ダブルの虹を初めて見た

この頃の天気。どこかおかしい。同じ東京で一部の地区だけ豪雨があったり、快晴だったりしている。もはや日本は温帯ではなくなったのではないか。スコールのような雨の後、虹が出ているのはマウイみたいだ。

打ち合せの帰り道、たまたま乗った快速電車で海側の窓に立っていた。いっしょにいた知人が、虹が見えているというので、外を覗き込むと、かなり大きな虹だ。さらにそこから少し離れたところにもう一つ虹が見えている。こんなダブルの虹は初めてだ。

反対側の席にいたら気づかなかったし、座席に座っていても見られなかった。時間にすると10分間くらい。新小岩から市川くらいの間。ちょうど、東京と千葉の県境。そこのビルの谷間に太い虹がかかっている。

確かに夕日を見たはずなのに、千葉に着いたら小雨が降り出していた。どこかで雨雲を通過したのに気づかなかった。

隅田川に架かる橋梁の解説付きツアーに参加しました

一日夏休みを取り、水上バス・テクニカルツアーに参加してきました。

第一部が、講習会で、「隅田川橋梁群の特徴と見どころ」を学習します。昼休みをはさんで、午後は、水上バスを貸切、講師の先生のガイド付きで隅田川を走ります。

墨 田川に架かる橋梁は、42橋、そのうちの12橋が、関東大震災のあとに建てられたことを知りました。震災復興橋梁のデザイン思想は、調和、統一、変化の3 つが基本で、近くに公園があるときは、それにあった橋になっています。また、隅田川はひとつの連続したものだから、そこに架かる橋は川全体のことを考えて 作られています。さらに対照的配置、ペアの橋などにより、変化をつけながら、美的調和を考えています。

このような講義の後、実際に船から眺めてみると、たくさんの発見がありました。

南北の橋
永代橋(帝都の南門)と白髪橋(帝都の北門)。いずれもアーチ型の橋ですが、微妙に違います。江戸の頃、この橋を通ると江戸市内になったのです。

ペアの橋
永代橋と清洲橋。上向きのアーチである永代橋に対して、次の清洲橋は、下向きのカテナリーで対照的になっています。これらが建てられた当時は、まだ、首都高もなく、見通しのできる位置関係にありました。

隅 田川を千住大橋まで下り、船から東京の町を眺めていると、東京というのは、水辺の町だったのだという新しい発見です。日頃は電車や地下鉄で移動しているの で、川の存在を忘れていますが、パリのセーヌ川や、ロンドンのテムズ川同様に、隅田川およびその支流の川の存在は重要です。昔から、歌舞伎や謡曲になぜ、 隅田川がたくさん登場するのか、やっとその意味がわかったような気がします。

隅田川から水上バスで通勤できたらすてきでしょうね。築地の聖路加タワーの当りには、テラスもあって、お昼を食べながら川風を感じることもできます。なかなか充実した一日でした。

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京都祇園祭から戻ってきました

新幹線に乗って二時間くらいの距離ですが、やはり京都は遠い。東京の常識と京都の商習慣の違いに、初めての人は戸惑うはず。

慣れると、観光客的な町歩きができなくなり、それに比例してお金もかからなくなります。観光地価格と地元価格が微妙な境で、分けられているみたい。だから、京都人に案内してもらうお薦めどころには、東京人はおりませんでした。

祇園祭の楽しみ方で、今回発見したのは、空いている午前中に有名どころを回って町内会長さんや役員さんのお話を聞く。向こうは、自慢したくて待っている訳 ですから、誠実な態度でいれば、親切にしてくれます。すべて無料。ただし、別れるときは、ありがとうございました、と一礼しましょう。

リア ルな山鉾を見学して、ホテルに戻ってネットで復習して、なんとか知識として定着させる。これを四五年繰り返すと、かなり覚えます。32基の山鉾全部は無理 としても、歴史やいわれなどを教わると、巡行の日の一瞬がとても貴重なものに見えます。山鉾を彩る前掛けも何種類かあって、毎年掛け換えているそうです。

今回、千代紙で作った江戸時代の巡行の様子が展示されていましたが、今のはほぼそれに近いような気がします。丁髷は結わないが、上下袴の盛装で、足軽たちは綱を引きます。江戸時代にはもっと多くの山鉾があったようですが、その地区から消えてしまったものもあるようです。

伝統芸能と、観光と、保存と何か強力な魅力がないと、継続するのは難しいのです。そういう意味で、大勢押し寄せる観光客も大切ですね。誰も来なかったら、モノは売れないし、経済効果も出ません。

東京の祭りは個、あるいは点なんですね。江戸の町が一つになって何か行なうというのは、オリンピックの誘致くらいしかないのかしら。三社祭も、ちょっと離れた地区には関係ないし、むずかしいですね。

祇園祭は明日が山鉾巡行、イベントのクライマックスです。芦刈山で、文箱の受け渡しの練習してはった小学生、本番でうまくできますように。来年もまた出かけますね。

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京都のほんまものに出会う場所

学生時代から京都は大好きで、三日休みが続くと京都に出かけていた。五年前は、家探しもしていて、南禅寺の近くにすてきな住まいを見つけて、契約しようと思ったことがある。

そんなわたしが、京都に住む、京都っ子と出会い、生活や様式、そして世界観などを知るたびに驚くことが多い。たとえば、近くの電気屋さんで電気 釜を買ったが、壊れていてご飯が炊けない。そんなとき、東京だったら、「こんな不良品、すぐに取り替えてください」と怒鳴りに行くだろう。

京都なら「これなあ、昨日もろうたんやけど、うちの使い方が悪いのやろか、ご飯が炊けへんねん」と、柔らかく、まず自分の能力が足りないせいだ ろうかと、相談めいて尋ねる。すると、電気屋のおじさんは、「ほんまや、これはうちが悪かったさかいに、すぐに取り替えてあげるわ」と交換してくれるとい う。

このあたりの機微が分からないと京都人とは付き合えないらしい。そんなややこしいことは抜きに、京都に行くなら、訪ねたい所がある。

京都の町屋 ひなみ である。オーナの川端さんは、伝統工芸のショールームと、そして、予約制だが、食事のコースも扱っている。自分の祖父の染物工場を直して、ギャラリー兼住まいにしたのだそうだ。

ここにお邪魔していると、時間の経つのを忘れるくらい居心地のよい空間だ。アクセスは西大路御池 地下鉄東西線下車六分。

隅田川ラインで知る、江戸東京

薄曇りの中、11名で日の出桟橋から、水上バスで、浅草・吾妻橋までの船旅を楽しみました。

このメンバは、六本木ヒルズ・ライブラリーの中にある「江戸から学ぶ会」の有志、江戸に関心のある人たちです。今回の趣旨は、隅田川から見た、江戸東京。

日の出桟橋から出て、最初の橋が勝鬨橋、左手には佃島、川の対岸は築地になります。築地では聖路加タワーが見えて、位置確認できました。江戸の時代は、この両岸の高層マンションなどがなかったので、見晴らしもよく、風も通ったのだと思います。

そして、永代橋、隅田川大橋、清澄橋。この先には芭蕉庵史跡展望園があり、芭蕉が実際に住んでいたのもこの辺り。対岸には浜町公園、明治座が見えてきます。浜町と深川は、隅田川をはさんで隣なんですね。そして両国橋、国技館や江戸東京博物館が見えます。川向こうは浅草橋。

さらに船は進んで、蔵前橋、ここには各地から米が集まって御蔵があったはず。駒形橋を過ぎると吾妻橋が見えてきて、終点です。吾妻橋で下船すると、そこは浅草。観音様のいるところです。

隅田川は、このあと言問橋、桜橋と続きます。

こうやって、水からみる風景は、新しい発見でした。江戸の地名がとても近いのも新鮮。地下鉄だと二三回乗り換えないと行けない場所が隣り合っていたり、対岸だったりして、面白いです。

東京にいてもなかなか行くことのない、東京タワー、サンシャインの水族館、そして、隅田川ラインかもしれません。ゆりかもめの日の出から歩いて五分の場所に乗船場があって、三十分に一本出ています。料金は760円。40分の船旅が楽しめますよ。

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7/11、7/12は国立西洋美術館が無料開放

明日、隅田川船の旅をするので調べていたら、 国立西洋美術館の入場無料という記事を発見

ファン・デー2009

国立西洋美術館ファン・デーは、国立西洋美術館をみなさんに無料開放する日です。今年は国立西洋美術館開館50周年。楽しいプログラムを用意しました!

2009年7月11日(土)、12日(日)
各日9時半から17時半まで

以下の展覧会をご覧いただけます。

  • 常設展
  • 開館50周年記念事業
    ル・コルビュジエと国立西洋美術館
  • 開館50周年記念事業
    かたちは、うつる—国立西洋美術館所蔵版画展

他にも前庭コンサートが二回実施。スタンプラリーなども楽しめそう。せっかくの休日だから、ここで過ごして、ちょっと豪華なランチでも楽しんだらいいと思う。わたしも浅草で昼食後、出かけてみます。

他にも無料公開日、ただし常設展のみ、があります。
■無料観覧日
毎月の第2、第4土曜日、文化の日(11月3日)
※常設展示のみ無料となります。

200円の東京満喫の旅 その1 渋谷編

渋谷で打ち合せを終えて、次は新橋。銀座線の入り口に歩きかけて、あの新橋のごちゃごちゃとした駅前の風景が浮かんできた。別の方法で新橋に行くことはできないのか。

ふと、バスに乗ってみたいと思った。バス路線はいくつかある。

都01 渋谷、西麻布、六本木ヒルズ、ミッドタウン、赤坂アークヒルズ、溜池、霞ヶ関三丁目、虎ノ門、新橋

渋88 渋谷、南青山、西麻布、六本木、麻布台、神谷町、虎ノ門、新橋

都06 渋谷、並木橋、渋谷橋、広尾一丁目、天現寺橋、古川橋、赤羽橋、大門駅、新橋

オシャレなコースは、都01か、渋88。到着の時間も考えて、道の空いている都01を選んだ。昔、仕事で詰まったとき、気分転換にバスに乗ったことを思い出す。

バ スの最後尾に乗って、眺めるとずいぶんと店が変遷していた。こんなところにあんな店ができている、とトレンドをチェックする。このあたりは、ずっとオシャ レな通り、オシャレな地区なので、見ているだけで楽しい。 霞ヶ関三丁目で降りて、プレスセンターまで歩いた。この付近は、江戸時代はどんなお屋敷があっ たのだろうか。

200円で楽しめる東京満喫の旅、またどこかの路線で旅してみようと思う。

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1970年代の高校生、当時を語る

今、高校の同窓会50周年記念誌の編集を手伝っている。上は昭和16年卒から、下は平成二年までいる同窓会。原稿は、高校時代の思い出、現在の心境などを自由に書いてもらっている。

旧制中学時代の先輩は美しい日本語を使って文章を表現する。機動隊が入って、図書館が封鎖された話、甲子園に出たくて入学した話など、見ているだけで昭和史をたどれる。

さきほど、同級生からの原稿が届いて読み直していたら、フラッシュバックのように、当時の高校生活がよみがえってきた。あの頃は、インターネットなどもちろんなく、電話も家庭に一台。お父さんやお母さんが出て、相手に変わってもらう。

一番の楽しみはレコード交換。好きなアーティストのレコードを学校に持っていき、交換するのだ。お小遣いを貰うたびにLPレコードを買っていた。当時の聖地は、銀座のYAMAHA。洋楽コーナーに最新の新譜が並んでいて、もちろん、歌詞カードなどついていない。

千葉からできたばかりの東西線を使って、銀座まで行き、YAMAHAで、数枚、選んで学校に戻ってくる。あれは、昼休みを利用して出かけたのだと思うが、どこかで授業をさぼっているはず。

YouTubeなどないから、アーティストの情報は、雑誌だけ。たまにフィルムコンサートがあって、渋谷公会堂まで出かけた。本物の音楽が聞きたくて、大学時代にロンドンに出かけた。でも、高校生のときは、レコードを聞くくらいの真面目な女学生だった。

受験や、期末試験や、かなりタイトな毎日だったが、それでも今思い出すと懐かしい楽しいことばかりだ。あのときは、音楽に癒されて、勇気づけられて生き延びることができた。友だちも大勢いた訳ではなく、気に入った人とだけ、深淵な話をしていた。

久しぶりに高校気分を味わうことができたのも、編集委員の役得かもしれない。

京都、祇園祭の楽しみ方

今から4年ほど前、祇園祭に初めてデビューした。「そうだ、京都に行こう」 の公式イベントで、祇園祭でお茶会を楽しんだ。

このときのメンバはなんと、17名。ディープな京都マスターズが祇園祭の楽しみ方を教えてくれはった。いやあ、京都の人ってこんなに優しい、いい人たちなんだ。日頃の偏見や感想をぶち壊すような爽やかな一夜だった。

祇 園祭の奥深さに感激して、以後、もっともっと祇園祭のことを知りたくて、毎年出かけている。今年は、7/14から7/16まで二泊三日で、宿もとれた。観 光客は、7/16の夜、宵山から、7/17の山鉾巡行までを祇園祭と捉えているが、実際は違う。宵宵々山くらいがいちばん楽しいのだ。

7/14が、宵宵々山
7/15は、宵々山
7/16が、宵山
7/17  山鉾巡行 あるいは巡行という

去年のことを思い出して、書いてみることにする。
こういう祭りは準備段階の方が面白い。7/13から鉾建てがあって、地元の人々で賑わう。すべてを一から作るので、新しい木の香りが清々しい。釘は一本も使わずに縄でしめるのだ。
京都にお住まいの方でも、この四条界隈に住んでいないと案外、わからないものらしい。

32の山鉾は、各町内で保存、運営している。町内会長を中心にして、子どもたちまで総動員、ちまきや手ぬぐい、扇などを売って、資金の一部にする。
そして、この時期だけ、見せる京都の人々の暮らしがよい。旧家では、秘蔵の屏風や掛け軸、絵などを飾り、それが道から見えるところに置く。その家のご主人がいて、親切に解説もしてくれる。

人々は皆知り合いなので、挨拶を交わし、柔らかい京ことばが飛び交う。こんなにやさしい表情の京の人を見たことがなかったので、感激した。

7/14くらいから人々が集まって来るが、生稚児(生きた稚児が山鉾に乗る)で有名な長刀鉾は四条通りに鎮座し、バスも車もそれをよけながら(一車線通行止めみたいなもの)行き来する。知らない人でも、毎日それを見ながら通勤、通学、買い物するわけで期待感が高まるはず。

四条通には他にも、月鉾、函谷鉾が鎮座し、縁日のような店まで出て、町中が祭り一色になっていく。町中がテーマパーク化してしまうのだ。

祇園祭を敬遠していたのは、京都の暑さなのだが、不思議とこの時期雨が多くて、涼しい。雨乞い祭りという人もいる。

昼 間は通常の京都観光をして、大原や宇治を散策し、夜は祇園祭に出かける。夜もお店が11時頃まで営業していて、二倍楽しめる。夜は歩行者天国になって、バ ス路線も途中でおしまい。徹底して祭りに協力的。夏の夜の夕涼み感覚なのだ。季節がよい。夜歩いても治安がいいので、愉しい。

そして、和装小物がこの時期だけ限定で安くなったり、ふだん一般に売っていない店が祇園祭なので、ということで在庫一掃セールをしたりする。それも楽しみのひとつ。祇園祭は格式を重んじる京都の無礼講なのだ。

宵山に人のすくない、南側の山鉾を見ていたら、ちょうど鏡開きしていて、居合わせた人に、樽酒が振る舞われた。私も升酒をもらって、うれしくなる。升も記念にといわれた。このあたりを歩いている観光客は少ないので、地元の人と思われらしく、よけいに得した感じ。

そして、いよいよ山鉾巡行、動く美術館といわれるくらい。それが何基も四条通に並んでいるのをみるのはすばらしい。特にこの三日間、歩いて、写真を撮って、知っている山鉾が動いているのをみるのは愉しい。ただの飾りではなく、それを引いて半日練り歩くのだから。

四 条通に山鉾が並んで、そうか、昔からこうだったのかと感動した。町衆の結束や、子どもたちの協力、そして、警察や消防の方々もみんなで盛り上げている。そ して、日本だけでなく、海外の方も楽しんでいるのがわかる。いわば、歌舞伎の通し狂言を見ているようなもので、この時期、京都に滞在して、堪能することが できた。

最後にこの時期、ホテルは特別料金になるし、予約は取りづらい。でも直前のキャンセルがでたりするので、こまめにチェックすると見つかるかも。今年は四条のホテルがとれた。京都中心でなくても、阪急沿線で駅前なら、便利だと思う。

バスは動かないし、地下鉄しか頼りにならないので,地下鉄駅そばもお薦め。大阪や奈良からもたくさんの人が来る。京都の別の顔をみる絶好の機会だと思う。

休日に食べるホットケーキ

朝起きて、急にホットケーキが食べたくなった。薄いパンケーキではなく、分厚いホテル仕様のもの。別の探し物をしていて、ごはんフォト日記を発見。

ここは、登録したユーザが、自分のレシピや写真を投稿するサイトだ。 運営しているのはオレンジページ。最近の傾向として、雑誌がweb展開している。ここでの強みはなんだろう。

登録した読者の属性とか、投稿したお料理やレシピで、トレンドを知るのか。雑誌が売れなくなっているのも、これだけの情報量がwebには載っているからかもしれない。検索できるから、わざわざ切り抜きしなくても必要に応じて、選べばいいのだ。

このホットケーキは、ぎんぺいさんの投稿したもの。ほかにも美味しそうなレシピがたくさんある。

●ホットケーキミックス 200g ●卵 1個
●牛乳 100cc ●ヨーグルト 大3
多少粉っぽくても 大丈夫ですが くれぐれも混ぜないように!!
ボテッと落ちる感じです。 ぜひ 挑戦してみてください

実際に作ってみたが、本当にこの厚さになって感激した。 フライパンをあらかじめ熱して、油を引き、弱火にして、ぼたっと落とすと自然に広がる。気泡が沸々とでてきたら裏返す。すべて弱火。

ヨーグルトが入っているせいか、ふんわりと柔らか。バターもメーブルシロップもかけずに、食べてしまった。