佐渡能舞台の旅 その1

毎年、佐渡を訪れている。その中でもいちばん大切な行事は、草苅神社の乙祭り9/7に能楽を奉納すること。今年で10年になるということで、神社からは表彰状をもらってしまった。

最初に佐渡に出かけたのは、2003年の夏。NPOの仲間がアースセレブレーションで手伝いをすることになっていた。気になる島だから、ひとりで出かけてもつまらないだろうと、仲間5人と参加した。アースセレブレーションでは、鼓童の演奏も聴き,翌日バスツアー「佐渡再発見の旅」で、3つの能舞台を回った。大膳神社、安養寺、草苅神社。その中で、草苅神社は、宮司とバスツアーの案内人が知合いだったので、中も見せてもらった。美しい能舞台だなあ、と思った。

佐渡には33の能舞台があるという。だが、島内でもそのすべてを回った人はほとんどいなかった。ずっと昔、昭和43年に若井三郎さんという方が、佐渡農業高校に勤務され、佐渡博物館でみせられた、草苅神社の写真に魅せられて、それから佐渡の能舞台を歩いて、調べられ、二冊のご本をお出しになった。「佐渡の能舞台」、「佐渡の能組」である。

草苅神社に魅せられたものが、奇しくも佐渡の能舞台を調査、研究するのは、何かの因縁なのかもしれない。

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