仕事は忙しい人に頼め

高校の同窓会、50周年の記念誌作成を手伝った。50年間というのは、同窓生が上は85歳くらいから、下は平成元年生まれまでいる。その人たちに、学年事に原稿を依頼して、締切を確認し、原稿のチェック、校正などを5人で担当した。

昨日、この記念誌が出来上ったのだが、気づいたことがある。忙しい、それも超多忙なひとに限って、原稿の精度がいい。文字の直し、意味の不明なことなどがない。

昔から、仕事は忙しい人に頼めという。暇な人は、優先順の付け方にもなれていず、時間配分もそのときの気分によることが多い。それに対して、多忙な人は、 時間のやりくりから、仕事の割り込ませかたまで、心得ている。さらに、人と多く接することで、何をしたら互いに時間の節約になるのかを心得ているのだ。

400字詰めの原稿用紙の中にもドラマがある。固有名詞が微妙に変わる人、表題のない人、また、難しい漢字を使いたがる人など。読み手は普通の、業界ではない人なのだから、平易な日本語が好ましい。後々、保存されるものだから、編集委員は用語チェックまでする。

そんな中でまったく直しの必要ない人がいる。音楽プロジューサーや、作家である。ものを書くのをプロとしている人は本当に無駄がない。そういう意味で、母校の校長先生もきちんとした文章を書いてくださる。

やはり、忙しい人に大切な仕事を頼むのは正解のようだ。頼む前からある程度の仕上がりが予想できるし、それを上回るものが出てくる。だから、その人には仕事が集中してしまうのだろう。

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