書セミナの開催、狂言師とオペラ歌手による「オセロ」公演のお手伝い、その他、趣味の会合も入れると、週に三回はイベントがある。

それでも何とかこなしているのは、やはり4月が特別な月だからだ。一年の始まりの一月よりは、仕事や学校の初年度になる4月のほうが、何か始めるのにぴったりくる。

わざわざ出かけて行き、人と会い、意見を述べ、相手の腹を確認しあい、と結構気疲れもする。だが、これがコミュニケーションの基本だと信じているので、力まず、頑張らず、自然体でかつ誠実に対応しよう。

中には、話すのが苦手、人と交わるのが嫌いというひともいるだろう。私自身も営業本部にいたが、マーケティング担当だったので、何かを売り込みにいく、という経験は少ない。

その代わり、嘘はつかない、本音で話す。約束は守るを通してきた。おかげで、1つのプロジェクトが終ると、必ず仲良しができて、そのネットワークは、今でもわたしの財産である。

自 分が話すのが得意でないというひとは、人の話をよく聴こう。相手が何を意図しているのか、言葉ではない表情や仕草にも気を配ろう。自分ができること、でき ないことを正直に言って、付き合いが始まると、気持ちよく仕事ができる。万能な人間などいないのだから、それぞれの強みをいかし、それをまとめるリーダー の下で働きたいと思う。

そういう意味でも4月は、挑戦の月だ。新しいことを始める,苦手なことにも挑戦する。諦めなければ、なんどかやり直しもできるのだから、まずやってみよう。セミナや会合などへの参加も自分の気づきになる。

あすなろブログセミナには、もう申し込まれましたか。