国際博物館の日で、上野に行ってきました

国際博物館の日とは、国際博物館会議(ICOM)が1977年に制定した記念日。毎年5月18日。今年は土曜日に重なっていたので、イベントがたくさんあった。

上野では、東京国立博物館国立科学博物館国立西洋美術館が、無料観覧日だった。

10時過ぎに上野に着き、まず、東京都美術館に向かう。ここでは、「ベストセレクション 美術 2013」が開催中。全国の主要な公募団体、27の合同展覧会。151名の作品が展示され、今年の美術公募団体の旬ともいえるもの。まずは、現代の作家から押さえておく。会場は二つに別れていたが、楽しく鑑賞。大きな作品に圧倒される。
知合いの作家の作品も発見。画風というのは大切だと思った。

続いて、国立博物館へ向かう。ここは、一部を除き、写真撮影ができるので、カメラ持参が楽しい。

むめのはな にほひをうつす 袖のうへに 軒もる月の かけそあらそふ 藤原定家
(梅の花 にほひをうつす袖のうへに 軒漏る月の かげぞあらそふ)

写真撮影ができるが、ストロボは禁止なので、注意が必要。国立博物館も、若い方が大勢いて、賑わっていた。二階の江戸のコーナーをみて、疲れたので、休憩に外に出る。無料開放日だと、出入りが自由なので、うれしい。
地下にあったミュージアムショップが一階に移転していた。ここで酒井抱一の文香を買う。ここのグッズは、特別なものが多く、海外に行くときはお土産に求めている。

この後、西洋美術館に出かけた。こちらは、全員並んで、窓口で無料観覧券を貰うシステム。行列ができていたので、びっくりするが、すぐに入れた。ラファエロ展も開催中で、こちらを見る人が多かった。

西洋美術館では、印象派の絵と、お気に入りの何点かを中心に見た。頭の中は、かなり疲れていて、見るのも必死だった。

そんな中、モーツアルトという題名の絵を発見。うれしくなる。

ラウル・ディフィ作「モーツァルト」
ラウル・デュフィ(Raoul Dufy, 1877年6月3日 – 1953年3月23日)
野獣派に分類される、19世紀末から20世紀前半のフランスの画家。「色彩の魔術師」20世紀のフランスのパリを代表するフランス近代絵画家。

おなじみのピカソもある。ピカソの色調はストロボなしでも撮れるのが楽しい。

ピカソ 「男と女 (Couple) 」
まるでダンスを踊るかのようにもつれ合う裸の男女を本作品に描いた時、ピカソは88歳になっていた。
1969年制作
梅原龍三郎氏より寄贈

 

 

 

 

 

 

 

頭も足もだいぶくたびれたので、このあたりでお開きとする。最初に現代美術をみておいて、正解だった。歌舞伎の顔見世のような鑑賞だったので、次回、ゆっくり来ようと思った。

小さい人がいるなら、国立科学博物館がお薦め。絶対に楽しめると思う。上野の森は他にも見どころがいっぱい。また、でかけるつもりだ。

心を慰謝する音楽

生きていくということは、毎日が生き生きと過ごせれば最高だ。人に認められること、感謝されること、誉められること、尊敬されること、そして、愛されること。そういう幸せな体験が、生きることへの勇気を与えてくれる。

一方、頑張ったとき、緊張が続いたとき、実力以上の仕事をしたときは、肉体も疲労しているが、心はもっと疲れている。充実しているはずが、幸せなんて、感じられない。そんなときのいちばんの即効薬は、音楽を聴くこと。

10代、20代の難しい年頃、ぐれもせずに暮らしていけたのも、音楽があったから。クラシックから、プログレッシブ・ロックまで、哀しいときは、レコード針が擦り切れるまで聴いていた。レッド・ツェペリンや、ELP、YESなど。

大人になって、オペラや能楽、歌舞伎と出会って、聴く音楽の幅が広がった。これもすてきな経験だった。プログレを聴いていた時、能管や常磐津を聴くことになるとは、想像もしなかった。

数年前、大切な知人が急死して、何日間も何もする気になれなくて、ぼうっとしていたことがある。そのときは、「のだめ」に出てくる「チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲」で救われた。繰り返し、聴いていると心に染み渡ってくるようだった。今でも、この曲を聴くと、その時のことが蘇ってくる。

今では、音楽を聴く環境が、手軽に手に入る。このテクノロジーの進歩はうれしいこと。インターネットでも、動画を楽しめる。海外で上演されたオペラもある。マイブームは『Don Giovanni』。イタリア語のオペラだというのもうれしい。歌っている歌詞を理解して、少しづつ分かるようになるのは、新しい楽しみ方だと思う。

七月花形歌舞伎・歌舞伎座新開場柿葺落

新歌舞伎座、6月までは三部制で大御所が登場。その後7月から、ようやく若手による花形歌舞伎が始まる。

7月は、昼の部、『加賀見山再岩藤』で、菊之助が二代目尾上/お柳の方、夜の部 『東海道四谷怪談』では、お岩を演ずるという、どちらも初役のすばらしい狂言仕立て。

いつもお世話になっているSNS繋がりで、三階席を昼夜鑑賞することとなった。この演目、ダイナミックな筋立てだから、三階席でも十分に楽しめると思う。

このために菊之助さんは、いち早く身を固め、そして、芸に専念するのだろう。今から、7月が楽しみである。

 
6月12日(水)10:00よりWeb・電話受付開始

いすみで、ブルーベリーの育て方ワークショップに参加しました

連休第一日目の4/27、いすみに住む知合いのお庭で、ブルーベリーの育て方、ワークショップがあった。

講師になってくださったのは、五平山農園の藤江さん。こちらの庭には、すてきな農園コテージがあって、宿泊することもできる。一日一組限定。

ブルーベリーの栽培での基本原則
1. 酸性土壌であること。ピートモスを使用することで、酸性になる。
2. 3年生までは、実をつけるのは不可。4年生(樹齢4歳)から実をつけることができる。
3. 肥料はやりすぎない。強い化学肥料は避ける。油かすが基本。

ブルーベリーは、無農薬で作る。虫は手で退治すること。
品種は、大きく2つあって、ハイブッシュ種とラビットアイ種に分けられる。ハイブッシュは、酸性土壌にしかできず、露地植には向かない。ポットを使用する。
ラビットアイ種は、必ず露地植にすること。

剪定を毎年行ない、木の大きさに応じた実を付けるようにする。

植え替えがおわった三年生。今年一年育てると来年からは、実がつく。

これは、コリンズという品種。3年くらいしたら、さらに大きなポッドに植え替え直す必要がある。

 

 

 

 

8、9年生のブルーベリー。すでに実がついている。

 

 

 

 

 

 

 

お話を聞くと、ブルーベリーは、初心者でも育てやすい植物のようだ。冬になると、葉が落ちて、枝だけになるから、それを12月頃剪定して、外に出しておくといい。寒さに強くて、6℃くらいが適温なのだ。

近頃はホームセンターなどで、手頃に売っているが、三年生までは、実をつけてはいけない。木をある程度大きくしてから、つまり、養分が十分に行き渡るようになって初めて,実をつけることができる。

実際に作られている農園の方を講師に招いて、教わったので勉強になった。なにしろ、知らないことばかりである。どの道にも、師という存在は大切だと思った。

買い物は、ネットとデパート地下が便利

兼業主婦なので、食材の確保は生活の基本だ。以前は、週末に少し郊外の大型スーパーに出かけていた。広いから歩く、探す、そして、レジも並ぶ。週末の買い出しは、みんな同じようなまとめ買いで、レジで20分くらい待つ。駐車場も遠い。

お試しにと頼んだco-opは、インターネットで注文できる。ネットからも、食材のお取り寄せができることを知り、震災以後は、活用するようになった。居ながらにして、モノが届くのは本当に便利。日時も指定できるので、家にいる時間にまとめて届くようにしている。

悩みは段ボールがむやみと貯まること。それもリサイクルに出している。そして、ネットの注文では足りないモノは、市内の24時間営業のスーパーを利用していた。早朝に思い立って出かけ、必要なモノだけ買って戻ってくる。

最近はデパートの地下食料品街が便利だということに気づいた。魚も肉も野菜も果物も花も、いちどに揃えることができる。夕方からはセールが始まり、お値打ち品も多い。待つ時間や、手間、そして、品質のことを考えると、納得できる価格だ。時間の節約になることが、いちばんうれしい。今のお気に入りはここ。昨年から、スーバーも完備されて、ヨーグルトや牛乳まで買うことができる。

日曜日に一杯にした冷蔵庫は、金曜日までにあらかたに消費してまう。

嵐のあとに、たくさんの雲が生まれる

昨日の嵐から一夜明けて、今日は風が強い。空は青空に次々と雲が生まれていく。

雲が生まれて、雲が飛び立つ。
生まれたばかりの雲は、頼りなげ。
そして、すぐにいなくなる。
青空がすべてを包み込んで、遠くに持っていく。

 

 

 

 

 

 

 

日曜日で、やりたいことはたくさんあったが、半分くらいでよしとしよう。なにもしないで、最初から諦めているより、半歩前に進めばよいのだ。

空の見せるドラマチックな表情を楽しんで一日が過ぎていく。今日はドラゴンも見えた。気がつかないと、すぐに空模様は変わってしまう。一瞬の出来事だから、愉しいのかもしれない。

フェンディ美術展「FENDI-UN ART AUTRE」に行ってきました。

FENDIに招待券をいただいて「FENDI-UN ART AUTRE」を見に行ってきました。フェンディといえば、毛皮のコートが有名です。そんなラグジュアリーブランドの全貌を伝えるため、事前に写真撮影の許可をお願いしていました。

会場は3つのパートに分かれています。

会場入口はこんな感じ。1925年にFENDIは、 Via del Plebiscito (プレビシート通り)に誕生しました。当時の店先をし写真です。

ここから、カーテンを潜って入ると、スクリーンに60年から80年までの作品が映し出されます。

 

60年代から80年代にかけてのファションの総集編。きらびやかで、躍動的。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の部屋は、ファーコートやバッグの展示室になります。わたしのイメージしているファーコートはこちら。他の方もここには立ち止まってみていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファーのバッグも展示されています

 

 

 

 

 

それぞれの材質、テクスチャーも壁面に展示されていて、間近で眺めることができます。ファーコートが、会場にいくつも並んでいて、それは豪華です。ハイファッションでもあり、また、まとってみたいと憧れの対象として鑑賞していました。

いよいよ最後の第三会場です。こちらは、フェンディのクリエイティビティの集約で、アトリエで働く職人の作業場が再現されています。この日は、男女一組のイタリア人がいました。

そして、ここでうれしいハプニングが起きました。イタリア人女性に、『Di dove sei? どこの出身ですか』と尋ねると、『Sono di Roma ローマ出身です』という答えが帰ってきました。そこで、こちらはイタリア語を習っていると伝えると、にっこりと微笑みながら、詳しい解説をしてくれました。

「このような展示は最初のことで、芸大が大変協力してくれて実現した。フェンディは、すべて手仕事で作品を作っている。皮や毛皮の材質を選びながら、望むものを形にしていく。われわれのクオリティは高く、ローマのアトリエは、ローマらしい場所にあって、なんでも必要なものが手に入る」

そして、こちらに展示されているファーコートは、裏側を見せて飾ってあります。職人技の際立ったところをみせるために、わざわざそうしているのだそうです。このままでも着られそうですが、たしかに裏返すと、立派なファーコート。触って見ると、とても軽いのです。本物ならではの、すばらしさですね。

普通の展示だとガラスケースに入っていて、材質などがわかりずらいのですが、こちらの展示は、すべてガラスケースなし。職人のアトリエでは、触ることもできると思います。実演もあるそうです。

ファッションブランドがここまで、内部を公開するのも珍しく、出かけてみる価値のある展示会だと思いました。

FENDI — UN ART AUTRE
Another Kind of Art, Creation and Innovation in Craftsmanship

~フェンディ もうひとつのアート、クリエイションとイノベーションの軌跡~
会期:     2013年4月3日(水)- 4月29日(月・祝)
午前10時 – 午後5時 (入館は午後4時30分まで)
休館日:     毎週月曜日
★4月29日(月・祝)は開館
会場:     東京藝術大学大学美術館 展示室3,4
観覧料:     一般1,200円 高校・大学生700円(中学生以下は無料)

参考サイト、展示のファーコートなどが詳しく載っています
http://www.fashionsnap.com/news/2013-04-02/fendi-un-art-autre/
http://openers.jp/women/fashion/news/news_fendi_unartautre_0326.html
http://ueno.keizai.biz/headline/1295/

 

Must Do’s リストに入れないものは終わらない、ということ

日々のスケジュール管理をwebベースで行なっている。インターネットにアクセスできるところでは、問題なく更新できる。それとは別に手帳にも大まかなスケジュールを書き込んで、2つを相互にチェックしながら仕事をしている。

幸い十分刻みで、追われる身ではないから、おおまかなスケジュールで問題なく暮らしていた。だが、Must Do’s リストは紙に書き出していたので、目につくところに置かないと忘れる。webにスケジュールとは別にToDoリストがあるのに気づいて、ここに書き出すようにしてみた。

毎週必ずやらなければならないこと、48時間以内に終わらせることなど、締切がゆるやかなものばかり。本来、紙に書いてあっても、緊急性の高いものにどうしても注力してしまう。だから、週の終わりに、未完のまま、持ち越されていた。

それをリストにして、webカレンダーの右端に並べていくと,すぐに目につく。思い出す。要するに、リストに入れておかないものは,決して手をつけることがないというわけ。

時間ができたら、あの本を読もうというのは、お金が余ったら、貯金をしようと、いうことに似ている。本当にお金を貯めたかったら、強制的に天引預金をしなければできない。スケジュール管理も、そういう意味での強制力が必要。

4月から、新しいことを始めようとしても、予定に入っていないことはやる時間がないと諦めがちだった。webカレンダーに書き込むだけで、それを眺めるたびに思い出して、完了のチェックを付けたくなる。不思議なインセンティブだ。

クリエイティブな仕事をしたかったら、単純作業も大切

今日から、新社会人になった方も多くいらっしゃると思う。転職して、新しい仕事を始める人もいるだろう。四月一日は、エイプリルフールと浮かれているよりは,新しく人生設計、あるいは自分の五カ年計画を見直すスタートだと思う。

新しい部署に配属されて、会社の仕組みを学びながら、自分も成長していく。クリエイティブな仕事がしたいと思ったら、単純作業を嫌ってはだめだ。会議の前のコピー取り、資料作りは、今やペーパーレスの時代になったから、ずいぶんと減っているはず。それでも重要な会議の議題や内容をちらりと読むことができるのだから、コピー取りを馬鹿にしてはいけない。

自分のことを考えてみても、大切な企画はすぐに出てこなくて、ある程度、考えを寝かしておく。それが着物の半襟付けなどしているときに、ふと、アイディアがまとまって、形になるのだ。アルキメデスお風呂の中で、物理学の法則を発見した。

単純作業は、実は考えを集中させることができる。何度も繰り返し試すことができるから、失敗する心配なく実験できる。ポスターを畳む時、マジックインキなどのビンの底を使うとなめらかに折れるとか、封筒をずらしておいて、いっぺんにのり付けするとか、やってみると、どんどんアイディアが浮かんでくる。

この間、脳は別の部分を使っているから、単純作業が終わった頃、突然、アイディアが浮かんで来たりするのだ。単純作業は、仕事をできるだけ細分化して、1か0という判定だけで、進むませること。ここに音楽が入ると、うまくいかない。

人間の能力は、少しだけハードルを高くすることで、新しいことに次々と挑戦できる。難しいことに挑戦して、それができれば、もっと違うことに挑戦してみたくなる。なんでも分かったような顔をして,理屈だけはいう、というひとを信用していない。

無駄だと思っていても、全力で頑張る人を尊敬する。努力とか、辛抱とか、頑張ることは苦手なのだが、でも外にやる人がいなければ、自分がやるしかない。人に振れる仕事と、自分でなければできない仕事があるのだ。それを勘違いして、丸投げするから、成長できない大人が増えていく。

今日から、ブログも毎日更新しようと決めた。そして、早起きするために夜更かしをやめる。書いておくと、より効果がある、いつまで続くのか楽しみ。

AISソムリエ養成コースの体験コースに参加しました

2月にモンティカティーニに出かけたとき、AISソムリエ養成コースの体験コースがありました。残念ながら、その日はフィレンツェ市内観光に出かけて,参加できなかったのです。

3月にイタリア文化会館で、同じコースが開催されることを知り、申込しました。3/8 (金) 18:00~21:30   スプマンテ / パッシート、遅摘みタイプのワイン、貴腐ワイン、アイスワイン、リクオローゾ、アロマティザートワインの体験コースです。

イタリア文化会館には、語学講座でずっと通っていましたので、とても懐かしく九段下から、坂道を登って出かけました。講座は、ソムリエになるために必要な知識として、かなり専門的な詳しい内容でした。講師のRoberto先生が解説し、それを日本人ソムリエの亀山さんが日本語で説明してくれます。

スプマンテの製法には、大きく2つに分けられ、自然発酵にも三種類あります。
1. Naturali (自然な)
Metodo Classico 参考動画
Metodo Charmat 参考動画
Metodo Marone-Cinzano

2. Artificiali (人工的な)
Addizione di CO2

製造方法の説明のあとは、どんなぶどう品種が使われるかの解説になります。
Moscato, Brachetto, Chaardonnay, Pinot Noir, Pinot Meunier, Pinot Bianco など。

解説のあとは、実際のワインを3種、試飲して違いを習います。2コマなので、最初はスプマンテ、後半はデザートワインをテイスティングしました。

透明度、色、粘性、強さ、クオリティ、ワインの構造など、各項目に気づいたことを書き留めます。Roberto先生の洞察力、そして、感性はすばらしく、どのような香りがするのかを、次々と指摘します。たとえば、パイ生地にジャムやリンゴを載せて焼く匂い、ローストナッツの匂い、洋梨の匂いなど,次々と思い浮かぶイメージを連想させていきます。

ソムリエというのは、こうも創造力が必要なものだと思いませんでした。ワインのボトルに隠された秘密を解き明かすのが仕事なのですね。デザートワインでは、最後にグラスを空にして、どのような香りが残っているのか、チェックをしてみました。空のグラスにすることで、より深い香りを知ることができるのです。