『地域ではたらく「風の人」という新しい選択』出版記念イベント

法政大学社会学部藤代研究室のゼミ生が、ローカルジャーナリスト田中輝美さんとの共同プロジェクトで『地域ではたらく「風の人」という新しい選択』(田中輝美・藤代裕之研究室、ハーベスト出版)という本を出しました。この出版記念イベントが9/29にあるというので、参加しました。

藤代さんとは、以前からの知り合いで、気骨のあるジャーナリストの一人です。彼の教え子たちがどんな本をまとめたのか、とても興味がありました。そして、もうひとつ、このイベントには、法政大学総長の田中優子さんも私人の立場で参加します。田中優子さんの方は、佐渡つながりで、存じ上げていましたが、ご本人にお会いするのは初めて、二重の意味でわくわくしながら出かけました。

第一部がゼミ生による記事執筆の動機や苦労。第二部が田中輝美さん、田中裕子さんのダブル田中によるトークショー。輝美さん、優子先生と、名前で呼び合って、親しみがわきます。

ゼミ生が司会進行というのも、自主性を重んじるいいやり方だと思います。途中で、藤代さんがつっこみを入れますが、うまくまとまっていたと思いました。

風土という言葉がありますが、これは風の人、土の人を表しているのだと初めて気づきました。風の人は、一定期間、その土地を訪れて、アイディアを出したり、何かをまとめ上げていく。そして、成功するとまた、別の町に出ていくのです。一方、土の人は、そこに土着して、生活を守っていく。新しいものも取り入れて、それを形に作っていく。

過疎化が深刻な島根だからこそ、危機感があって、新しいチャレンジを受け入れたのだと思います。この本に登場する方々は実に多彩で楽しい。地方がもっともっと輝くためには、こういう人たちのネットワークが必要なのだと思いました。

イベントが終わって、幸運にも田中優子さんにご挨拶でき、佐渡の能楽についての話ができました。また、佐渡に帰ったら、話すことがたくさんあります。佐渡でもこういう取り組みが進んでいるはずなのです。そのキーパーソンを見つけて、ネットワークを築くのも、私の仕事なのかもしれません。

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