いいにくいことを話さなければならないとき

採用するときよりも、解雇するときのほうが何倍も気を使う。相手を喜ばせるのは簡単だが、反対の場合はどうしたらいいのか。

今の時代、いいにくいことを話さなければならないシチュエーションはたくさんあるような気がする。忘備録としてまとめてみよう。

1. 直接相手と話す(メイルや電話やFAXよりも会って話す)
2. 相手と二人だけになれる場所を指定する(つい立ての向こうに人がいるのは不可)
3. 相手の人間性を否定することはいわない。
4. あくまでも業績、会社の経営状態などを飾らず真実のみを語る
5. その上で、このような判断に至ったことを話す
6. それに対する相手のリアクション、意見を聞く
7. 話し合いで代案がでたら、確約はしない
8. 今の代案をさらに上層部と話し合うことを約束する
9. 困ったことがあれば、自分を頼るようにという
10. 同僚には口外しないことをお互いが約束する

外資系に20年以上いると、こういう状況にはお互いに慣れてしまう。呑み込みの良い人だと、いまの時点での最良の条件を聞いて来ることもある。たとえば、こうだ。

1. 退職金の16ヶ月上乗せか、ボーナスはでないが、6月までの好きな時に退社できる
2. 教育プログラムで好きな研修を半年間、会社費用で受けられる。その後は自己都合で退社
3. 次の会社が決まるまで、何度でもカウンセリングを受けることができる。ただし、ボーナスはない。

こういう条件を組み合わせて、退職プログラムを共に考えることで、恨みとか、悪意の感情は消えている。ビジネスライクな米国流もいいかな、と思う時である。

そして、どんな人とも喧嘩せずに別れることができると、その人の評価が上がる仕組みになっているのだ。

 

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