セクターエイティエイトさまから、招待券をいただき、観世会荒磯能に行ってきました。観世能楽堂は、Bunkamuraから少し登った閑静な場所、松濤にあります。
番組は、若手能楽師による、能が二番と狂言という贅沢なもの。「淡路」は、初めてだったので、神楽の音も楽しめました。狂言の「佐渡狐」も初めてみるもの。野村萬斎さんは、さすがに華のある役者ですね。
「杜若」は、昨年の佐渡で奉納能をしたときの演目。何度か見ているので、優雅な舞いを楽しみました。能楽は、やはり、事前の予習が大切。どんな物語なのかをざっと読んでおくと、理解が深まります。伝統芸能というのは、中世から今に伝えられるものだから、それに向き合うには、ちょっぴり努力も必要というわけです。堅苦しく思うことはないから、好きなときに眠ってもいいから、本物をいちどご覧になるといいと思います。
演じる側が創造する役柄の人物と、見ている側が受け取ることのできるイマジネーションが、そんなにずれもなく伝わっていれば、震えるくらいうれしいときもあります。わたし自身、何度か見ていて、いつしか自分が、その登場人物と沿って過ごしていた、いう体験をしています。毎回ではないけれど、そんな時間を共有できたら、すてきですね。
備忘のために載せておきます。
平成25年4月11日 木曜日 13時半から17時まで、観世能楽堂にて
≪仕舞≫
敦盛 関根はな恵
殺生石 木月 宣行
≪能 淡路≫
シテ:尉、伊奘諾尊 坂井 音晴
ツレ:男 髙梨 万里
ワキ:臣下 大日方 寛
アイ:里人 内藤 連
後見 坂井 音重
地頭 山階彌右衛門
笛 藤田 貴寛
小鼓 住駒 匡彦
大鼓 亀井 洋佑
太鼓 林 雄一郎
≪狂言 佐渡狐≫
野村 萬斎
中村 修一
深田 博治
≪能 杜若≫
シテ:杜若ノ精 岡庭 祥大
ワキ:旅僧 御厨 誠吾
後見 上田 公威
地頭 関根 知孝
笛 松田 弘之
小鼓 田邊 恭資
大鼓 原岡 一之
太鼓 大川 典良
附祝言
観世流宗家 観世清和さんのテレビ放送があります。
古典芸能への招待 NHK 4/28 21時から23時 能 「求塚 もとめづか」 です