休日は、自然に親しむ

当たり前のことだが、なかなかできない。海辺の近くに住んでいる人は、海岸を歩こう。里山が近くにあるなら、森林浴もよい。

そして、都会に住んでいるあなたにも、自然に親しむ機会はある。植物園、動物園、公園。そんな時間はないというなら、駅の街角にある花屋さんをのぞこう。そこには今の季節を感じられるものが並んでいる。

知らない草花の名前を覚えるだけで、幸せになれる。そして、余裕があればお花を部屋に飾ることをお薦めする。これは男女を問わず、すてきなことだ。朝晩、水を取り替えるだけだが、一週間もしたら枯れてしまう。その期間限定の華やかさ、儚さを味わうのである。

季節の果物が部屋にあると、それも自然に親しむことになるだろう。イガイガの付いた栗や、葉のついた蜜柑、きのこを飾ってもいい。自然の造詣物に囲まれていると、休日の気分が高まる。

コミュニケーション能力を磨く

学術的な才能はあっても、人前できちんと話のできない人がいる。日本の学校では訓練されていないが、米国などではスピーチは、当たり前のカリキュラムだ。

帰国子女が、目立ちすぎる、あるいは自分の意見をはっきりと言い過ぎると、問題視する人もいるが、人になにかを伝えるために、自分の考えを短くまとめる、という技能は伸ばした方がよい。

では、どうしたらコミュニケーション力が付くか。これはひとつには習慣である。なにもできない人は、挨拶からはじめたらいい。時候の挨拶は、それだけで深い。顔は知っているが、名前の知らない人とも安心して挨拶を交わせる。

次は、人の意見を黙って聞くこと。そして、内容を要約して、こんな話にまとめてみましたが、よろしいでしょうか、と確認する。人は自分の話をきちんと聞いてくれる人に好感をもつ。

そして、短くてもいいから、ブログを書こう。自分の文章を一目にさらすことで、こちらも訓練になる。どうしたら、いいたいことを伝えられるか、苦労して書くことで、ずいぶん学べる。

最後は専門家と仲良くなること。コミュニケーション能力に優れている人は、優秀なセールスパーソンだったり、マッケッターだったり、エンジニアだったりする。そんな人が身近にいたら、友だちになって、その技を盗むくらい、研究しよう。

Google誕生、グーグルは『とても大きな数字』という意味だよ

1997年の秋、ブリンとベイジは検索エンジンに新しい名前を与えることにした。グーグルプレックス{1のあとにゼロをグーゴル個(10の100乗 個)つけて得られる数}を短くして、グーグルと名付けた。本当のスペルはgoogolだったが、すでに使われていた。そして、google.comが誕生 した。この名前にはヤフーや、アマゾンにある野性的なイメージが感じられたし、インターネットの世界と響き合う音があった。

『デビッド・ヴァイス著 Goolge誕生 ガレージで生まれたサーチ・モンスター』より

Google が誕生して、もうすぐ10年になるのだ。その間に起きた出来事といったら、目の覚めるようなことばかりだった。検索エンジンが世界を変えるとは誰も気づい ていなかったし、無料のサービスをお客様に提供するためにスポンサーリンクと名付けた広告を出す。そして、2000年にIT企業が倒産に追い込まれる中、 優秀な社員を雇用することを推進した。

伝説は10年で作られるのである。そして、これからさらに進化していくのだろう。どんな企業文化を作り上げていくのか、目指すところは何なのか、二人の気持ちはぶれないのか、などなど。今後も注目していきたい。

なにごとも中庸が大切

頑張ることは決して悪いことではない。目標に向かって、一心に進むのも大切だ。

だが、実力以上に頑張ったり、無理に無理を重ねていると、心と身体が赤信号を出す。医者の友だちに言わせると、若いときからずっと無理をし続けると、鬱か、癌になるそうだ。悲しいときは泣いてもいいのだし、悔しいときは大声で叫ぼう。

そして、そんな状況に陥られないように、『中庸』という言葉を覚えておきたい。なかなかこれが難しいのだが、何度か、挫折を経験すると、それもありだな、と思えるようになる。

媚びることもなく、へつらうこともなく、正しいという道をまっすぐに進むだけ。偏ることなく、曲がることなく。

日本の文化は、余白の文化である。目に見えない部分に美があるのだ。それに気づいた人は幸いである。

 

いつも次善の策を考える

どこかに出かけようと、用意していて雨になったとき、あなたはどうしますか。前もって、代案を考えておけばあたふたせずにすみます。小学校の運動会、遠足など、必ず代案が用意されています。

世の中は、すべて自分の思い通りにはならないから、突然のインタラプトがはいったりして、いつも時間は足りないはず。

そんなときの次善の策は、それが最良の策であったりするのです。仕事をしていたら、納期、締切は必守しなければなりません。時間があったらできたのに、という言い訳が通用しないとき、次善の成果物を提出することになります。

ビジネスのあちこちのシーンで、こんなふうにして次善のものが飛び交い、それが洗練されてくると、もう最良のモノに見えてしまうことがあります。プロがみれば、違うとわかるのですが、お客様も満足してくれるのです。

100% の完成度でなければ、仕事をしたといえない、と考えている人もいます。けれども長い目でみて、また、継続してよい仕事をするには、100%の完成度だけ で、通すことは危険です。いつか、破綻するでしょうし、急なビジネスにも対応できません。年に何回か100%の完成度の仕事をすればいいのだと、割り切る と、仕事も愉しくなります。

ひとりではなく、プロジェクトのメンバと意思疎通しながらの仕事なら、よけい次善の策が必要になります。本当に困ったとき、解決方法を見つけることのできる人が、よいリーダーだといえるのです。
 

電車、列車での移動時間を有効活用する

国内・海外出張の多い人は、移動にかける時間も半端ではないはず。大阪出張が決まったら、ノートPCで仕事するのは、当然だが、それ以外に本を二三冊持参しよう。

なるべくなら、ビジネス書ではなく、文芸、ミステリー、古典、アート系がよい。こういう本に数時間どっぷりと浸かると、頭の働きも活性化されて、思いがけないアイディアが浮かんだりする。

あるいは、アイマスクを持参して、しっかり眠るのもよい。耳栓も忘れずに持参しよう。特に隣の席にうるさ型の団体がいたら、耳栓+アイマスクで完全防備しよう。

出張が仕事の中に組み込まれているような方は、それなりの長期プランが必要だ。たとえば、原稿を書く時間に当てるとか、DVDを見るとか、連続企画を立てよう。

たくさん遊んだ後は、しっかり働きたくなるように、自分のための濃密な時間に当てることもいい。駅弁ではなく、おにぎりやサンドイッチを持参して、とこと んオレ様ワールドに浸かるのもよい。一番避けたいのが、くよくよと自分の半生を思い浮かべ、絶望的になることだ。そこからは、たぶん何もうまれない。

 

ビジネスには速さも必要、幸運を引き寄せるコツ

ある重要な案件があって、それをだれにやらせるかというとき、日頃のレスポンスがモノをいう。『報告・連絡・相談 ほうれんそう』という言葉がある が、何か重要な項目について、最後に課題提出するのではなく、その前段階、経過報告、最終チェックなど、すばやく動けるものが信頼される。

多少、無理な課題でも引き受けなければならないことがある。そんなときは、こんなアプローチをお薦めする。

1. 24時間以内にたたき台を提出する。クオリティが悪くても構わない。これがないと始まらないから、手早く動くこと
2. そのたたき台を元に上司、担当部署と話し合う。実物があると、意見を聞きやすい。ここまで、48時間以内にする
3. お客様向けの原稿なら、その仕事と関係ない人に読んでもらう。家族でもいい。特別な用語、社内用語などを使っていないかをチェックできる
4. 商談のための企画書なら、プレゼンの原稿を紙に書いて、リハーサルをする。これで当日、余裕をもって説明できる。クライアントは、担当者の力量をみているのであって、内容は気にしないことが多い。要するに、この担当者に任せて大丈夫か、と判断するのだ
5. 課題は1種類よりも、複数用意しておくこと。金額や納期を変えたり、お客様のオプションを盛り込んだりして、見積りも用意しておく
6. この話がなくなったときは、その企画を別の場所で使えないかを考えておくこと
7. お客様の本音を聴けるよい機会だから、企画の説明に加えて、知りたい質問を用意し、さりげなく尋ねてみるとよい。ところで、御社は○○はどう思われますかなどなど。
8. 最後に次回のアポイントをいれておく
9. 社内に戻って、この企画を水平展開できないかを検討する
10. 今回のブロジェクトに参加してくれた人全員に御礼のメイルをだす

こうやって、まわりを固めておくと、思いがけずというか、当然のことながら、幸運を引き寄せることができるのだ。ぜひ、お試しください。

 

 

経営者の悩みは、仕事のチャンスに繋がる

都内で開かれる経営者だけの集まりがあるが、そこで語られる内容は、目から鱗のことが多い。わたしも経営者の端くれなのだが、そんなことは誰も教えてくれない。

悩みその1  後継者がいない。年商2億から20億程度の規模会社経営でも苦労は多い。そして、子どもたちは専門職についているとなると、跡継ぎは家族から望めない。会社の中で有望な人があれば、仕事を任せたいと、切に考えている

 

悩みその2  優秀な人材を育てて、ようやく使えるようになると、辞めてしまったり、同業に移ったりする。それを食い止める有効な手段をしりたい

 

これは大企業といわれる会社でも同じだ。安心して仕事を任せられる部下を持つこと。部下を育成すること、これに尽きるような気がする。人材というのは、お金を出せば得られるわけではなく、時間をかけて人間関係を構築するしかない。

こ れは働く側からいえば、チャンスになるのだ。経営者側に、自分の特質や能力、将来にわたる貢献などを、適切にアピールできれば、それなりの処遇を受けられ るということになる。仕事が増えても、給与が上がらないと嘆きの方、今が好機なのかもしれない。会社トップと、腹を割って長期的なビジョンを話すことも必 要だ。とても、冷静に現状分析しながら、会社の成長について、語ってみてください。

 

 

人と同じことをやっていてはだめ?!

23年も外資系企業にいて、通勤には苦労した。始発駅から座って通勤するために、15分くらい並んで待つ。電車の中では、本を読んだり、仕事の続きをして過ごす。

そのうちに早朝なら、来た電車に乗って座れることに気づいた。いま流行の早朝起業のようなものである。朝早い電車で会社に着き、だれにも邪魔されない時間に、密度の濃い仕事をした。

そして、いま、9時台の電車に乗っていると、それも快適。朝、すでに大切な仕事はあらかた済ませ、打ち合わせの場所に向かっている。同じ頃、反対側の路線は、がら空きだ。もしも、こちらに勤務先があれば、毎朝苦労なく出勤できると思う。

要は、人と同じことをしていては、いつも混雑、時間待ち、サービスの低下など、あまり楽しくない。雨の平日のテーマパークは、行列も短く、時間を有効につかえるはず。

そんなことを考えながら、仕事の付加価値というのは、案外、この一次的なスタートに関連するのではないか、と考える。快適な空間で、効率よく仕事ができれば、そのとき生まれた企画、プランなども、永続的で、また受け入れやすいものなのではないか。

たぶん最悪なのが、会社に残って深夜まで仕事すること。それ自体は時には必要だが、常習化しやすく、定時に帰ることが罪悪のように感じられる。これで、身体を壊すか、心の病になるかの人々を多く見てきたので、ぜったいにお薦めしない。

人との違うことをやるときには、それなりの覚悟がいる。つまり外からの雑音に囚われず、会社の理念を実現させるのだという、意志が必要だ。でも、やりがいのあることだと思う。