1989年「ADC広告大学」

昨日、8/7に広告系総会2009【夏】が開催されたというブログをみて、昔、広告担当をずっとやっていたことを思い出した。米国系企業の広告担当だから、媒体は、日経エレクトロニクス、トランジスタ技術、インターネット、日経産業、日刊工業など。日経エレクトロニクスでは、ずっと年間広告賞をもらっている。

1989年に開催された 「ADC広告大学」のことを調べてみたのだが、サイトからは何も見つからない。まだインターネットが普及していないときだから書込みがないのだろう。

た しか、三日間のセミナがあって、アートディレクターたちが、次々と自分の作品の解説をして、資生堂の福原さんの特別講演もあった。最終日は、講師や関係者 を含めてのレセプション。バブルのときだったから、会場はホテル西洋で贅沢な立食パーティ。パウダールームにはカサブランカの生花がふんだんに飾られ、タ オルは一回ごとに使ったら籠に投げ込む。

このレセプションで、今は亡き、元ソニー取締役の黒木靖夫さんと、お話できた。この方は工業デザイナーで、あのSONYのロゴマークを作った方だ。他にも有名人とご挨拶したのに、みんな忘れている。

三日間の参加費用もかなりの金額で、よく上司が承認してくれたと、今でも思う。それから20年経って、今は、広告のあり方が、改めて考えてられる時期に来ている。

そういう意味でも参加したかった。今、どうやったらモノが売れるのか。また、ネットはどんな力を持っているのか、ADCのみなさまにお聞きしたい。時代の流れという、大きな力が働いているからこそ、頭を働かせ、腕の見せ所もたくさんあるのではないか。

20年以上も、広告やマーケティングに関する仕事をしてきたのだと、改めて驚く。たぶん、好きだから、続いているのだろう。

ドイツ観光局主催のドイツのお菓子教室に行ってきました

今年はベルリンの壁が崩壊して20年という記念すべき年なのだそうです。学生時代、ベルリンの壁を見学したものにとって、夢のような時間です。

今回はドイツ観光局とミーレのコラボレーションによるドイツのお菓子教室に参加しました。講師は門倉多仁亜さん。ミーレのショールームをお借りして、ドイツの家庭で作るお菓子を教わりながら、ドイツ流の生活の楽しみ方もお聞きしました。17名という人数も先生のお話が直接聞けて、こじまりとまとまっていました。

自分たちで材料を混ぜ、オーブンで焼いたサクランボのケーキを切り、生クリームを泡立てたものを載せていただきます。このアットホームな感じが渋谷という町で何気なく行なわれているのがまたすてき。

観光局からの最新イメージビデオも見せていただき、最後にはお土産付きという贅沢さで、楽しい数時間を過ごしてきました。

 

歴史とは、勝者の歴史。だから滅んだ人の検証も大切

千葉市史編纂40周年記念講座のひとつ、「小弓公方足利氏の軌跡」佐藤博信先生のお話がとても興味深いものだった。

足 利氏というと、普通は、足利尊氏から続く義満、義政が有名だが、実は、この京都公方に対して、関東足利氏があり、室町時代、鎌倉公方とよばれる存在があっ た。このうち、五代目の成氏が古河に逃げて、古河公方となり、その三代目の高基の弟、義明が、雪下殿(鶴岡八幡宮の別当) の地位から還俗して、小弓公方を名乗ることになる。この結果、京都公方は絶えてしまったのに、関東足利氏が連綿と、途中、養子を迎えながらも、その家名を 繋げていくのである。

もともと足利氏は清和源氏の流れを引いている、それが今に伝えられているのも、この小弓公方義明の功績なのだというお話だった。

歴史を学ぶ面白さは、いろいろあると思う。たとえば、たとえば、滅んだ人物は、資料を残していない。その知られていない人物の埋没した資料探し出し、それを検証し、復活させていく。

ちょうど、今取りかかっているものが、まさにこの滅んだ人。歴史は、その人が生きていた時代だけを見つめるのではなく、前後100年くらいの長いスパンで考えるといいと言われた。研究者のお話は、参考になるし、説得力が違う。

夢見る水の王国、著者による朗読会があります

泉鏡花賞受賞作家、寮美千子さんの新刊「夢見る水の王国」の朗読会があります。寮さんは、詩人、コピーライターで、言葉を操る技はすばらしい。

この本、上下卷とあるのですが、読み出したら止まらない面白さでした。

引用始まり—-

 

寮美千子の新作ファンタジー小説『夢見る水の王国』下巻が
角川書店より発売になりました。

泉鏡花文学賞をいただき、丸3年前に奈良に転居。
奈良で執筆した、受賞後初の長編小説です。
受賞作の『楽園の鳥』のなかで、
主人公がヒマラヤ山中で構想する作中作が、現実のものとなりました。

物語は、海辺の町とそこから見える幻の島が舞台。
はじめて、少年ではなく「少女」を主人公に書きました。
月と水を巡る、魂の旅の物語です。
奈良の「お水取り」小浜の「お水送り」のイメージも
物語の底に流れています。

引用終わり—-

 

朗読会

日時:6月30日(火)午後7時~

場所:K’s Gallery
〒104-0061 東京都中央区銀座1-5-1 第三太陽ビル6F
TEL/FAX 03-5159-0809
http://ks-g.cool.ne.jp/

参加費:無料 花より団子・ワイン・つまみの差し入れ歓迎

寮さんの朗読会、何回か行っていますが、新しいパフォーマンス
だといつもドキドキします。お時間のある方はどうぞ。

RCTカンファレンス、不況撃滅 に参加しました

上原さん保田さんのコンビによる、今いちばんホットな勉強会である「RCTカンファレンス」に出かけてきました。

この勉強会、不思議なご縁があって、題名と今自分が置かれている状況がシンクロしたり、いつも大きな発見があります。ふつう、人様のお話を聞いて、持ち帰れるものというのは限りがありますが、この勉強会は特別。

以前、mixiの笠原健治さんのお話をお聞きしたので、ぜひ、greeの田中良和さんの考え方も聞いておきたいと思いました。

1. 現在のグリーのビジネスは、課金70%、広告30%で、バランスがとれている。個人だけ対象、あるいは法人だけ対象にしていると偏りがでる。

2. 非連続的なイノベーション 理由はない、偶然しかない

3. 他の会社のことは考えていない、十年後、どうなっているかを考えて、それにあわせたビジネスを考える

4. 四十台以降が増えている。シニア層の利用者が増えている

5. 日本のビジネスをやる。世界でナンバーワンを目指すという人がうそっぽい、違う。リアリティをもって応えたい。

6. 自分が変わらないと相手が変わらない

田中さんは31歳、来週に32歳になるといっていましたが、彼があと30年、このITの世界で活躍したら、どんなことができるのか、とても楽しみです。

同時に、今自分ができることは何かということも、深く考えさせられました。自分の立ち位置を確かめるために、このような勉強会に参加しているのかもしれません。

思いつきを実行に移せるかの、ただなったらいいなあと夢見ているのか、それもあなたの信条次第でしょう。

以下、説明を引用します。

今回のRTCカンファレンスは『不況撃滅』と題して、景気に係わらない新たな価値創出と高い成長力を持つ企業の代表選手であり、昨年12月の株式公開によ り時価1,300億円超(2/2現在)ともなり低迷する新興市場に息を吹き返させた、グリー株式会社代表取締役の田中良和氏にご登壇いただきます。

●田中 良和(たなか よしかず)氏 グリー株式会社 代表取締役社長
1977年2月18日生。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「GREE」の開発者であり、そのGREEを運営するグリー株式会社の創業者。
■2000年2月に当時、約50人程度のベンチャーであった楽天に入社。その後、個人間オークション、ブログ、アドネットワーク(アフィリエイトプログラム)、プロダクトレビューを始め、さまざまな新規コンシューマ向けインターネットサービスを担当する。
■2003年冬に、個人的な趣味の一環としてソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)GREEの開発を開始。
■2004年2月にGREEを一般公開し、個人サイトとしてサービスを開始。その後、利用者の増加によって、個人での運営が困難な規模になったため、同年12月に、GREEの運営母体として、グリー株式会社を設立し、代表取締役に就任する。
■2008年12月に、グリー株式会社が東京証券取引所マザーズへ上場。

引用おわり

【江戸にまなぶ】で、弊社古文書セミナが、新聞掲載されました

今年は江戸ブームです。あちこちで関連の展覧会が開かれたり、篤姫を放映したり。そんな中、東京新聞の取材を受け、本日11/7の朝刊に【江戸にまなぶ その3】で弊社古文書セミナを取り上げていただきました。

米国の半導体企業に23年勤務した後、独立して、ビズネスブログセミナと、古文書セミナを主宰しました。これは、佐渡で能楽を研究していた時、出された資料が読めなかったのが理由です。

江 戸は260年間あって、その最後は明治と繋がっています。つまり、明治の人は、この江戸のくずし字を難なく読み書きしていました。それが、わずか100年 ちょっとで、まったく読めないというのは、文化の伝承という意味でもいかがなものかと思うのです。英語やイタリア語が話せても、日本の江戸の文字が読めな いのはつまらないと思い、講師の先生にお願いして、楽しく、初心者でも力の付くようなセミナを企画しました。

江戸に起きたことは、今も繋がっていることが多いのです。たとえば大晦日、江戸市内は商人たちが貸した勘定を集めに走りまわりますが、それは夜が明けるまで、つまり明るくなると、新年が始まって、借金もしばし取り立てはなくなります。

この話をしたところ、64歳の元銀行員の方が、銀行は昭和48年頃まで大晦日は深夜まで営業し、銀行員は各商店を回って集金されたお金を回収していた。必ず除夜の鐘を聞いて、みなで初詣してから帰宅したというのです。

ま た、東海道など旅をするときは、旅先でお世話になったうちの人が、必ず次の宿場まで付いていく、共に旅をするのが当たり前の風習だった。奥の細道などで も、芭蕉が世話になった俳人たちは、次の宿ではなく、四五宿先までお共して付いてきます。ひとつには、通信手段が限られている時代なので、二度と会うこと がないかもしれない、あるいは、一つの宿まで共に歩く事で、相手と寄り添ってずっと旅をしている気持ちを表すなどです。

これが昭和までも続き、よく東京駅の新幹線乗り場に会社の部下上司、全員集まって、見送る。また、東京から新横浜くらいまで同行するなど、よく見かけました。あれは江戸の風俗だったのですね。

こういう風に江戸を学ぶと見えてくるものは多く、それが今の不確定な時代を生きていく糧にもなるような気がします。

 

 

ブログ限界論と、それでもブログを続ける意味を考える

上原さん保田さん主催のRTC勉強会に出かけてきました。議題は『ブログ限界論』。上原さんはこのブログを書いて、非難轟々、でも盛り上がったのはよかったのでは、なんて楽観論もあったりして、始める前から、笑いを取っていました。

私自身は、ブログを書くことで知合いになれた方々が、大勢いて、いまでも付き合いが続いています。普通では会えない人と出会えた幸運、素直に感謝しています。

そして、どうしたら面白くなれるのか。やはり読んでくれているという手応えがいちばん嬉しいです。毎日、寝る時間を削って書いている人もいるわけだから、共感したら、コメントを書いてあげると、また続けようという気になります。

そんな心の交流が、毎日を支えてくれるのでしょう。単なる流行に終らせずに、自分と他の世界を繋ぐ架け橋のような存在にしたいですね。

秋葉原で愛を叫んだ、みたいな休日でした。

アートディレクターの仕事、佐藤可士和さんの場合

六本木ヒルズで開催された『佐藤可士和の超整理術』、『SAMURAI 佐藤可士和のつくり方』トークショーに出かけたきた。入場開始からわずか、10分くらいで前の席が埋まっていく。当然ながらR25世代が多い。

この人のサイトがまた、カッコイイ。アートディレクターらしく、それぞれに使った色でプロジェクトを表現している。プレゼンもこれを使ってやっているのだろう。

たとえばスーツセレクト。 こちらは、2プライスショッブで、あのコナカなのだ。気に入ったものができるまで、中国の工場まで出向いて、細かく指示したという。

今や、アートもビジネスも垣根が無くなってきている。プロと呼ばれる人はなんでもできるのだ。これからも、人がみたこともないようなサービスを提供していくのだと、宣言していた。すごい。本気で仕事をしている人をみると嬉しくなる。

佐藤さんの超整理術、さっそく読んでみようと思った。

そのサービスはお客様が、本当に望んでいるのか

お教室経営で悩んでいる知合いがいて、現状分析をしてみると、過剰投資、過剰サービスが原因のような気がする。この状況では、ひとりキャセルが出ても大打撃で、材料も余るし、損益分岐点も高すぎる。

さて、現状を変えるにはどうしたらいいか。

1. 距離を置く
現状の教室を数ヶ月休止する
2. 料金体系および、授業時間の見直しをする
3. 最高のサービスを継続して提供できる方法を考える

マネージメント側が、少し努力すればなんとかなると、考えていることは大抵の場合、ムダになる。経営者というのは、恒久的にビジネスを継続させるために力を注がなければならない。だから、努力する場が違っては、効力を発揮できない。

お客様のためを思い、考えたサービスも実際の場では、どうでもよいことが多い。それよりも、本質に近づく努力が大切だと思う。

価格はたしかに重要な要素だが、それがすべてを決める訳ではない。必要なサービスなら、市価の三倍払っても、それをお願いするのだ。

そして、基本からいうと、うまくいっている人からアドバイスを貰うこと。このとき、何かエネルギーチャージのようなものがあるようだ。

知識か、教養なのか

江戸の古文書講座を主宰しているが、王朝文学も大好きで、市民大学の源氏物語の講座に通っている。全6回シリーズのうち、仕事で二回休んだのがくやしい。

さて、講座の内容は大学の講義くらいのレベル。

歌語と散文語について、
駒 と 馬
いさよう と 漂う
宿 と 家

と区別して表記している。平安時代の三大教養は
書道、音楽、歌 だから、この1つの歌(歌詠み)にもそれなりの時間と稽古をしていたに違いない。

こんな話を平成のネット時代に覚えてどうするのか、と考えることもあるが、少なくとも、この教室に集うだれよりも、IT系の自分は、それを活かす場をもっていると、自負している。せっかく習ったことも、自分の教養の一部でしかなれけばさみしい。

社会に出て、他の人と知識の共有ができることこそ、幸せというものだ。