能楽五番立を見てきました

佐渡に通うようになって、今年で15年目、よくお聞きするのが、昔は朝から能楽五番をやっていたという古老の思い出。神社の参道には屋台の店も並び、ピーヒョロという笛の音も聞こえて、祭りだったといいます。一度はそれを見てみたいと、思っていました。

ごばん‐だて【五番立】
〘名〙 能の正式上演形式の一つ。一日の番組を脇能物(神能)、修羅物、鬘(かずら)物(女能)、雑物(物狂能など)、切能物(鬼能)の順に上演すること。また、その能番組。通常、脇能物の前に「翁」が、能と能との間に狂言が演じられる。近世の江戸式楽の頃から明治、大正頃まで行なわれたが、現在では行なわれることがすくなくなった。
《出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について》

この五番立の演能方式は,年一回能楽協会主催の「式能」という催しで行なわれます。それを知ったのも偶然でした。昨年の11月の国立能楽堂で、年配の女性二人が、パンフレットを手にして、この金額で一日能楽を楽しめるのね、と話していたのを気に留めて、そのパンフレットを持ち帰り、ゆっくりと読み直しました。

発売日の12/14にプレイガイドに電話して、申込み。振込用紙で振り込みます。第一部、第二部は、通し券で同じ席になり、脇正面の前から二列目が取れました。

能楽鑑賞でこんなにわくわくするのも、初めてのことです。
当日は、朝、9時半から、夜の7時半まで、10時間も、国立能楽堂に詰めています。さらに、映画鑑賞とは違い、 (かつて、ヴェルディの生涯という映画を九時間くらいみたことがあります)  前から二列目の席で、地謡や、ワキの方からもよく見えて、とても眠ることはできません。番組も各流派が競って演じるのですから、見ている側も真剣です。

第一部では、すでに二時間を超えたので、狂言の前に抜け出して、食堂で羽衣弁当をいただきました。長期戦になるので、しっかり食事するのも大切と思ったからです。休憩時間は短縮されて、お弁当もすぐに売り切れになってしまいました。

演ずる方が、最高のものを提供しようと表現するのに、見ている側も付いていかなくてなりません。番組については、予習もし、印刷物も持参していました。能楽のレパートリが広がれば、前回見たものと重ね合わせて、あるいは、想像を膨らませて、楽しむことができます。能楽の楽しみとしては、中級編だと思いました。

翁は、昨年の九月に、国立能楽堂 開場35周年記念公演で拝見していました。千歳、翁、三番三の舞によって天下泰平・国土安穏を願い、舞台は祝言の雰囲気に満ち溢れます。
翁     観世清和、三番叟 野村萬斎という豪華な舞台です。二度目なので、心の準備ができていましたが、舞台で面を付けたりとドキドキさせられます。

能  金春流 「生田」 は、あの敦盛の遺児が、亡霊となった父と対面するというもの。子方が気品があって、堂々としていました。これからが楽しみですね。敦盛は、修羅物らしく、武者姿、初めて見た能楽です。

今回の五番を通して、いちばん心打たれたのは、最後の能  金剛流 「綾鼓」。 シテは、種田道一さん、この方は、先日の文化庁文化交流使フォーラム2019」の開催-日本の心を世界に伝える-(第16回文化庁「文化交流使」活動報告会)でお話を聞いたばかりでした。さすがに、アメリカ、フランス、スペイン、イタリア、ハンガリーと、二ヶ月間、能楽という文化で交流を続けた経験が光っていました。

綾鼓は、なんどが見たことがありますが、このような哀しみ、そして、怒りを表現できた方はいなかったと思います。死を意識したような老人が、身分違いの女御に恋をして、そして、底意地の悪い仕打ちをされ、死んだ後、怨霊となって、女御を苦しめる。その激しさに、人間の哀しみが漂っていて、すばらしかったです。

本当に非日常の世界にトリップしている感覚で、能楽五番立てを見た後は、心地よい疲労感と、充足感に満たされていました。来年も体力の続く限りまた、みたいと思いました。

『翁』に始まり一日を通して上演される由緒正しい能楽公演


「第55回式能」より「翁」 観世清和
©公益社団法人能楽協会

式能は江戸式楽の伝統を受け継ぐ由緒正しい方式による能楽公演で、公益社団法人能楽協会に所属するシテ方・狂言方全流儀が揃い、当代一流の能楽師が一堂に会する年に一度の貴重な舞台です。番組形式は”翁付五番立て”として、能の間に狂言を一番ずつ計四番を組み入れた構成となっています。最初に上演される『翁』は、各流儀の代表となる演者が毎年順番で演じることになっており、今年度はシテ方観世流宗家・観世清和が勤めます。

第一部 演目詳細
能   観世流 「翁」  翁  観世清和
三番叟 野村萬斎
※11:10頃
「嵐山 白頭」  シテ   観世恭秀

※12:25頃
狂言  和泉流 「末広かり」   シテ 野村万作

-休憩30分-

※13:25頃
能   金春流 「生田」     シテ 髙橋忍

※14:15頃
狂言  大蔵流 「鬼の継子」   シテ 山本則俊

※終演 14:35頃

第二部 演目詳細
能   宝生流 「祇王」  シテ 大坪喜美雄

※16:00頃
狂言  和泉流 「謀生種」  シテ 野村萬

※16:20頃
能   喜多流 「枕慈童」  シテ 大村定

-休憩25分-

※17:45頃
狂言  大蔵流 「長光」   シテ 茂山千五郎

※18:05頃
能  金剛流 「綾鼓」   シテ 種田道一

※終演 19:25頃

 

大阪松竹座の壽新春大歌舞伎に行ってきました

2018年の暮れに京都南座で、顔見世をみて、関西で見る上方歌舞伎は素敵だろうと、大阪の新春歌舞伎に行くことにしました。見たのは昼の部です。IMG_2199

演目は、【土屋主税】、【寿栄藤末廣】、【河庄】。前に見たことがある作品だと思っていたら、2015年12月、京都南座昼の部夜の部で見ていました。改修前の南座最後の公演ということで、じっくりと楽しみブログも書きました。今回の公演は、そのときの配役と較べて、満足度が高かったり、微妙だったりと、不思議な感覚。歌舞伎は役者でみるということを実感しました。

【土屋主税】、2015年は雁治郎、今回は扇雀。そして、お園は、孝太郎から、壱太郎へ。大高源吾は、仁左衛門から、愛之助。其角は、左団次から    彌十郎と変わっています。雁治郎の殿様はおおらかで、愛嬌があって、一方、扇雀は、智があって、殿様の風格がある、もっと柔らかくてもいいのではと思いました。壱太郎が三年間で成長し、こんな武家娘ができるようになったのですね。孝太郎は、隙のない演技、壱太郎は若々しい色気もあって、おそば近くにいて、お手がつくのはこんな子なのだと、河内山を思い出したりしました。

大高源吾は、仁左衛門は声もよく、姿もよく、こんな男が二君に仕えることはないのに、其角は気づかない。愛之助は、端整な姿ですが、奥に隠された感情が少し見えてもいいのではと思います。頑張って欲しいですね。左団次は俳諧の師匠そのもの、彌十郎は、ときおり、長屋の大家さんにみえてしまうのが惜しい。これも始まったばかりなので、千秋楽には、もっとしまってくると思います。

【寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ)】は、藤十郎、親子三代が勢ぞろいして、祝いの番組。立派な男児に恵まれた藤十郎と、精進を重ねて今に至る息子たちの立派さ、めでたいお正月公演にぴったりです。

【河庄】
こちらは、紙屋治兵衛    鴈治郎は変わらず。中身は、バージョンアップしています。三年も夢中になって通った女が心変わりしたと、脚蹴りにしたり、手を上げるのも、小春が身内の壱太郎だからできることなのでしょう。南座のときは、時蔵で、こちらも可憐な遊女が似合っていました。粉屋孫右衛門は、梅玉から、  彌十郎。梅玉は、ふたりを引き離す役で、彌十郎は、優しさにあふれています。小春に謝るしぐさが実にいい。雁治郎の振り回す手を押さえて、兄として諭すのが合っている。

大阪と京都で同じ演目をみることのできた幸せ。遠出をしてしみじみとよかったと思いました。

壽初春大歌舞伎

平成31年1月2日(水)-   26日(土)
昼の部
渡辺霞亭 作
一、玩辞楼十二曲の内 土屋主税(つちやちから)
土屋主税   扇雀
大高源吾   愛之助
お園      壱太郎
河瀬六弥  虎之介
落合其月  猿弥
晋其角    彌十郎

坂田藤十郎米寿記念
二、寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ)
女帝  藤十郎
鶴    鴈治郎
亀    扇雀
従者  壱太郎
従者  虎之介

心中天網島
三、玩辞楼十二曲の内 河庄(かわしょう)
紙屋治兵衛    鴈治郎
紀の国屋小春  壱太郎
江戸屋太兵衛  愛之助
五貫屋善六    亀鶴
丁稚三五郎   虎之介
河内屋お庄   吉弥
粉屋孫右衛門  彌十郎

みやびとひかり能乃会に行ってきました

12/23 祝日、京都観世会館で行われた、『みやびとひかり能乃会』。昨年に引き続き、今年も参加できました。知り合いの橋本本家の会。今年で34回目だとそうです。
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昨年、烏帽子折で、子方を卒業された充基さんが、今年は花月のシテ方。見ているこちらも身内のように気になって、台詞がうまく言えるか、舞は大丈夫かと見ておりましたが、無事勤め上げてよかったです。

京都ならではの会で、謡本片手に年配の方々もたの楽しんでおられました。花月のあとは、天鼓。こちらはご当主の雅夫さん、光史さん父子が前シテ、後シテをつとめあげられ、充実の舞台でした。

王伯役の雅夫さんは、子を失った哀しみと老いた身の上を上手に表現されていて,天鼓役の光史さんは、帝から許されて鼓を打つ喜びを全身で表していて、力強い演技です。能も静かなだけでなく、喜びの表現は飛んだり跳ねたりします。

今回のテーマは、別れ別れになった父と子の再会、あるいは供養。母が子どもを捜して、物狂いになるのは能楽では多く見られますが、花月のように父が僧侶になるのは珍しいこと。佐渡にいる順徳さんと隠岐にいる後鳥羽さんを思い出しました。このふたりの新作能を作りたいです。

終わると外は真っ暗。いつものようにキッシュと サヴァランを買って戻りました。自主講演なので、プログラムに解説まであって、心遣いを感じます。来年もぜひ、この続きを見ようと決めました。

京都南座の顔見世に行ってきました

毎年この時期に出かける、京都南座の顔見世興行。昨年は改装中で期間も短く、見逃しました。今年は二等席を奮発して、三階の最前列で鑑賞しました。

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まず着いた日に、JR京都駅の和久傳でお昼、ホテルで一休みして夜の部に、翌日は、早めに起きて、錦でおばんざいを調達。それをお弁当がわりにでかけました。

京都の顔見世は演目もたっぷり。休憩時間も演目ごとにあるだけで、凝縮されています。昼の部の寺子屋、芝翫は江戸風、武部源蔵役の愛之助以下は上方風と違います。亡くなった子どもの回向に焚くお香が舞台から流れてきました。松栄堂さんでしょうか。

鳥辺山心中で可憐な孝太郎と、無骨だが、心の優しい梅玉の道行きでしっぽりとしたところに、仁左衛門とじいさん、ばあさん。時蔵とふたりの甘える姿、幸せな二人がいっぺんして、年月にさらされて、37年ぶりに再会する。個人的な感想では、二人とも年を取りすぎている、もう少し若さが残っていてもいいのではないかと思いますが、残酷な時間の流れをあらわしているのでしょう。敵役の芝翫がねちねちといじめて、そうでないと、物語が成り立ちません。何度見てもはらはらどきどきします。

昼の部最後が新口村。藤十郎一家の上方芝居。舞台の上は雪景色。こちらの道行きは雪の中を死に向かってひたすら進む。その中に親子の情愛が見え隠れします。扇雀の梅川が可憐で、涙をそそります。これだけの演目は一日分。東京なら、休憩を挟んで一日の舞台になります。よいお席でみたので、役者さんの心の動きまでわかるような気がしました。

昼の部
第一、
菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)

寺子屋
松王丸    芝翫
武部源蔵   愛之助
戸浪     扇雀
涎くり与太郎 中村福之助
春藤玄蕃   亀鶴
千代     魁春
御台園生の前 秀太郎

第二、
鳥辺山心中(とりべやましんじゅう)岡本綺堂 作

菊地半九郎     梅玉
若松屋遊女お染   孝太郎
坂田源三郎     右團次
若党八介      寿治郎
お染父与兵衛    市蔵
若松屋遊女お花   魁春
坂田市之助     左團次

第三、
ぢいさんばあさん  森 鷗外 原作  宇野信夫 作・演出

美濃部伊織    仁左衛門
下嶋甚右衛門   芝翫
宮重久弥     愛之助
同輩の侍     市蔵
同        亀鶴
同        松之助
宮重久右衛門   高麗蔵
久弥妻きく    孝太郎
伊織妻るん    時蔵

第四、
恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい)
新口村

亀屋忠兵衛    藤十郎
傾城梅川     扇雀
忠三郎女房    吉弥
父孫右衛門    鴈治郎

夜の部は、いきなり義経千本桜で始まります。仁左衛門のいがみの権太は、ワルですが、可愛らしさがあります。若葉の内侍一向に親切にすると見せかけて、わざと間違えた荷物で強請る、この人がやると、お金を取られても仕方がないと思えるから不思議。お里役の扇雀のくどき、自分で布団を敷いて寝ましょうと誘うのが可笑しい。町娘が結婚できる相手でないことを分からずにいるのが哀しい。弥左衛門訳の左團次が、子どもを殺して後悔する父親をたくみに演じます。父子の別れがひとつのテーマでした。

童子役の鴈治郎の可愛いこと、五月人形のようです。みていてほっとします。

愛之助の弁天小僧菊之助は、菊五郎の演ずる型とは少し違い、娘役なのに、顔は上げて堂々としています。男にばれたときもまた違う、上方で演ずることの珍しい題材のような気がします。南郷力丸役の右團次は、お嬢様をたてて安定した演技。

これでお終いかと思うと、三社祭が残っていました。鷹之資は、富十郎の忘れ形見、踊りのうまさは群を抜いています。これからが楽しみですね。

二日間にわたっての歌舞伎見物でしたが、本当にたっぷりで堪能しました。来年もよいお席で見ようと思います。ロビーにも椅子が多く、お弁当もゆったりと食べられました。夜の部は、タクシーが拾えてホテルにすぐに戻れました。京都に泊まっているからの贅沢ですね。

夜の部
第一、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)

木の実
小金吾討死
すし屋

いがみの権太      仁左衛門
弥助実は三位中将維盛  時蔵
お里          扇雀
若葉の内侍       孝太郎
主馬小金吾       千之助
猪熊大之進       松之助
弥左衛門女房お米    吉弥
権太女房小せん     秀太郎
鮓屋弥左衛門      左團次
梶原平三景時      梅玉

第二、面かぶり(めんかぶり)
童子   鴈治郎

第三、
弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)河竹黙阿弥 作

浜松屋見世先より
稲瀬川勢揃いまで

弁天小僧菊之助    愛之助
日本駄右衛門     芝翫
南郷力丸       右團次
鳶頭清次       亀鶴
浜松屋伜宗之助    中村福之助
浜松屋幸兵衛     市蔵
赤星十三郎      孝太郎
忠信利平       鴈治郎

第四、
三社祭(さんじゃまつり)

悪玉    鷹之資
善玉    千之助

以上

赤穂の天塩アンバサダー限定味噌づくりに参加しました

天塩さんとは長い付き合い。沢庵づけにも漬物にも利用しています。その天塩を使っての味噌作りがあるときき、さっそく応募したら当選しました。
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当日は、そのあと能楽堂に行くので、着物に割烹着というスタイルで参加。
初めに、塩の作り方および天塩の成分についての説明があります。天塩を使って味噌を作ると、微生物が元気になる、つまり醗酵がよくなることを教わりました。手間をかけて作るのですから、美味しい味噌がいただきたいですね。
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材料は次の通り
1. 茹でた大豆 1kg  乾燥した大豆なら、450gから、500gを水に一晩浸して蒸して1kg使う
2. 麹 750g
3. 天塩 250g.
4. 厚地のビニール袋、ジャムの瓶、ぺーパータオル、薄手のビニール手袋、消毒用アルコール

まず、茹で大豆をジャムの瓶などを使って潰します。ビニール袋の中で大豆を薄く並べ、瓶の淵で潰します。母はフードプロセッサーを使っていましたが、こちらの方が用具も要らず、簡単。汚れ物も出ません。潰していると身体が熱くなりました。

大豆がほぼ潰れたら、今度は塩と麹を混ぜ合わせます。麹の塊をほぐして、塩を入れたら、ビニールの袋を膨らませて、その中で回転させてよく混ぜ合わせます。混ぜ終わったら、それを大豆の袋に入れて、さらに気になる豆粒は潰し、均一にします。

今度はその混ぜ合わさったものをハンバーグを作るように丸めて空気も抜き、プラスチックの桶の中に並べます。桶やふたはあらかじめ消毒液を吹きかけておきますが、この液は35度のホワイトリカーを使うそうです。味噌作りにカビはつき物ですが、なるべく減らしたいので、消毒しながら作ります。ハンバーグのような塊が桶に並んだら、そこで潰して中の空気を抜きます。残りもこねてまた並べ、潰します。全て、並んだら、潰して桶の表面を平らにして、はみ出たものはペーパータオルでふき取ります。

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後はビニールで密封し、蓋を閉めてお終い。茹で大豆を使ったので、あっという間に出来上がりました。この味噌は、来年の九月ごろから食べることができるそうです。

保管は醗酵が進むように十度以上の場所、机の上でもいいそうです。

これでお終いと思ったら、第二部がありました。味噌の食べくらべ、味噌や麹を使った、豚汁、甘酒などを味わいながらのティータイム。蒸した野菜に味噌をつけていただくと美味しいのです。東京中野で作っているという戦前からの江戸味噌も甘くて美味しかったです。
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お土産まで付いていて、天塩をつかった、飴やそうめん、塩レモンなど、味噌もいただくので、どっしりと抱えて帰ってきました。楽しいし、おいしいし、さらに半年後が楽しみという贅沢な味噌作り講座でした。

天塩さん、ありがとうございます。案外手軽にできるので、これから寒くなるので、友だちを招いて、もう一度挑戦してみようと思いました。

銀座オペラ ガラコンサートに行ってきました

GINZAというだけで、特別な響きがあり、たくさんの意識が集まる場所。そのヤマハホールで開催される、銀座オペラ・ガラ・コンサートに行ってきました。

数年前から開催されているので、いまやメンバ全員が知合いというか、お話したことのある方々。当然ながら、内容の濃いものになることは予想していました。歌い手が五人、そして、オーケストラをすべて一台のエレクトーンに集約して、一人で演奏される清水のりこさん。彼女がいなかったら、この空間でオペラの曲を歌うことはできなかったでしょう。

個性豊かな五人が、プログラムには載っていない曲を歌ったり、だれが歌うのかわからないというミステリアスな会。これも彌勒忠史さんというカウンターテナーが参加されているからです。カウンターテナーとメゾソプラノは音域が似通っていて、というか、どちらも相手のパートが歌えるというすばらしい才能。
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そんな出演者たちがオペラの名曲を思い思いに歌うのですから、このままずっと終わらなかったらいいのと思ってしまいます。きっと厳しい練習が繰り広げられたと思いますが、みなさま、明るく、楽しく、オペラっていいよね。気になる歌は全曲オペラで聴きましょうと、歌い続けてくれます。

小川里美さんの仮面舞踏会、オペラのあの暗く怖い場面が浮かんできます。歌声と映像が記憶の中にセットされているのですね。小川里美さんと鳥木弥生さんの蝶々夫人も、ずっと待ち続けた中で、ぼうっと灯がともるような場面が思い出されます。みたことのあるオペラが多くうれしかったです。ドンカルロも見たいと思いました。

高田正人さんのトスカも、あの歌い上げる正統派テノール、すてきですね。与那城敬さんの闘牛士の歌で、力強く響かせるバリトン。歌声は男の武器です。それぞれの力が重なり合って、濃い舞台となりました。ぜひ、パート2も続けてください。幸せな気分で帰ってきました。

 

開催日 2018年11月16日(金)
時間 開場18:30  開演19:00
会場 ヤマハホール

公演概要 声と一台のエレクトーンで奏でる至高のオペラの世界

出演
小川里美 (ソプラノ)
鳥木弥生(メゾ・ソプラノ)
高田正人(テノール)
与那城敬(バリトン)
彌勒忠史(カウンターテナー)
清水のりこ(エレクトーン)

演奏曲目
第一部
ビゼー:歌劇《カルメン》より「闘牛士の歌」  与那城敬
ドリーブ:カディスの娘たち   小川里美
モーツァルト:《フィガロの結婚》より「恋とはどんなものかしら」彌勒忠史
ビゼー:歌劇《カルメン》よりハバネラ「恋は野の鳥」 鳥木弥生
ヴェルディ:歌劇《仮面舞踏会》より「あの草をつみとって、私があなたのそばにいます」小川里美・高田正人

第二部
オッフェンバック:歌劇《ホフマン物語》より舟歌「美しい夜、おお、恋の夜よ」鳥木弥生・彌勒忠史
プッチーニ:歌劇《トスカ》より「星は光りぬ」 高田正人
ヘンデル:歌劇《リナルド》より「私を泣かせてください」 彌勒忠史
マスネ:歌劇《ウェルテル》より手紙のアリア「ウェルテルよ、誰がいえましょうか」 鳥木弥生
アンドルー・ロイド・ウェバー:《レクイエム》より「ピエ・イエス」小川里美・彌勒忠史
ヴェルディ:歌劇《ドン・カルロ》より「あなたは王妃を愛している! おそれなさい、偽りの息子よ」鳥木弥生・高田正人・与那城敬

エレクトーン演奏  清水のりこ

 

本日のアンコール曲
ヴェルディ 『ドン・カルロ』より 友情の二重唱   高田正人・与那城敬
プッチーニ 『蝶々夫人』より 花の二重唱  小川里美・鳥木弥生
ブェルディ 『椿姫』より 乾杯の歌  全員

国立能楽堂 9月開場35周年記念公演

国立能楽堂開場35周年記念公演ということで、出かけてきました。チケットはわずか7分で完売。プラチナチケットになりました。

翁(おきな)は、能でも、狂言でもない別格に扱われる祝言曲。 最初に翁を演じる正式な番組立て翁付といい、正月初会や祝賀能などに演じられる。翁・千歳・三番叟の3人の歌舞からなり、役は白色尉、三番叟役は黒色尉という面をつける。

地謡は橋掛かりに座ります。面箱を持った千歳が登場し、中から表を出して着けて舞います。初めてみた演目で、古式豊かな風情を感じました。

能、井筒は何度かみていますが、今回は宗家のシテ。在原業平の妻である、紀有恒の娘が昔を思い出し舞い、そして、業平のかたみの冠をつけた、水に映る自分の姿をみて、夫のことを思い出すというお話。哀しさや時の移り変わりまで感じられて、夫婦の情愛にジーンとなりました。

《開場35周年記念公演》

翁(おきな)  金剛 永謹(金剛流)
松竹風流(まつたけのふりゅう) 大藏 彌太郎(大蔵流)

能  井筒(いづつ) 物著(ものぎ)  観世 清和(観世流)

能  乱(みだれ) 置壺(おきつぼ)   片山九郎右衛門(観世流)

八月納涼歌舞伎を見てきました

歌舞伎座の八月は、三部作。演目をみて、これは全部見るしかないと思いました。

夜の部は、家族と、そして、一部、二部はまとめて一人で鑑賞。
第一部の花魁草(おいらんそう)。初めて見ました。幸太郎役の獅童さんと、お蝶の扇雀さんの息がぴったりあって、芝居を愛する人の出世に、邪魔してはいけないという女心が哀しいほどよかったです。年の差でもなく、心根が優しいから遠くから見守るしかない。二人の世話をする隣の夫婦に幸四郎さんと梅枝さん。贅沢な組み合わせで、芝居の奥行きが違います。

龍虎、親子の戦いが見事です。染五郎さんの成長が楽しみ。

七之助さんのおたかの薄情ぶりと、おっかさんの獅童がうますぎる。獅童さんの老け役もなかなかでした。

第二部
東海道中膝栗毛の奇想天外な展開に、ついていくのがやっと。幸四郎さんのだらしない男ぶりや、お子たちの賢そうなこと。宙乗り四人で勤めますというのが、本当でした。小鬼の市川右近の天才ぶり、ひさびさ、子役にうっとりさせされます。閻魔大王もキリストも出演して、いそがしい。笑いました。

第三部
通し狂言 盟三五大切
幸四郎さんが真面目な浪人から、次第に悪につかれてくる様が怖いほどよかったです。必死になってお金を集めているのに、その主人の顔がわからなかったという悲劇。いまでも通じるものがありました。怖さと美しさがないと、舞台が引き立ちません。

暑い中、でかけたのに、満足して戻ってきました。

 

第一部
一、花魁草(おいらんそう)北條秀司 作・演出、
大場正昭 演出
お蝶   扇雀
幸太郎  獅童
座元の妾お八重  高麗蔵
客孝吉  松江
米之助女房お松  梅枝
お糸       新悟
客平助      虎之介
小料理屋女房   梅花
客音松      吉之丞
小料理屋亭主   松之助
達磨問屋主人五兵衛  市蔵
菊岡女将お栄   萬次郎
座元勘左衛門   彌十郎
百姓米之助    幸四郎

二、龍虎(りゅうこ) 大野恵造 作
龍  幸四郎
虎  染五郎

新作歌舞伎
三、心中月夜星野屋(しんじゅうつきよのほしのや)
小佐田定雄 脚本 今井豊茂 演出
おたか    七之助
星野屋照蔵  中車
藤助     片岡亀蔵
母お熊    獅童

第二部
十返舎一九 原作より
杉原邦生 構成
戸部和久 脚本
市川猿之助 演出・脚本
またいくの こりないめんめん
再伊勢参!?
一、東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)
市川猿之助・中村獅童   早替り
中村七之助・市川中 車

松本幸四郎・市川猿之助  宙乗り
市川染五郎・市川團 子
相勤め申し候

喜多八       猿之助
大岡忠相/獅子堂獄之助   獅童
女医羽笠/鬼塚波七     七之助
釡桐左衛門/暗闇の中治   中車
閻魔大王          右團次
舞台番竹蔵/司録      竹松
茶屋女お稲/妻彌美     新悟
五日月屋亭主藤六/司命   廣太郎
五日月屋女房おさき     米吉
赤鬼            橋之助
青鬼            福之助
舞台番虎吉         虎之介
大鬼            鷹之資
伊之助妹お園/女歌舞鬼   千之助
中鬼            玉太郎
黄鬼            歌之助
伊月梵太郎         染五郎
五代政之助         團子
小鬼            市川右近
三毛猫           鶴松
むく犬           弘太郎
町名主伊佐久        寿猿
後妻お紀乃         宗之助
大家七郎兵衛        錦吾
阿野次郎左衛門/泰山府君  片岡亀蔵
住職門海/基督       門之助
弥次郎兵衛         幸四郎

二、雨乞其角(あまごいきかく)  伊藤鷗二 作
其角     扇雀
船頭     歌昇
同      虎之介
芸者     新悟
同      廣松
其角の弟子  橋之助
同      男寅
同      福之助
同      鷹之資
同      千之助
同      玉太郎
同      歌之助
同      鶴松
大尽     彌十郎

第三部
四世鶴屋南北 作
郡司正勝 補綴・演出
織田紘二 演出
通し狂言 盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)
序 幕

二幕目

大 詰 佃沖新地鼻の場
深川大和町の場
二軒茶屋の場
五人切の場
四谷鬼横町の場
愛染院門前の場

薩摩源五兵衛     幸四郎
芸者小万       七之助
家主くり廻しの弥助  中車
ごろつき五平     男女蔵
内びん虎蔵      廣太郎
芸者菊野       米吉
若党六七八右衛門   橋之助
お先の伊之助     吉之丞
里親おくろ      歌女之丞
了心         松之助
廻し男幸八      宗之助
富森助右衛門     錦吾
ごろつき勘九郎    片岡亀蔵
笹野屋三五郎     獅童

大阪松竹座で、高麗屋襲名披露公演を見る

夏にわざわざ京都にいくのは、祇園祭もありますが、大阪松竹座に通うこと。京都からは阪急で一時間足らず、身近な劇場です。

今年の松竹座は高麗屋襲名披露公演、新幸四郎さんが頑張っていました。演目は、昼の部が、河内山と勧進帳。夜の部は女殺油地獄。幸四郎と猿之助の絡みが楽しみでした。大阪歌舞伎はたっぷりなので、一日に昼夜の鑑賞は無理で、二回に分けて通います。今年は、仁左衛門さんの富樫がよくて、結局三回も通いました。

廓三番叟
菅原伝授手習鑑 車引
天衣紛上野初花 河内山
歌舞伎十八番の内 勧進帳

菅原伝授手習鑑 車引、三つ子の兄弟のうち、桜丸と梅王丸を扇雀と、雁治郎が演ずるのがうれしい。関西ならではの配役です。悲劇の前のもうひとつの山場、ふたりの心情が深く掘り下げされているのがよかったです。

歌舞伎十八番の内 勧進帳
こちらは、歌舞伎座の襲名披露でも見ましたが、仁左衛門さんの富樫とのやりとり、まるでスーパー歌舞伎のように、飛んだり叫んだりして、まるで違う出し物でした。仁左衛門さんの迫力、そして、それに立ち向かう幸四郎。二人のやり取りをみていると真剣勝負のような気がします。一度では物足りず、チケットがあるということで、三日後に再度拝見しました。本当のすてきでした。

夜の部
元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿
二代目松本白鸚 十代目松本幸四郎 襲名披露 口上
女殺油地獄

御浜御殿綱豊卿は、歌舞伎座でも何度か見ていますが、今回の仁左衛門さんと中車さんの緊迫のやり取り、そして、壱太郎さんのお喜世が可憐でよかったです。せりふが多いので、役者の力量が試されますね。

女殺油地獄は、若い二人の転げまわるような演出に、新しい時代を感じました。近松も理解していると思います。大阪で、江戸の役者が演ずる大阪物をみるのもすてき。後からじわじわと怖さが来ます。

京都祇園祭で、前祭を楽しむ

今年の夏は少し異常。東京も34度超えとか。京都は元から暑いので、どんよりした暑さが籠もっています。それでも宵山は熱気があって、暑ささえ楽しんでいる若い人たちでいっぱい。三連休の最後の日なので、どこもにぎわっていました。

そして、7/17は山鉾巡行の日。もう何年になるでしょうか。mixiコミュでお誘いがあって、京都マスターの教える京都の愉しみ方というのをじっくりと、味わいました。暑さは苦手、人ごみは嫌いという自分が、この時期にずっと通い続けているのは、きっと最初の出会いがすてきだったからと思います。IMG_5866

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暑さ対策として、四条の歩いて戻れる場所に泊まる。日中は出歩かない。疲れたら昼寝もする。ホテル選びは結構重要。二月か、三月から予約を始めます。そして、大阪の松竹座に歌舞伎を見に行く。阪急の駅に近いと、大阪はすぐです。

今年はその前の週に大雨が降ったのに、今回の祇園祭は晴天続き。これはあくまで私感なのですが、大船鉾に龍頭が納まって、心地よく四条を駆け巡る。それで、竜神様が満足して、雨を降らして困らせるのをやめたのではないか。物事が収まる場所に収まると平和が生まれます。

祇園祭は大人だけの世界ではなく、子どもたちも活躍しています。ちまきをうる女の子たち、そして、巡行に参加する男の子たち。みていて、うれしくなります。

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毎年見ていると、いろいろな変化が楽しめます。晴れているので、前懸・胴懸にはいちばん最高のものを使っています。雨の日だとビニールが掛かったのを覚えている方もいると思います。そういう意味で今年はいちばんよい、山鉾をみられたのではないでしょうか。山鉾の案内はこちら

占出山には歌仙の歌と作者の姿が縫い付けられています。さて、どの歌をご存知ですか。晴れているからこそ、こんな写真を撮る余裕があります。IMG_5991s

最後は船鉾。舳先に金色の鷁をつけています。鷁(げき)とは、中国で、想像上の水鳥。白い大形の鳥で、風によく耐えて大空を飛ぶといわれ、船首にその形を置いて飾りとしたとのことです。

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最後まで見終わって、四条通をみると、山鉾渋滞が起こっていました。

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本来なら、博物館に陳列しているような山鉾が通りを歩くのですから、それだけでも偉大です。これから鉾町まで約二時間あまり、本当に頭が下がります。そして、神事はこれだけではないのです。夕刻、八坂神社での神事のため、早めにお昼を食べて、ホテルで休息します。