「【開館50周年記念特別展】山種コレクション名品選Ⅱ 浮世絵 六大絵師の競演 ―春信・清長・歌麿・写楽・北斎・広重―」ブロガー内覧会

山種美術館は、まだ茅場町にあったときからのお気に入りです。恵比寿に移転して、さらにバージョンアップした気がします。そんな美術館で、今回、ブロガー内覧会が開催されるということで、台風接近かもしれないという中、出かけてきました。
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この内覧会、なんと写真撮影ができます。フラッシュは不可ですが、かなりの接写もありで、それも楽しみでした。日頃から、江戸のくずし字講座を主宰しているので、江戸について関心があります。その当時の風俗や、絵師たちが描く、切り取られた日常というのをふんだんに拝見できて、幸せでした。

歌川広重の描く【東海道五拾三次】はあまりにも有名ですが、今回の展示のその保存状況もたいへんよく、初摺(しょずり)であったと思われます。特に扉がついていて、こちらには、《東海道五十三駅続画 保永堂》と記されています。こんな展示も初めて見ました。
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広重の東海道五拾三次では、【箱根】が一番好きです。険しい山並み、美しい色彩、鮮やかな風景です。 これをじっくりと眺めることができて、幸せでした。
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広重の東海道五拾三次の【原】では、富士山が台紙から突き抜けています。このような展示も初めて見ました。普通はこの部分が隠れてしまっているのですね。
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美人画も充実しています。喜多川歌麿のゆったりとした品の良い、【青楼七小町 鶴屋内 篠原】。当時の髪型もよくわかります。
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こちらが鳥居清長になると、いきなり八頭身のすらりとした姿に描かれます。【社頭の見合】、この着物の柄ゆき、髪型、みているだけで、わくわくしますね。

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こちらの会場には、東洲斎写楽も三枚展示されています。【八代目森田勘弥の駕篭舁鴬の次郎作】、色彩も鮮やかです。
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特に、特別ゲストとして、國學院大学の藤澤紫先生の作品解説がすばらしく、浮世絵の見方の基本および、中級の知識を教わりました。こういうレクチャのあと、再度作品を見ることができて、理解も深まるし、見所もしっかりとわかります。
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浮世絵が西洋の絵画にも大きな影響を与えたという話は知っていますが、
ゴッホが次のような作品を作っています。元になる広重の【名所江戸百景 大はしあたけの夕立】と比べてみると、広重の大はしは、雨が一部交差して、大雨なのに川面は静か。それに対して、ゴッホの水面は波立っています。日本の美意識の違いなのでしょうね。

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会場では、これらの展示に因んだ和菓子が五種類、用意されています。有料ですが、今回は内覧会ということで、わたしたちもお味見させていただきました。
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幸い台風もそれて、充実したプログラムに、満足して帰って来ました。また、機会がありましたら、参加させていただきたいと思います。関係者の方々、ありがとうございました。

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