二期会名作オペラ祭 『フィガロの結婚』を見てきました

フィガロの結婚は、最初にみたオペラです。新宿区に住んでいたとき、区民のためのオペラ鑑賞があり、上野の東京文化会館で三日連続鑑賞。こちらも二期会でした。 それから何度となく、見ているお気に入りのオペラです。

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今回の宮本亜門演出の 『フィガロの結婚』、2011年に引き続き、拝見しました。進化しているのが小気味よく楽しめました。

 

『フィガロの結婚』は、人間の心の動き、愛と哀しみが、本当にうまく表現されていて、喜劇なのに、哀しみもあふれている。だから、何年たっても、いろいろな演出で、今の人の心に訴えるものがあるのだと思います。

見たのは7/16の部。歌い手さんたちが、揃っていてすばらしかった。オペラはチームワークの芸術、ひとりだけ目立っていてはだめなのです。この日の、アルマヴィーヴァ伯爵 与那城 敬さん、イケメンなのに、スザンナからは冷たくされて、彼女に惹かれているという役をうまく表現しています。 伯爵夫人 増田のり子さん、アリアがすばらしい。こんな一途な妻を放っている夫がひどすぎると、味方したくなります。

スザンナ 髙橋 維さん、お茶目で気がつくチャーミングな女性。みんなをひっぱっています。フィガロ 萩原 潤さん、両親との対面の場が、一番楽しめました。男らしいようで、くよくよするところも面白い。

ケルビーノ 青木エマさん、こんなかわいい少年を乙女たちが愛してしまうのは当然。伯爵は男には興味がなくてよかったですね。ドン・バジリオ 高田正人さん、音楽教師のはずが想定外に活躍して楽しめます。存在感がありました。マルチェリーナ  石井 藍さん、気絶するところがうますぎる。母親の顔への変化がいいです。

みんながひとつになって、すばらしい作品を作り上げていく様子が見えます。音楽だけでない、生の、そして一期一会の楽しみ。 モーツアルトもびっくりでしょう。次回も楽しみです。

配役
アルマヴィーヴァ伯爵   与那城 敬
伯爵夫人          増田のり子
ケルビーノ         青木エマ
フィガロ           萩原 潤
スザンナ          髙橋 維
バルトロ          長谷川 顯
マルチェリーナ      石井 藍
ドン・バジリオ       高田正人
ドン・クルツィオ      升島唯博
アントニオ         畠山 茂
バルバリーナ       全詠玉
花娘1            辰巳真理恵
花娘2            加藤早紀

オペラ全4幕
日本語字幕付き原語(イタリア語)上演
台本:ロレンツォ・ダ・ポンテ
作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

指揮: サッシャ・ゲッツェル
演出: 宮本亜門

会場: 東京文化会館 大ホール
公演日:
2016年7月15日(金) 18:30
16日(土) 14:00
17日(日) 14:00
18日(月・祝) 14:00

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