歌舞伎の楽しみ方講座 – 役者模様と判じ物 – に行ってきました

六本木のawaiさんでは、二つ月に一回くらい、着物に関わる文化講座を開いています。今回は、「歌舞伎の楽しみ方講座 – 役者模様と判じ物 -」ということで、出かけてきました。

講師は、岡田美穂(おかだ・みほ)さん。五月の歌舞伎座は、團菊祭だが、それにちなんで、成田屋さんの定紋である、三升、そして、替紋の杏葉牡丹の由来など、楽しく解説いただいた。
成田屋の「三升」

今の歌舞伎界でも市川家というのが主流だが、その中でも七代目團十郎の美的センスのすごさには、驚かされる。市川家に伝わる役者模様、六弥太格子(三升繋ぎ)、荒磯模様などこの人が作り上げている。

一方、もう一つの歌舞伎の名門、音羽屋は、「重ね扇に抱き柏」が定紋。

ほかに、四つ輪がある。替紋は、杏葉菊で、成田屋の牡丹を菊に替えただけ。雑司ヶ谷にある梅幸の墓所の家紋は、この杏葉菊だそうだ。見に行ってみたい気がする。

調べていたら、歌舞伎美人でも、文様の特集をしていたので、こちらも紹介する。
役者紋を纏う

判じ絵というのは、謎解きのようなもの。縦三本、横三本の縞に「中」と「ら」をあしらった中村格子。【中】と、線が6つで【む】そして、【ら】で中村屋。

岡田先生いわく、縦横の線の数がキーポイントになるそう。

そして、最期に先生自身のお着物が、判じ物。江戸小紋の雨降り柄に裏地が筍。これは何を意味するのか。
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答え、雨後の筍。

江戸は、贅沢禁止令がたびたび出て、豪奢を禁止された。その分、裏地に凝ったり、文様のバリエーションを作ったのではないか。江戸の文化の成熟度を感じさせる話しだった。

歌舞伎の楽しみ方は、六本木稽古場でも今後開催される。ご興味のある方は、ぜひ、お出かけください。

 
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伝統芸能の伝承と人材育成、シンポジウムに出かけてきました

いささか、旧聞に属する話しだが、3/7に開かれた「伝統芸能の伝承と人材育成」というシンポジウムは、興味深かった。イノベーション・マネジメント研究センタが主催で、伝統芸能での伝承はどのように行なわれているかの事例発表があった。

登壇するひとが、司会者の田路則子さん、スピーカの田路則子さん、西尾 久美子さんお三方がお着物。それだけで、会場は華やいで見える。大学の先生の着物姿というのも知的に美しい。

講演1「稽古と師弟関係に与える影響」
柳原 佐智子(富山大学経済学部准教授)
第一部の茶道は、インターネットを使ってお手前を教えるということだったが、初めての人ではなく、すでにお稽古に通われていたひとが、海外転勤などで、お稽古をやむなく中断しなければならなかったときに、インターネットを使って、所作の練習、アドバイスなどをいただけ、繋がることができるという話しだ。国内でも結婚や転勤などで、従来のお師匠に通うことができなくなった時も、この方式で繋がっていることができる。ビデオなどによる学習とはちがい、所作をひとつひとつ確かめながらできるのがすばらしい。

講演3「『型付』と所作単元 ―能の技芸を伝える方法―」
山中 玲子(野上記念法政大学能楽研究所所長・教授)
第二部の能楽は、型付と所作単元を組み合わせることにより、能楽が習えることを教えてくれた。わたしが実際に、熊野(ゆや)を習ったのは、市の教育講座で10回シリーズ。ここでは、謡から始まり、摺り足とよばれる歩行法、そして、所作を習う。その経験を踏まえながらのお話なので、わかりやすかった。

講演4 「プロフェッショナル人材『能楽師』の育成」
西尾 久美子(京都女子大学現代社会学部教授、イノベーション・マネジメント
研究センター客員研究員)
第二部の後半は、能楽師がプロの能楽師を教える話。子方から始まり、第一期 25歳までに基礎技能を徹底して教える。第二期は35歳頃まで、演目によるテーマの違いを理解させ、基礎の徹底と演技の結びつきを知る。

第三期は45歳頃まで。この頃になるとテーマの解釈における独自性を探求する。また基礎の充実とそれを活かした演技を両立する。

第四期は45歳頃から。テーマの解釈を探求し、表現を極める。

この間、プロの能楽師なので、当然舞台にたち、OJTをする。経験で学ぶのだ。そして、ひとりの能楽師が40年から50年かけて成長していく。能楽にはその年齢にふさわしい番組があるので、それをうまく教えながら、学んでいく。

3/9に見たのは、この第二期の若手能楽師。そして、3/20に見たのは、第四期の円熟した能楽師。そこで得る感想が異なるのも当然のことだと思う。若手には若手だからできる演目があるのだから、どの世代でも、お客様に満足してもらえると思う。

 

以下、 発表資料から、抜き書きする。

法政大学イノベーション・マネジメント研究センターと野上記念法政大学能楽研究所は、3月7日(土)にシンポジウムを開催いたします。

日本の伝統文化の源流である「能楽」と「茶道」のフィールドに、技能継承と人材育成という経営学的観点からアプローチします。学習、実践知、チームマネジメント、キャリア形成という切り口から探訪する伝統芸能の世界です。

日時     3月7日(土)13:30~17:30(開場13:00)
会場     法政大学市ケ谷キャンパス 外濠校舎6階 薩埵ホール
(アクセス)東京都千代田区富士見2-17-1
JR、地下鉄飯田橋駅または市ヶ谷駅より徒歩約10分
市ケ谷キャンパス

参加費     無料
プログラム     《総合司会》 田路 則子
(法政大学イノベーション・マネジメント研究センター所長、経営学部教授)
13:00     開場
13:30     開会挨拶 田路則子
第1部 インターネットを利用した茶道の学習
13:35     講演1「稽古と師弟関係に与える影響」
柳原 佐智子(富山大学経済学部准教授)
14:15     講演2「実践共同体としての社中」
古賀 広志(関西大学総合情報学部教授、イノベーション・マネジメント
研究センター客員研究員)
休憩
第2部 能の技芸伝承
15:05     講演3「『型付』と所作単元 ―能の技芸を伝える方法―」
山中 玲子(野上記念法政大学能楽研究所所長・教授)
15:45     講演4 「プロフェッショナル人材『能楽師』の育成」
西尾 久美子(京都女子大学現代社会学部教授、イノベーション・マネジメント
研究センター客員研究員)
休憩
16:35     パネルディスカッション
《司会》田路 則子
《パネリスト》柳原 佐智子、古賀 広志、山中 玲子、西尾 久美子
定員     先着200人(定員に達し次第締め切り)
主催 法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
野上記念法政大学能楽研究所

イタリアのマネジメントに学ぶ日本経済活性化、異文化間の知識移転

最近、能楽、江戸、イタリアが自分の中で、三題噺になっている。本日は、先週に引き続き、法政大学イノベーション・マネージメント研究センター国際シンポジウムに出かけた。
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題して、「異文化間の知識移転-イタリアのマネジメントに学ぶ日本経済活性化
政治と経済は疲弊しているにもかかわらず、イタリアの人々は日本の私たちよりも豊かな生活を送っているように見えます。それは単に私たちがイタリアやイタリア人に対して抱く明るいイメージによるものなのでしょうか。 本シンポジウムでは、イタリア人の働き方、イタリア企業の経営戦略、イタリアの農産物マーケティングという異なる現象を取りあげ、アメリカ的な思考やマーケティング論では説明できないイタリアのマネジメントの特性について議論を進めます。(配布資料からの抜粋)

司会の木村純子教授は2012年から二年間、イタリアのベネチア大学で客員教授として、経営学を教え、また、イタリア各地を実際に取材したという。2015年、アメリカではなく、イタリアから学ぶという視点が新しく、どんなシンポジウムになるのか楽しみだった。参加された方も、実際にイタリアを旅したという人が多く、イタリアに対する興味もあって、会場も盛り上がっていた。

スピーカーの三名もそれぞれの分野から、体験を含めた発表をされたのがとてもよかったと思う。

《林茂さん》
日本とイタリアは似ている点も多いが、自己アピールを盛んにするイタリア人と、黙るが勝ちと思う日本人。イタリア人は相手を知るのが上手で、自分をアピールすることができる。BARはそこに集ってゆったりとした時間を過ごすのではなく、情報交換の大切な場。日本人も得意なものを1つもつと、尊敬され、仲間に入れてもらえる。林さんはソムリエの資格を取った。元気なイタリアの中小企業、イタリア流の本気の村おこしで、4000人の町に2万人もの人を集める。都市に集中せずに村や町に住むのは、子どもの頃から街角で課外授業をし、その町のよさをたたき込むから。

《高橋克典さん》
イタリアと日本は国土面積は、ほぼ近く、人口はイタリアが半分の6000万人。年間総労働時間は、日本が2010時間に対し、イタリアは1700時間。一人当たりのGDPはイタリアがやや少ないが、労働生産性では、日本が69,000 USD に対し、イタリアは83,000 USD と短い労働時間で生産性をあげている。
出生率はほぼ等しいのに、自殺率は日本の1/3以下。 (2014年データ)

ビジネスコンセプトは大きく異なる。イタリアは、製造業ではプロダクトアウト。商品開発は他社との違いが重要。サービス業ではお客とは対等。直販が基本で、中小企業でも輸出する。これに対して、日本は、製造業はマーケットイン。商品開発は最大公約数的モノづくり。お客様は神様、複雑な流通システム。2012年までは、大企業依存。

イタリアのモノづくりの特徴は3つ。
1. コンセプトワークに時間をかける→情緒的なモノづくり、こだわりがある
2. 細部より全体パッケージを重要視する→シルエットが美しくなる
3. 人が中心にいる→数値的なスペックより、使い心地を優先
作り手の思いを直接お客様に伝えることができる。価格を下げずにすぐれたサービスを提供する。

また、ライフスタイルがモノづくりに活かされる。Oggi(今日)を楽しむ文化、エロス(Sexy)がデザインの重要なファクター。製造業、サービス業は勤勉。早朝7時半から遅くまで働いている。個人主義,家族主義、地域主義である。飛び抜けたエリートが国を牽引している。

これは、わたしの感想だが、イタリアが統一されたのは、最近のことで、まだまだ小さな都市国家の連合体という印象がある。ミラノの人は、南イタリアを馬鹿にするし、南と北は、料理もワインの種類も違う。全国ブランドのワインがないように、その地域限定の農産物が価値あるのだ。人と違うことに生きがいを見いだすイタリア人は、自己アピールも得意で、コミュニケーションにも長けている。短い時間で相手の気持ちを理解することが得意なのかもしれない。中小企業が元気なら、イタリア経済にも貢献する。

IMG_754226階からの眺めもよかった

《コーディネーター・司会》木村 純子[きむら じゅんこ]
(法政大学経営学部教授、イノベーション・マネジメント研究センター所員)
13:00 【開会挨拶】
13:10 【講演1】イタリア関連ビジネスの実際
林 茂[はやし しげる](ソロイタリア代表取締役社長)
14:00 【講演2】小さな国イタリアの小さな企業がなぜ世界で成功できるのか
高橋 克典[たかはし かつのり](株式会社カッシーナ・イクスシー元代表取締役社長)
14:50 〈休 憩〉
15:05 【講演3】EUにおける農産物・農産加工品のマネジメント
-イタリアの地理的表示産品の事例-
Edi DeFrancesco[エディ デフランチェスコ](パドヴァ大学農業経済学科教授)
15:55 〈休 憩〉
16:00 【パネルディスカッション】
《司会》木村 純子
《パネリスト》林 茂、高橋 克典、Edi DeFrancesco
16:50 【閉会挨拶】
17:00 閉会

FOODEX JAPAN2015で、イタリア・ワイン・セミナに行ってきました

FOODEX JAPANは、アジア最大の食品展示会です。今年は、イタリア・ワイン・セミナが開催されるということで、参加してきました。

主催は、AIS (Associazione Italiana Sommelier)。ソムリエの育成を主な活動とし、50年の歴史をもち、約400,000名のソムリエを育成。大学やホテル学校などとのコラボレーションも行なっている。

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会場は、セミナルームB。限られた一時間という枠の中で、5つのワインのテイスティングを行ないました。解説はAISの会長、アントネッロ・マイエッタさん。

最初は、スプマンテでした。
寒いところでとれる、麦わら色、気泡が長く続く、フレッシュな香り、焼きたてのパン、シトロンの皮のよう、と豊かな表現が続きます。シャルドネがエレガントさを与え、豊かな印象なります。魚介類、海老が合いますが、お寿司にも合います。
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二番目、三番目と白です。
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二番目は、フリウラーノ Friulano 100%という珍しいもの。年間25,000しか生産されません。イタリアワインは、地域性が特徴で、小ロットが当たり前です。
こちらは、黄金の色合い、ボディがしっかりしている。アーモンドの香り、口に含むと、味わいが広がっていく、複雑性がある。魚介類、しっかりとしたソースにも合います。

三番目は、シチリア産です。熟した実、蜂蜜、アカシアの香り、甘いバニラ。シャルドネが柔らかな優雅さを作り上げています。バリックを使ったワインです。

さて、ここからが赤ワインになります。四番目、五番目を紹介します。
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四番目のBarbarescoは、画面では2008年と表示されていますが、実際にティスティングしたのは、1998年もの。この年もすばらしいビンテージの年でした。若々しいタンニンが17年の歳月を経て、まろやかになります。色は爽やかな赤、透明感があります。スミレの香り、シナモン、黒こしょうも混ざっています。まだまだ熟成するワインです。

五番目は、サンジョベーゼ100。大きな樽で熟成しています。フレッシュなスミレの香り、タンニンが広がります。しっかりとしたボディです。イタリアを代表するトスカーナのワインです。

このようにメモ書きを列挙しているだけでもわかるが、イタリアワインのレパートリーの広さ。そして、それを表現する言葉の豊かさ。ワインとなるぶどう品種だけで、3000品種もあり、それぞれがその特徴を活かしたワイン作りをしているのです。イタリアのように、北から南まで、1500kmにも渡り、気象条件、日照条件、風向きなどその組み合わせだけでも気の遠くなるような品種の多様さですね。

ワインのことが少しわかるようになると、それに合わせて食事のコースも変わってきます。貴重な機会に参加できて本当によかったです。

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イタリア関連イベント

世の中には、有料、無料を含めてたくさんのセミナ、イベント、コンサートがある。もちろん、時間的な制約も加わる。その中から、自分の生活を豊かにするために、何かを選ぶ。

最近、メイルマガジンやFBで実にピンポイントで欲しい情報がやってくるようになった。そういう出会いに感謝する日々がある。
江戸とイタリアが好き、といっていたら、そういう情報が来る。

イタリア文化会館では、とてもユニークなイベントを毎月開催しているが、今月は、「われ、レオナルド ダ・ヴィンチとのありえない対話」に出かける。申込は

件名を「2月16日公演」として、お名前、電話番号、参加人数を明記の上、メールにてeventi.iictokyo@esteri.itまでお申し込みください。

日程: 2015年2月16日
時間: 18時30分(開場18時)
場所:イタリア文化会館 アニェッリホール
お問い合せ:イタリア文化会館 eventi.iictokyo@esteri.it
Tel.03-3264-6011(内線13, 29)

そして、同じ頃、法政大学のメイルマガジンが届いた。こちらは、

法政大学イノベーション・マネジメント研究センター国際シンポジウムで、

「異文化間の知識移転 - イタリアのマネジメントに学ぶ日本経済活性化 - 」
(Italian Way of Management for Economic Revitalization in Japan)
【日時】2015年3月14日(土)13:00-17:00
主催:法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
後援:法政大学経営学部

■下記専用サイトよりお申込みください。
【パソコン・スマートフォン】https://www.event-u.jp/fm/10509
【携帯電話】https://www.event-u.jp/fm/m10509

※個人情報の扱いは厳重に管理しております。
法政大学に関連するイベント開催等の通知を目的としており、
それ以外の目的では使用しておりません。
【申込締切】3月11日(水)

こちらもさっそく申し込んでみた。アートとビジネスは、どこかで繋がっている。

伝統野菜教室に行ってきました

2015年1月28日から2月3日まで、三越本店 本館7階で開催された、「伝統野菜を学ぶセミナ」に参加しました。

これは、農林水産省 平成26年度 日本食・食文化の世界的普及プロジェクトのうち伝統野菜を活用した「和食」理解促進委託事業で、第一回が、日本料理「一凛」の橋本幹造さんによる料理教室、第二回が、伝統野菜の食べ比べ&伝統野菜の育て方をレクチャーするセミナと充実していました。

「ぐるなびグルメニュース」を読んで、興味を持ち、申し込んだのですが、かなり人気のセミナですぐに満員になってしまったそうです。

■日本料理・一凛の伝統野菜教室
2015年2月1日(日)
11:00 – 12:30
店舗名:日本料理 一凛
講 師:橋本 幹造氏

1970年京都生まれ。京都と東京の名店にて経験を積む。赤坂で京料理店の料理長を務めた後、2007 年に「一凛」を開業。
巧みな技から生まれる味わいとともに、その温かな人柄に惹かれて訪れるファンも多い。現在は NHK への出演や炊飯土鍋開発など、多方面で活躍。

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この日教わったのは、若こぼうのおひたし明日葉豆腐赤かぶらの棒寿司。色どもきれいで、さすが日本料理。どれも野菜ばかりのメニューですが、優しい味でおいしかったです。

シェフの橋本さんは、親切な方で、いろいろとお料理の手順やアイディアを教えてくれます。中でも驚いたのは、青菜は沸騰したお湯ではなく、75℃くらいのお湯から茹でると、色もきれいだし、味わいもよい、ということ。塩もいれないでよいとのこと。さっそく帰ってから、試してみました。

また、生産者の群馬県の橋本さんからも山芋の保存法を教わりました。パッケージに包まれているのは、流通のためで、買ったら剥がして冷蔵庫保管がよいそうです。

こんな野菜料理がいただける、一凛にもお邪魔したいと思いました。

■知るほどに食べたくなる!なるほど伝統野菜セミナー
2015年2月3日(火)
14:30 – 16:00

会場: 日本橋三越本店 本館7階 Hajimarino Cafe「GATE A」

【第1部】
野菜ソムリエによる伝統野菜の食べ比べ講座
コラム連載やラジオ出演で活躍中の野菜ソムリエ
伝統野菜の食べ比べを通じて、素材の魅力や伝統的な調理法をレクチャー

講演者:吉田 めぐみ氏
(コラム連載やラジオ出演でも活躍中の野菜ソムリエ)

【第2部】
自宅で気軽に実践できる伝統野菜の育て方
創業80年種苗業の三代目が栽培キットを使った伝統野菜の育てかたを伝授
参加者全員に栽培キットをプレゼント

講演者:中村 訓氏
(創業 80 年種苗業の三代目)

中村さんからは、家の中で水菜を育てることのできる栽培キットをお土産でいただきました。虫のつかない冬季限定だそうです。これで緑の葉ものが楽しめて、サラダの材料にもなりますね。

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スゴ本オフ忘年会「コスプレで今年のイチオシなスゴ本を語ろう!」

スゴ本オフは、文字通り、すごい本を持参して、紹介しあう会です。だれでも参加できますし、どんな本を紹介してもいいのです。最近はDVDやCDもありです。

でも、参加されるメンバや、持参するお料理やお菓子によって、豪華なパーティ付きの本の発表会に、大化けします。今回は、その幸運な会でした。
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3kgのローストビーフを焼いて、タクシーで持ってきてくださる方や、自家製パンやクッキーなど、忘年会にふさわしい華やかな幕開けでした。美味しいものがたっぷりあると、自然に口が滑らかになって、初めての方も楽しく、本を紹介していました。
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本は、これ以外にもあって、発表については、ズバピタさんのまとめをご覧ください。

わたしが興味をひかれたのは、男女の機微をうまくとらえた作品を紹介してくれる方の「危険な関係 (角川文庫)ラクロ」と、イギリスの貴族の物語「エドワーディアンズ」。
しゃべったり、食べたり、飲んだり、近くの人と近況報告したり、濃いような明るいような不思議な時間が過ぎていきます。

渋谷の10階というのもすてきなロケーションで、移り行く空の風景も未来的。HDEさん、お世話になりました。
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今回は、コスプレ付きということで、タイガーや牛もいました。弓道部女子、学園女子、バンバイヤ・ファミリなど、紹介する本に合わせる人も、ぜんぜん違うひともいて、この緩やかさがいいです。参加者の中に、着物女子が4人もいたのはうれしかったです。本の会に、着物というのは合いますよ。

最後は放流された本をジャンケンで勝ち取っていきます。自分が持参した本とは全然違う、昨日まで知らなかった本をもらって帰るのが、うれしいですね。

今回持参した本は二冊。

『江戸文学を選び直す』井上 泰至・田中 康二 (編集)  笠間書房
今、わたしたちの知っている江戸文学は,近代の目からみて、すくい上げやすいものを、選んだだけなのではないか。別の視点からみたとき、もっと豊富な題材がありそう。それを現代語訳付きで紹介している。江戸文学再発見は楽しい。


『ポアロのクリスマス』アガサ・クリスティー ハヤカワ文庫
1938年作の作品だから、クリスティーの脂ののった時期の作。
マクベス、クリスマス・キャロルのパロディもあって、「クリスマスにはクリスティー」という名フレーズが全編に漂っている。

次回は歴史というテーマになるそうです。何を持参するのか、考えなくちゃと思いました。

『【ぐるなび食市場】おせち試食会』に行ってきました

ぐるなび食市場アフィリエイト事務局のご招待で、『おせち試食会 東京』に行ってきました。毎年、おせちはどうしようかと、迷いますが、今年の傾向や特徴を知るために、タイムリーなイベントでした。

最初に、ぐるなびさんから、おせちのオーダ状況、価格帯、内容などについての説明がありました。今の購入トップは、スーパー、そしてインターネット、デパートの順になっています。わざわざデパートに出向かなくても、いつも注文している店舗なら、安心してインターネット注文できるのでしょう。

今回、紹介されたのは六社。本格的なおせちを注文する前に、お試し版もあって、それも配れていて感激しました。

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板前魂さまのおせち

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博多久松さまのおせち

おせちの内容は、40品種を越すものがほとんど、こちらを家庭で全部作ることは難しいですね。実際に試食してみて、少し味が濃いと思ったのも、三日間持たせるには仕方がないことなのかもしれません。

見て楽しみ、味わって楽しむ。作る手間を別のことに使う。賢い主婦は、厳選して注文しているのだと思いました。ゆっくりしていると、あっという間に12月が来ます。今回のように食べ較べしてみて、自分のいえの味付けに似ている店舗様を見つけることができますね。

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正直屋さまの、手まり寿司つきおせちも美味しかったです。彩りも本当に大切だと思いました。また、このような機会があれば、参加してみたいです。

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香、みちました

渋谷の実践女子大学で、「宮廷の華 源氏物語」展が開催された。6/8/2014、は、「源氏物語」に登場したお香を復元したものをご鑑賞いただく、源氏香のイベントがあった。前列に用意された席に座ると、香炉が5つ回ってきて、それぞれの香を聞きながら、印を付けておく。その線を繋ぐと記号が現れ、「若紫」だった。

手のひらに香炉を載せ、鼻から香りを聞く。そして、どのような薫りかをイメージして、言葉で表現して、頭にメモする。香道の方は、長いことこの経験を積み重ねているから、普通の人よりも嗅覚が優れているらしい。

組香 源氏香
御家流香道 師範 小畑洋子氏

最後に、香、みちましたといって終わりになる。部屋にも香が満ちているという意味だそうだ。とても美しい日本語だ。

第二部は、「源氏物語」にちなんだ十二単のお服上げの実演だった。お服上げというのは、着物を着せることで、一人の助手が畳んだ着物を広げ、講師の先生がそれを重ねて行く。ほぼ40分間、無言でこの実演をみているわけだが、着物の前あわせで、畳みこむようにしていること、袖はすべてを1つにまるめてから入れて重ねて行く。

色のあわせ方、そして、それが表現する美というものを、ただ圧倒されて眺めていた。完成した時、一本の紐も使っていないことを聞き、驚く。絹を重ねることでほどけたりしないのだ。

40分かけて、着たものが、空蝉のぬけがら、というように脱ぐのには30秒とかからない。それが下の写真である。もちろん、源氏物語では、夏の夜のできごとだから、このような重ね着はしていなかったが、女はこのように着物を置いて逃げたのだ。まさにぬけがらだった。

この会では、過去の束帯と、現在の束帯の着方の違いについても解説があった。明治になって、西洋化が進み、写真を撮るようになると、装束が見た目よく変わったということだ。私的な感想では、平安期の束帯のほうが色好みの気がする。

衣紋道髙倉流 本部教授 永井とも子氏
『源氏物語』にちなんだ束帯と十二単の過去と現代の違いを、実際に着装した姿をご覧いただきながら解説。

どちらも日頃、体験することのできない貴重なお話でたのしかった。実践女子大学では、2019年に創立120周年を迎える記念イベントとして、来年もなにかあるとのこと。こちらも目が離せない。
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「日本コカ・コーラ 綾鷹茶会」に参加しました

これまで、さまざまな食品関連のイベントに参加していますが、今回は特別でした。

日本コカ・コーラが販売するペットボトル緑茶「綾鷹」は、宇治の上林春松本店とのコラボレーションによって誕生しました。その誕生秘話も興味深いのですが、茶会という名にふさわしい作法が、ありました。いずれも初めての経験です。

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まず、いつものようにお茶をしてくださいと、各テーブルごとに代表者二名がお茶を注ぎ、それを味わいます。そのあとで、上林さんからの解説された作法に則って再度、お茶をいれてみます。そこには違いがあって、丁寧に入れるだけでこんなに違うのかと、驚かされました。
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美味しいお茶は、熱湯ではなく湯冷ましで冷まして、80℃くらいのお湯を注ぐ。それだけで、香りも引き立ち、甘みがでてきます。この辺りはまでは、普通のイベントでした。

この後、手を消毒して、5つに並んだお茶の葉を掴んでみます。色、形、細さ、匂いなど、気づいたものを言葉にしてメモを残します。

5つの容器には、花鳥風月客という雅な名前がついていました。そして、この容器に入っている茶葉を実際に手で掴んでみます。ごわごわとしたもの、優しいもの、みんな違っています。
綾鷹というお茶は、1つの銘柄ではなく、15以上の産地から取り寄せたお茶をブレンドして造り上げるのです。合組(ごうぐみ)とよばれるこの作業は知覚を鋭敏にして、それぞれの特徴を頭に叩き込まなければなりません。今回のお題は「春」、これにふさわしいお茶の割合を各自でメモし、提出します。

この後、各テーブルごとに代表者が選ばれて、彼/彼女の比率でブレンドし、実際に飲んでみました。もちろん、自分で配合したお茶は、一月もすれば、上林春松のご当主が計って送ってくれます。

昨年と同じ味のお茶を出すには、それぞれの葉の特徴を把握し、匂い、香り、色どり、味わいが同じようになるように、比率の調整をして、最終的な今年の綾鷹を決めます。これが450年も続いてきた老舗の生き方なのです。今の時代に、ここまで、精度を要求され、満足したものしか世に出さないという意地のようなものが感じられました。

これだけ、手をかけて作ったお茶が、ペットボトル緑茶になるには、茶葉認定式もあって、日本コカコーラの開発チームも苦労があったと思います。にごりが旨さ、にごりを残すため、急須でいれた味わいになるのです。お茶を愛し、茶師といわれる人が、太鼓判を押すような綾鷹のできぶりに、驚かされました。

気がつけば、驚きの連続。知っているつもりで、知らないことはまだまだたくさんあるのだなあと思います。楽しかったです。また、機会があれば、お茶会に出たいですね。

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