パリに住む親友が、4月に日本に来ることになりました。今回が二度目ですが、行きたいところは、奈良、京都、そして、青森。
なぜ、青森かというと、そこには三内丸山遺跡という縄文遺跡があります。彼女は考古学者で、専門は中東。日本に来るなら、青森に行きたいと、ずっと願っていたそうです。
メイルのやりとりをして、新幹線のチケット手配、そして、ホテルの予約をしていて気がついたのですが、東京発の新幹線は、新青森止まり。そこから、青森まで、在来線か、特急に乗って、移動しなければなりません。この新青森駅は、北海道の新函館(仮称)まで繋がり、東京から4時間あまりで、北海道までの新幹線が走ることになっているそうです。開業予定は2016年3月。二年足らずです。
さすがに外国人ひとりを旅行させる訳には行かず,こちらも青森は初めてなので、同行することしました。縄文遺跡についても、いくつかサイトを読ませていただきました。幸運なことに、知合いの知合いに学芸員がいることがわかり、事前に彼に連絡して、案内してもらうことになりました。学芸員付きのツアーです。
青森に出かけたのは、4/11から13。4/11の夜間気温は摂氏六度でした。
東京から、新青森までは、はやぶさで三時間あまり。思ったよりも近いです。新青森からは、函館行きの特急に乗って、一駅目が青森です。これは、外国人には、ハードルが高いなあと思いました。
途中、強風のため、岩手まで徐行運転をしたりして、定刻より遅れるのではとドキドキしました。盛岡で大部分の人が降りて、あとは青森までゆったりと過ごせます。空のいろもどこか違いますね。
青森は降りると海が広がっていました。横須賀と非常によく似ています。
駅前にはホテルが並んでいて、とてもコンパクトにまとまっています。バスやタクシーに乗らなくても市内の中心地には歩いて行けます。
Aファクトリー、県内の物産販売所。 ねぶた館。
ホテルに荷物を置くと、美味しいと評判の一八寿司(いっぱちずし)へ向かいました。青森は、海産物の美味しいところです。お寿司屋さんもたくさんありますが、価格はお値打ち。お寿司を食べにまた出かけたいと思いました。
午後は、友人が、青森公立大学の中にある、国際芸術センター青森に行きたいというので、ホテルで調べてもらい、青森市営バスにて約40分「青森公立大学」へと出かけました。なぜ、ここに行くかというと、建物が、安藤忠雄さんの設計だからです。フランス人にとって、安藤さんは親しみがあって、尊敬されているようで、直島を訪れるフランス人もたくさんいます。
わざわざ訪れたのに、展示会は終了していて、模様替えの期間でした。外観は撮影できるとのことで、写真を撮っていると、親切な学芸員の方が、制作棟を案内してくれました。アーティストがここに籠って、作品を仕上げるのです。
案内してくださった方は、きれいな英語を話して、友人もいろいろと質問していました。この日と、翌日だけがここが空いていて、後は見学はできないときいて、幸運にも今日訪れてよかったと思いました。
宿泊棟は、部屋に明かりの設備がなく、月夜を楽しむのか、あるいは、夜も制作に励むのか、不思議な環境です。こちらもすべて安藤忠雄さんの設計でした。ワークショップもよく開かれ、子どもたちも参加するそうです。
庭には、たくさんのフキノトウ。これでスパゲティを作ったりするそうです。贅沢ですね。アートというものは、人の心にしみ入り、そして、豊かな気持ちにされてくれるものです。そのアートが誕生する場というのは、また、特別な思いが籠っているのだと思いました。
青森公立大学、国際芸術センターの空
ここからバスで40分揺られて、青森駅に戻ってきました。ちょうど、夕暮れ時。
青森は空が広いのです。眺めていて、ゆっくりと時間が過ぎるのを感じました。