ファイリングは、日付順がいちばん便利

1981年に、外資系企業に中途入社した。その前に広告代理店に勤めていたのと、ロンドン留学が採用の決め手だと、後から聞かされた。外資系なので、英語のできる人はたくさん応募する。また、広報・販売促進担当なので、広告代理店経験者も多い。その両方の経験があるのは、わたしだけだったと言われた。

当時の外資系は、給料も高く、完全週休二日制で、なんとなくオシャレな雰囲気だったが、仕事はたぶん二倍させられた。まだ、コンピューターは情報システム部のもので、一般にはIBMの電動タイプライターが主流。

そんな中で、即戦力として採用されて、戸惑いも多かったが、新しいことは、自分の考えでどんどん実施できた、よい時代だった。

ファイリングは、絶対に日付順が便利だ。隣の部では、テーマやカテゴリーによって分類しながらファイルしていたが、探すのや、しまうのに莫大な時間がかかる。カテゴリーは、担当者が変われば解釈が変わるし、次の人が引き継ぐとはかぎらない。時間だけが絶対のもの。オリジナルがどこかにあるものは、読んだら捨てて、自分が発信したものは連番を付けて、後は、日付順にただ綴じていく。

起業してからもこのスタイルを継承している。最初は一月ごとのファイルを作ったが,これだと何年かすると、膨大なファイルを保管することになる。今年から、三ヶ月を1ファイルにまとめて、年を四半期ごとにわけることにしてみた。7月1日は、7月、8月、9月と夏のファイル。その後の10月、11月、12月の秋のファイルを作ると一年の終わりが見えて来る。

日々の忙しさに追われがちだが、こうやって一年を俯瞰することも大切。特に新四半期の最初は、全体を振り返ってみよう。ファイルを新しく作りながら、一年の終わりを考える。何をどこでやるのか、やらないのか、そんなことを考えながら、企画書を書く。

あすなろブログの引越完了

2012年6月30日が、あすなろブログを更新できる最後の日だった。つまり、この日までは、データにアクセスできる。というわけで、なんとか、最終日に引越を完了させた。ずっと前からアナウンスがあったのに、とりかかったのは、ぎりぎりで、今日ばかりは、集中して作業するしかなった。

まとめて、やったので、わかったことがたくさんある。
1. この五年あまり、本当に好きなことを書かせてもらい、たくさんのコメントや励ましのことばをもらった

2. あすなろブログのよいところは、他の執筆者から刺激を貰えること。ツイッターや、Facebookにいきなり飛び込んだのも、ここでの知合いが参加すると聞いたから。

3. 新しいテクノロジーや発見があった
ここから始まったこともたくさんある。セミナの告知もさせていただいた。感謝しても、たりないくらいだ。

自分の性格というか、仕事の周期も分かってきた。適度に忙しいと真剣にブログも書く。ツイッターにはまっていたときは、更新できなかった。すべてのブームは、ゆるやかに去っていく。Facebookの次にくるものも、当然ながらあるはず。新しいことにチャレンジするのを怖れていてはつまらない。

わくわくすること、どきどきすることに出会うために、あちこちに出かけ、人と会い、何かを始めるのだろうと思う。これからもよろしくお願いします。

変わるもの、変わらないもの

毎日をふつうに過ごしているつもりでも、久しぶりに出会った友だちとの会話で、はっとすることがある。特に大震災以来、変わったことが多いのに気づく。

1. 家中の絵を外して、三階の最上段にしまった
津波がくると、水深9メートルまでは大丈夫だが、11メートルとなると水没してしまう。

2. 買い物を分散させる
スーパーと、デパート地下、生協、ネットのお取り寄せと、分散させている。どこかがだめでも対応できるようにしている。

3. 手間をかけたものを味わう
コーヒーは豆から挽いて、毎回、布で濾して飲む。これが最後のコーヒーかもしれないと覚悟しながら。土鍋を使って、野菜の炊いたものを常備する。

4. 冷房をつかわない
遮光カーテン、二重カーテンを利用して、家にいるときは、日差しを遮る工夫をする。ベランダには、ゴーヤを植えた。

5. 車に頼らない
会計事務所に行くのも片道20分を歩く。セミナールームまで、JR最寄り駅から歩く。

6. 本をまた、買い始めた
一時、図書館で新刊書を借りて、六本木ヒルズのライブラリーでビジネス、新書を読んでいたが、いまでは、お薦め本をネットや、古書店で買い求める。密林に金額上限設定がほしいと、切に思う。

7. 音楽を聴き始めた
FBに昔の音楽仲間が集っているので、1997年頃のように、買い集めたCDをまた、聴くようになった。

8. 着物を着るようになった
4年前に着付け教室に通って、なんとか着られるようになった。芳町のお姐さんたちのお座敷にいくことと、着物で京都を歩くのが目的。着物は大部分が母から譲り受けたもの。そのまま、散逸させるよりは、自分で着ようと思った。

9. 専門家の友だちが増えた
オペラ歌手の知合い、日本画の作家、宝石商、洋画家、写真家など、その道のプロと親しくさせていただいている。

10. 歌舞伎とオペラ
高額なものは行けないが、歌舞伎とオペラを見ることを続けている。本物はどちらも素晴らしい。音楽は心を癒してくれる

11. 佐渡で能舞台をみる
2004年から、毎年佐渡で奉納能を行なっている。震災の後も途切れることなくできて、みんなに感謝している。

12. 古文書講座を主宰
この時代、江戸について学ぶ人はたくさんいるはず。今年の講座は先生に恵まれて、どれも楽しい。全部受けたいという受講者の気持ちがよく分かる。

ネットの友だちが毎年増えて、リアルにも面識があるから、ずっと昔からの友だちのように感じている。情報をいただき、助言をもらい、ときに勇気づけられる。ネットがなかったら、出会えなかった人びと。そのご縁にも感謝したい。

ブログを引っ越ししました

あすなろブログではお世話になりました。今度、新しくこちらに移りました。

こちらでも、タイトルのように「見たもの、知ったもの、新しいもの」を紹介していこうと思います。よろしくお願いいたします。

昨日のこと、梅を採りにいって、庭でお茶をしました

知合いの庭に,梅の木があって、たくさん実っている話をききました。自分の家の分は採ったので、どうぞお採りくださいといわれて、月曜の午後、出かけてきました。ちょうど、梅ワインを漬ける時期だったのです。

梅雨の合間の晴天、薄曇りもほどよく快適でした。5月の連休にもお邪魔したのですが、気持ちの清々しくなる庭です。

クラシック音楽が流れ、オペラの話をして、紅茶をいただきました。

 

こんな椅子でお茶を飲む午後は、すてきですよ。新緑が目にまぶしいくらいです。

海辺の町で過ごす一日

黄金週間の後半、知合いが住む、海辺の町に出かけました。場所は外房線大原駅から車で20分ほど。まず、大原駅に集合です。こちらは、あのいすみ鉄道の出発駅。踏切で待っていたら、偶然、いすみ鉄道の列車が通過しました。菜の花のイメージに、ムーミンの仲間の絵が描かれています。

大原駅から海までは、歩いて7分くらい。駐車場もたっぶりあります。外房なので、波が荒く、サーファーが大勢来ていました。砂浜はきらきらと光るきれいです。ちょうど引き潮になっていたので、濡れた砂地を歩きました。

 

 

 

 

 

 

 

途中、オシャレなカフェで昼食、買い物もして、目指す場所へと向かいます。お庭の一部をご紹介しますね。ホビットの庭とよばれていますが、本当にそんな感じ。ここで、持ち寄った食材を使って、薫製や、BBQ、鳥の丸焼きなどを作ります。新緑の中でいただくお料理はどれも美味しくて、幸せな気分になれます。食事というは、雰囲気が大切なんですね。

 

 

 

 

 

 

 

仲間が酵母菌からこだわって焼いてきたパン。ずっしりとした重みがあって、美味しいのです。黒ごまやチーズを載せていただく、また違った味わいがあります。

 

 

 

 

 

 

 

新鮮な鰹半身で作った、鰹のたたき、薫製のソーセージ、サラダなどごちそうを撮る前に消えてしまいました。最後がダッチオーブンで作った、鳥の丸焼き。皮がパリパリで北京ダックのよう。これがいままでに食べた鳥料理の中でも三本の指に入るもの。薪を起こして内輪で煽ってくれた方に感謝です。

 

 

 

 

 

 

 

気持ちのあう仲間と、語りあい、笑い、驚き、喜んで過ごした一日。みんな大人なのか、「お金も学歴もいらない、すてきな友だちに囲まれて過ごす人生がいちばん」と、激しく同意しながら、次の再会を約束して別れました。こんな一日があれば、いろんな意味で人生の味わいを感じます。

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イタリア映画祭2012に行ってきました

2001年から始まったイタリア映画祭、日頃、あまり紹介されることにないイタリア映画が集結して、見ているだけで、イタリアの現実が透けて見えてくる。

ハリウッド映画のように、豪華なスター、豪華なセットではなく、イタリア映画は風景描写がすばらしい。同じロケ地を使っても、監督の姿勢で違う角度から描かれるのがおもしろい。

今回みたのは、「IO SONO LI」(シュン・リーと詩人)。ベネチアのようなラグーンにあるキオッジャという町のオストリア(カフェ+バール)にひとりの中国女性が現れる。彼女は故郷、福州に8歳になる男の子を置いて、出稼ぎに来ている。ここに集うイタリア人たちのなかに、ユーゴスラビアから30年くらい前に移民してきた老人がいて、二人は心を通わせ始める。

しかしながら、狭い町、田舎町で、中国人とイタリア人の友情はゆるされない。心を通わせてすぐに、別れがやってくる。

海の風景がすばらしい。主人公が中国女性なので、騒々しくもなく、静かに流れていく水の流れのようだ。だが、それだけではない。イタリアにおける移民の問題、あるいは田舎町まで、中国人が台頭してきて、外国人に乗っ取られるのではないかという危惧も感じている。

中 国で子供を抱えた女性たちが、よりよい生活を求めて、イタリアにやってくる。本来なら、夫が稼いで子供たちを養うはずなのに、それがいない女たちが出稼ぎ にやってくる。映画の中では、洋服の縫製工場が出てくるが、レストランや工場で働き、借金を返し、子供を国から呼び寄せるのだ。現実にそんな人が結構い て、その子供たちは、完璧なイタリア語を話して、学校に通う。

この作品の監督、アンドレア・セグレも子供たちが通う小学校で両親が中国から の移民の夫婦に出会い、中国について学んだそうだ。本来、ドキュメンタリーを作ってきたということで、事実のような淡々とした物語には、陰影があり、想像 する部分が残されている。主演女優のチャオ・タオの演技もすばらしかった。 今冬公開予定なので、ぜひみてほしい。

 

黄金週間の正しい? 過ごし方

今年の黄金週間は、飛び石だが、結構とある。前期は、4/28から4/30までの三日間、あるいは、メーデーでお休みの企業は四日間。後半は、5/3から5/6までの四日間。これを有休を使って休むと、9日間。ヨーロッパでもいけそうな長さだ。

さて、そんな黄金週間の正しい? 過ごし方について、記しておこう。正しいには?マークが付いているのがミソである。

1. 旅に出る
この時期、どこも観光客で賑わっているから、裏をかいて、都心回帰しよう。銀座のビジネスホテルに泊まって、二泊三日を外国人気分で過ごそう。

あるいは、夜行バスを乗り継いで、京都、奈良あたりにでかけてみる。帰りも夜行バスなら、ホテルの心配もいらない。ただし、年齢制限あり。

2. 友だちと会う
天気がよければBBQバーティもよし、寿司ご飯をつくって、手巻き寿司パーティも楽しそう。キーワードは、「日頃会えない」友だちと、「美味しい食事」を楽しむ。うれしいことが二つも重なると、心の奥の憂さもかき消してくれる。

3. 買い物に出かける
財布の中に、一千万円ほど入れて、ない人は想像して、買い物に出かける。資金が潤沢にあるから、焦って、ファイナルセールに飛びつくこともない。ゆったりとした気持ちで、あれこれと見定める。

さらに気分を変えたかったら、アウトレットに出かけよう。先日オープンした木更津なら、オープン特典が満載。歩くだけでも楽しい。

 

4. ガーディニング・庭いじり
豪邸でなくても、ベランダでジャガイモを育てることができる。ホームセンターに出かけて、培養土を買って、軍手をはめて、麦わら帽をかぶれば、あなたも、仲間入りだ。

5. 本を読む
図書館の本は、不可。これは自分の本でないと、楽しめない。
まず、ブック○フや、密林で、欲しい本を買い集めよう。ビールを飲みながら、あるいは、入浴しながら、好きな本を好きなだけ読むのだ。濡れても、汚れても、自分の本だから安心。気に入ったフレーズには書き込みをいれて、あるいは付箋も付けて、自在に楽しむ。

本は一つの完結した世界だから、読み終わったら、違う景色が見えるかもしれない。

6. 部屋の模様替え
暮れになると大掃除をみんなするが、実は春の大掃除のほうが理屈にあっている。暖房もいらないから、窓を開け放って、空気を入替え、掃除もできる。

使 わないものは、潔く捨ててしまおう。マイルールを作り、一時的に段ボールに保管するのもあり。一年経って、使わないものは、そのまま捨てられる。椅子や、 家具を変えるだけでなく、カーテンも替えると、印象が変わる。ミシンがあれば、カーテンを縫うのは簡単。直線だから上下を縫って、フックを差し込むだけ。 一時間くらいで完成する。

7.  非日常で過ごす
いつもとは違う生活をしてみる。寝床に朝食を持ち込んで、食べるのもよ し、明るい昼間からお風呂に入るのもよい。自分で作って既成概念から解放してあげよう。知合いに休日は一日、着物で過ごして江戸人になる人がいる。トガを 着て、ローマ人で過ごすのも楽しい。休日に、正装して家の中で過ごすというのも、かなり面白そう。

非日常であれば、あるほど、愉しさも深いが、宅配便のお兄さんを驚かさないように注意したい。

以上、そのヒントをいくつか上げてみたが、これらを組み合わせて実施するのもいい。昨年の計画停電なども思い浮かべて、悔いのない休日を過ごしてほしいと思う。

今年は、植物分類学の牧野富太郎博士の生誕150年

日本の植物分類学の礎を築いた牧野富太郎博士は、高知の生まれだったのだ。ことしがその生誕150年にあたり、さまざまなイベントが開催される。makino

中でも目玉とよべるのが、「牧野富太郎の道を歩く」植物ガイド養成講座。年に5回程度の予定です。受講料は無料。

問い合わせ先: 大月町商工会 0880-73-0135

この機に四国に行くのも楽しい。全講座を制覇できたら、植物についても詳しくなるのでないか。小石川植物園をみたので、野外実習がしてみたい。知らない方のために、博士の略歴を載せておく。

■略歴
牧野富太郎博士は、1862(文久2)年4月24日、現在の高知県高岡郡佐川町に生まれた。土佐の豊かな自然に育まれ、幼少から植物に興味を持ち、独学で植物学の研究を続ける。22歳で上京し、東京大学理学部植物学教室で植物分類学の研究に打ち込む機会を与えられた。

1887年に友人と 「植物学雑誌」を創刊、同誌上に共著で記載したヤマトグサは日本国内での最初の新種発表となる。94年の生涯において収集した標本は約40万枚。新種や新品種など約1,500種類以上の植物を命名し、日本植物分類学の基礎を築いた一人として知られている。

東大講師辞任後1940年には、現在でも研究 者や愛好家の必携の書である『牧野日本植物図鑑』を刊行。1953年に東京都名誉都民。没後、文化勲章受章。

スゴ本オフは、海外旅行に似ている

4/14 17時から22時過ぎまで、30人くらいが集り、課題
に合わせて、それぞれが選出した本について語る、スゴ本オフ。
今回のテーマは「女と男」。

テーマが決まったときから、これは海外旅行に似ている
と思った。

1. エントリー
行きたい人は申込をする。自分の意志で行き先を決める。
facebook経由の申込サイトは定員になるとクローズされる

2. 事前学習
旅に出るために事前に情報を集めるように、自分の発表する
本を選んで、読み直したり、予習したりする。仕事より、
頑張るという人がかなりいる

3. 催行日
当日は、集合場所に集合時間に合わせて、集まる。そして
旅の始まり。それぞれの見どころ、落としどころ、昔の
思い出、自分の意味、そんなものが次々と披露され、
たくさんの人生をみているような気がする。読書はひとり
で完結するものではなく、語ることから始まるのだ。

見るべき風景がたくさんありすぎて、灰色の脳細胞は
回らなくなる。知的興奮というのは、人を勇気づけ、
優しく、饒舌にさせる

4. 食事
旅に付き物の美味しい、珍しい食事が提供される。毎回、
食べきれないほど、集ってくる。本が好きな人は、
食いしん坊という説あり。大人の会なので、アルコール
もあり、美味しいコーヒーも、アップルパイも出る

5. 開催あとの楽しみ
旅行のように、撮った写真の公開がある。また、各自が
持ち寄った本についての補足、そして、旅の思い出を
共有する時間をもつ。この余韻に満ちた時間は、
長い間続くのだ。

旅は参加することに意義がある。このスゴ本オフも
しかり。ここにいて、同じ時間を過ごした仲間というのは、
言葉では語れないほど、深い心の交流がある。そして、
読んでみたい本がまた、増えていくのだ。

これも人生の愉しみと、甘受する。

yasuyukiさん、ダインさん、ともこさん、そして、ズバピタさんの実況まとめ、参加されたみなさま、ありがとうございます。

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