三月大歌舞伎は、義経千本桜 渡海屋・大物浦と、助六由縁江戸桜を見てきました

三月は飛ぶように過ぎていきます。歌舞伎座は、夜の部、昼の部と見てきました。さすがに同日に通しでみることはできず、二日に分けてみたのですが、充実していました。

真山青果の明君行状記は、理屈が勝負、心理描写や言葉のやりとりを積み重ねて面白さがわかります。梅玉と亀三郎の対決がなかなかよかったです。明君と呼ばれる池田の殿様、本当に家来どもから尊敬されているのですね。

義経千本桜は、72歳の仁左衛門が演ずる知盛が目当て。次はないかもしれないと出かけました。松嶋屋の型は、よく知っている高麗屋とは違っていて、柔らかい。上方の味わいがありました。

三津五郎三回忌追善狂言のどんつく、これが楽しい。これだけの豪華な役者を揃えて、追善供養とは、早く逝き過ぎた三津五郎を思い出します。巳之助がよい役者になってきました。こちらも楽しみです。

【昼の部】

真山青果 作
真山美保 演出
今井豊茂 演出
一、明君行状記(めいくんぎょうじょうき)
池田光政      梅玉

青地善左衛門    亀三郎
妻ぬい       高麗蔵
弟大五郎      萬太郎
若党林助      橘太郎
木崎某       寿治郎
吉江某       松之助
筒井三之允     松江
磯村甚太夫     権十郎
山内権左衛門    團蔵

二、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
渡海屋・大物浦
渡海屋銀平実は新中納言知盛     仁左衛門
女房お柳実は典侍の局        時蔵
相模五郎              巳之助
銀平娘お安実は安徳帝        市川右近
入江丹蔵              猿弥
武蔵坊弁慶             彌十郎
源義経               梅玉

十世坂東三津五郎三回忌追善狂言
三、神楽諷雲井曲毬(かぐらうたくもいのきょくまり)
どんつく
荷持どんつく    巳之助
親方鶴太夫     松緑
若旦那       海老蔵
太鼓打       亀寿
町娘        新悟
子守        尾上右近
太鼓持       秀調
太鼓持       彌十郎
田舎侍       團蔵
芸者        時蔵
白酒売       魁春
門礼者       彦三郎
大工        菊五郎

 

引窓は、なんどか見ていますが、幸四郎のは初めて。右之助と魁春の義理の親子のやりとりが、こんな人もいたのだろうと思います。幸四郎は、生真面目そうで朴訥としていてよかったです。

助六由縁江戸桜、海老蔵の助六。次は團十郎になっているのでしょうか。これだけの人を集めての芝居、盛り上がらないはずはありません。色街の華やかな様子、傾城たちが皆若くてきれい。愛染の児太郎が色っぽいのです。

菊五郎の白酒売りを従え、堂々とした役者ぶり。海老蔵もうまくなってきました。

【夜の部】

蝶々曲輪日記
一、引窓(ひきまど)
南与兵衛後に南方十次兵衛   幸四郎
濡髪長五郎          彌十郎
平岡丹平           錦吾
三原伝造           廣太郎
母お幸            右之助
女房お早           魁春

二、けいせい浜真砂(けいせいはまのまさご)
女五右衛門南禅寺山門の場
石川屋真砂路   藤十郎
真柴久吉     仁左衛門

河東節開曲三百年記念
歌舞伎十八番の内
三、助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)
河東節十寸見会御連中

花川戸助六     海老蔵
三浦屋揚巻     雀右衛門
くわんぺら門兵衛  歌六
朝顔仙平      男女蔵
通人里暁      亀三郎
三浦屋白玉     梅枝
福山かつぎ     巳之助
傾城八重衣     新悟
同浮橋       尾上右近
同胡蝶       廣松
同愛染       児太郎
男伊達山谷弥吉   宗之助
同 田甫富松    男寅
文使い番新白菊   歌女之丞
奴奈良平      九團次
国侍利金太     市蔵
遣手お辰      家橘
三浦屋女房お京   友右衛門
曽我満江      秀太郎
髭の意休      左團次
白酒売新兵衛    菊五郎

口上        右團次
後見        右之助

本のフェスでスゴ本を開催

神楽坂の日本出版クラブ会館で、一日かぎりのイベントがあった。題して、本のフェス、BOOK FES。 この日は午前中に下北沢のB&Bを借り切ってスゴ本があり、また、場所を変えて、神楽坂で15時からスゴ本が開催された。両方参加された方、片方だけの方もいて、二倍楽しい。

IMG_2966 IMG_2967スゴ本で紹介したのはこちら。料理本といってもいいくらい、美味しい話が詰まっている。

この建物、全部が本に関するイベントで埋め尽くされていて、一階では、音楽ライブもあったりして、子供連れも多く、お天気でよかったと思った。中で、知り合いともお会いできて、話もできた。気になる本もたくさんあったのだが、全部は持ちきれないので、一冊だけ、買ってきた。

B&Bでスゴ本、そして本のフェスでスゴ本、贅沢な一日だった

3/12、下北沢のB&Bで、スゴ本をやるというので、参加。初めての試みだったらしい。
B&Bは本屋さん。始業前の二時間貸しきって、一時間くらいでセレクトした本をならべ、みんなで紹介し合う。読み終えてなくてもよい。自分がいいなあと思った本を披露するのだ。IMG_2962

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ここは、普通にはお目にかかれないようなセレクトで、心に響く本が並んでいる。棚全部を買い占めたくなるような、不思議な魅力のある魔界本屋だ。

制限時間というわけではないが、一時間くらいで、各棚から気になる本、読んでみたい本、紹介したい本を選んで、各自が発表する。もちろん、以前に読んだ本を手に取り、紹介もできる。飲みものは、コーヒーのほか、ビールもある。飲み物を飲みながら、本が読めるは、六本木ヒルズのライブラリー以来。専門書もあり、マニアックな本もあり、無造作に並んでいるように見えて、実はその中に仕掛けがあるのだ。

みんなの選んだ本は、見事にかぶらず、どこの棚から見つけてきたのだろうかと思うくらいの意外性があった。楽しかった。次の予定がなかったら、単行本も大型本も買ってしまっただろう。本棚、棚ごとと注文したくなる。良質な本が語りかけてくる囁きが聞こえる。また、出かけてみたい。クレジットカードが使えるので、買いすぎに注意。

わたしの買った本は、こちら。どちらも普通にはみかけない本だった。

つづく

京都のパン屋さん、洋食屋さん

昔から休みが続くと京都に出かけていた。マダムといわれる歳になると、カウンタに座り、板さんたちと会話しながら、料理が楽しめるようになる。そして、京都からのお土産もだんだん進化してくる。

昔はお菓子や漬物などが定番だったが、今は、鰻巻きや、野菜サラダ、パンなど、帰ってきてからも楽しめるようなものに変わっている。

今回は、泊まっているホテルの近くに美味しいパン屋さんを発見してうれしかった。二軒とも、2015年に移転してきたらしい。なんども通っているのに、気づかずにいた。定休日も火曜日と、日曜日と二軒が違うので、どちらかをお持ち帰りできるのがいい。今回はこちらのお店にお邪魔する。IMG_2935

fiveran 中京区室町通三条上役行者町377

お昼前に三条通りを歩いていて、スマートコーヒーの列が短いので並んでみた。
11時からお昼のランチ・オーダを受け付け、二階に案内される。今回は10時45分に並んだので、15分で入れた。メニューは、二品選んで、パンかご飯にする。こちらは、クリームコロッケとエビフライ。お値段は1200円とお手ごろ。日曜日だが、早めに並べは、ゆっくりといただける。懐かしい洋食屋さんの味だった。

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びわ湖ホールで、『ラインの黄金』を見てきました

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びわ湖ホールに行くのは、京都から市営地下鉄で浜大津に出て、そのまま石場で降ります。駅から歩いて三分、ホールに近づくと巨大な垂れ幕がありました。

ラインの黄金は、ワーグナーの「ニーベルングの指輪」の序夜の作品です。と同時に、これから四年間、「神々のたそがれ」まで、このびわ湖ホールで上演されるという宣言も意味しています。

全一幕、休憩なし。ドイツ語上演、日本語字幕付き。すでにチケットは完売。開演一時間以上前から、人々はロビーに集まっています。期待感が高まりますね。 びわ湖リングというのは、新国立劇場で上演されたTOKYO RINGを意識していますね。あのときの舞台装置、ヴォータンがさすらい人となって、古びたモーテルに泊まっていたり、スーパーマンのTシャツを着たジークフリートが、ブレンダーで剣を溶かして、作るのです。

ラインの黄金の序曲が演奏されると、ヴォークリンデ(ラインの乙女)のソプラノが聞こえてきますが、姿は見えません。紗の幕がかかり、そこに映し出される水の中の風景、アルベリヒが乙女たちを捕まえようとしますが、するりと逃げられてしまいます。観客はスクリーンに映し出される映像と生の歌声にちょっと戸惑い、これから何が起きるのだろうかとじっと待っています。

すると、黄金がまばゆいばかりに現れて、愛することを断念したアルベリヒに奪われてしまいます。一方、完成した「ヴァルハラ」の城を前に、ヴォータンは、苦渋に満ちた表情で現れます。今回のヴォータンと妻のフリッカは、今までの中にいちばん睦まじい夫婦を演じています。これも演出の違いでしょうか。

パリのバスチーユでみた、ジークフリートでは、美しいが凍りつくようなフリッカでした。策士ローゲに頼り、巨人族に約束したフライヤの代わりに、黄金を渡すことを思いつきます。この巨人たちは余りに大きすぎ、舞台上での対比で、ヴォータンを除く、他の神々たちが矮小に見えてしまいます。これも演出なのでしょうか。

字幕はもう少し上に映してくれるといいと思いました。ヴォータンとローゲが坑道を通り、地下に降りていくさまはタイムマシンの移動のようです。こちらも映像が映し出されます。時間や距離が大きく隔たっているものは映像が手助けするようです。

指輪を手にしながら、すべてを失うアルベリヒ。感情の起伏がわかりやすい、うまいです。最後に指輪を渡すとき、呪いをかけるのですが、こんなに粘っこくくどくどしく関西バージョンとでもいえそうなうまさです。 ヴォータンはときどき自信を失うも、その存在感があります。ローゲ役の、西村さん、大役をそつなくこなしていますが、もう少し遊んでもよかったのではと思いました。ある意味、この場面での影の主役なんですから。

巨人族が指輪を受け取るなり、その呪いで、兄弟が殺しあいます。その殺伐とした風景をみて、ヴォータンは指輪の呪いから逃れた一方での哀しさをうまく表現していました。ロッド・ギルフリー、いい役者です。

二時間半はあっという間、来年までこの続きが見られないというのは残念です。次がどんな展開になるのか、こちらも楽しみにしようと思いました。

こちらも四年間にこの時間を予約して、びわ湖ホールに通うことになるのです。びわ湖リングを見とどけるために。 新構成の今回のオペラ、見る人の心を捕らえて、終演後も拍手が鳴り響きました。席を立つ人もなく、みんな拍手を続けたのです。 楽しみにしている人に支えられての次作、演ずる人も作る人も大変でしょうが、苦労と楽しさは裏表。こちらも覚悟しておきます。

ラインの黄金を見終わってのびわ湖の風景もまた、味わい深いものでした。見立ての世界ですが、あれがライン川なのです。

以下、びわ湖ホールからの解説も載せておきます。

いよいよ、びわ湖リング始動!
<ニーベルングの指環>四部作を4年にわたって新制作。演出にドイツオペラ界が誇る世界的巨匠ミヒャエル・ハンペ、舞台装置と衣裳デザイナーに絵画、映画、オペラ等で世界的に活躍しているヘニング・フォン・ギールケを迎えます。キャストは国内外で活躍の歌手を厳選し、びわ湖ホールでしか観られない決定版の上演を目指します。

指 揮:沼尻竜典(びわ湖ホール芸術監督)
演 出:ミヒャエル・ハンペ
装置・衣裳:ヘニング・フォン・ギールケ
管弦楽:京都市交響楽団
出演
ヴォータン:ロッド・ギルフリー
ドンナー:ヴィタリ・ユシュマノフ
フロー:村上敏明
ローゲ:西村 悟
ファゾルト:デニス・ビシュニャ
ファフナー:斉木健詞
アルベリヒ:カルステン・メーヴェス
ミーメ:与儀 巧
フリッカ:小山由美
フライア:砂川涼子
エルダ:竹本節子
ヴォークリンデ:小川里美
ヴェルグンデ:小野和歌子
フロスヒルデ:梅津貴子

 

 

 

東京創元社 新刊ラインナップの後、有栖川有栖さんのサイン会

東京創元社 新刊ラインナップの説明会、そして、ゲスト対抗ビブリオバトル、最後に、作家さんによるサイン会が開かれました。事前に為書き用のメモが渡され、そこに名前を書いておきます。壇上に各先生方が並びます。

一人一冊、持ち込みでも、会場で販売している書籍でもよいということでしたが、有栖川有栖さんのデビュー作、月光ゲーム Yの悲劇’88にサインしてもらいました。これで、ようやく完結した気分です。

昨年のテレビシリーズも、続編を希望しますと話したら、少し有栖川さんは動揺したようです。最後に握手までしていただき、柔らかな手の感触で、子供のような手をしていると思いました。五月にでる江神二郎さんの短編集、文庫版も楽しみです。
11歳のときにミステリー作家を夢見て、実現したのは29歳のときだった。そして、今、28年過ぎてしまった。と語る有栖川さん、ちなみに有栖川さんの列がいちばん長かったです。人気作家なのですね。
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