元サンノゼマーキュリーのコラムニストで、ブロガーの草分けのような存在であるダン・ギルモアが来日し、いくつかの記念イベントが開催されました。その1つに、幸運にも参加することができました。
ダンは6年前にも来日しています。「ブログ 世界を変える個人メディア」という本を出し、アップルストアで講演会。その後、希望する人は懇親会に参加して、ダンとも直接お話をすることができました。
7年前に初めてブログというものに出会い、11月、12月と年末の2ヶ月間、毎日10時間くらい、インターネットを眺めていました。そのとき、先行していたアメリカのビジネスブロガーたちが、みな、この人をリンクしていたので、興味をもったのです。その後、集めた情報を共有するために、ブログセミナを何回も開催しました。
そのダン・ギルモアは、サンノゼにいるので、会いたいと思っていたら、日本で、会うことができたわけです。あれから6年間、時代は、ブログから、twitter、facebookへと進化しています。それにしたがって、ソーシャルメディアという概念もできました。
■情報の民主化
誰でも情報に参加できる。供給する方法もたくさんある。
個人が情報を発信するのは、昔と較べて、信じられないくらい垣根が低くなっています。それだけに、情報の取扱いには、注意が必要です。間違った情報を伝播しないためにも、速報が流れたら、まず疑いの目で接することが大切だといいます。
■何がジャーナリズムなのか
情報を出す側の境界が曖昧になってきているのが、現代といいます。あの南三陸や気仙沼の洪水の様子を写したものは、立派なジャーナリズムになる。つまり、個人が発信しても、それが他の人には取れない真実の映像なら、ジャーナリズムになるということです。もちろん、社会性ということも大切なキーワード。
■受け手も、発信者にもスキルが必要
どこからその情報がでたのか、ブログを書いていなくても、その分野の専門家の発言を探して、確証をとることが必要だと強調します。真実とはいいがたいことは、伝播しない。信じられる人を見つけだす、ここまでの努力が必要だといいます。意識して情報に接することが大切なのでしょうね。
ダンのプレゼンテーションも楽しく、分かりやすい発音や、とても優秀な通訳のおかげで、あっという間の二時間余りでした。今回の本、「あなたがメディア! ソーシャル新時代の情報術」も読みごたえがあります。