嫌なときに嫌だと言えるヒント

1. あるサークルの中での出来事

Sさんは、時間をかけてとことん丁寧にやるタイプ。普通の人なら、気づかない盲点も拾い出してくれる。それだけに、何かやると発見と疑問が続出する。

Gさんは、効率主義。多少精度が悪くしても決められた期日までに、ゴリゴリとやっていく。

この二人が同じ仕事を分け合うとどうなるか。Sさんの疑問は何も解決されないまま、次々と仕事が進んでいく。

 

2. なにが問題なのか

Sさんは、高い能力はあるのに、自分の考えをまとめて、整理して、論理的に述べるのが苦手。

『わたしは、こう思う』を相手の立場に置換えて、
『あなたは、○○のとき、どうされますか』と発言するだけでずいぶん違う。

嫌なときは、それを相手に伝えよう。

『疑問が残ったまま、次の仕事に取りかかっても、成果はでません』
『○○と△△が一致しないので、もう少し時間をかけて調べたい』
『○○と△△について、全員で手分けして、調べてもらえませんか』

3. 嫌だと伝える時のヒント
1) 相手に対する敬意を払う
2) 相手のやり方を批判しない
3) 簡潔にまとめて、疑問を伝える
4) 深く調べることで納得の行く成果になる
5) 締切はいつまで延ばせるか、時間はどれだけかけられるのかを聞く

4. 注意すること
1) 相手が上司のときは、それが上司の成果にもなることを強調する
2) 気分屋のひとには、機嫌の良い時に相談する。それ以外はだめ
3) 年配の男性の場合、一度出した結論は、たとえ間違っていても訂正しない人がいるので、相談する時期をよく見きわめること。

内気で話すことが下手だというひとは、原稿を書いて、リハーサルをしよう。家族と練習、あるいは仲良しの同僚などと1、2度おさらいしておく。すると、本番でも怖くない。

嫌なことを嫌だと言うのは、実はとても大切なこと。あらゆる立場で人と付き合うコミュニケーションの一部である。

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