国立能楽堂開場35周年記念公演ということで、出かけてきました。チケットはわずか7分で完売。プラチナチケットになりました。
翁(おきな)は、能でも、狂言でもない別格に扱われる祝言曲。 最初に翁を演じる正式な番組立てを翁付といい、正月初会や祝賀能などに演じられる。翁・千歳・三番叟の3人の歌舞からなり、翁役は白色尉、三番叟役は黒色尉という面をつける。
地謡は橋掛かりに座ります。面箱を持った千歳が登場し、中から表を出して着けて舞います。初めてみた演目で、古式豊かな風情を感じました。
能、井筒は何度かみていますが、今回は宗家のシテ。在原業平の妻である、紀有恒の娘が昔を思い出し舞い、そして、業平のかたみの冠をつけた、水に映る自分の姿をみて、夫のことを思い出すというお話。哀しさや時の移り変わりまで感じられて、夫婦の情愛にジーンとなりました。
《開場35周年記念公演》
翁(おきな) 金剛 永謹(金剛流)
松竹風流(まつたけのふりゅう) 大藏 彌太郎(大蔵流)
能 井筒(いづつ) 物著(ものぎ) 観世 清和(観世流)
能 乱(みだれ) 置壺(おきつぼ) 片山九郎右衛門(観世流)