六本木ヒルズのライブラリーメンバを対象に「江戸からまなぶ会」を主宰しているが、最近の定例会は町歩きにしている。本日は「江戸城を歩く」だった。
武道館のある北の丸公園は有名だが、あれは、徳川吉宗の時代、わが子を清水,一橋、田安という御三卿として、江戸城内に住ませた屋敷跡だ。 将軍の家族だから、江戸城内に住むことが許される。
そして、今一般に開放されている東御苑に、その江戸城の石垣や、天守閣跡、松の大廊下跡など、歴史の遺跡が残っている。ここは、大手門、平川門、北桔橋門の三箇所から入場できる。
この東御苑は、皇居造営の一環として、皇居東地区の旧江戸城本丸、二の丸および三の丸一部を皇居付属庭園として整備し、昭和43年10月から宮中行事に支障のない限り一般に開放されている。
公開は九時から五時まで。月、金は休園。入場無料。
行き方は、大手町から大手門をくぐるのが一般的。当時の大名はここから江戸城に登城した。一方平川門は、大奥の女中や、出入りの商人、そして、御三卿の奥方、子息などが通行する。
橋を渡って入り口で入園票をもらい、門をくぐると、そこはもう江戸。振り返ると今のビルディングが並んでいて、その対比がよい。中には、三の丸尚蔵館という美術館もあり、庭園もある。これらはすべて無料。そして、空いている。
都会の中にこんな緑の多い、そして格調の高い、武家風の庭園があるのだ。まだまだ知られていない穴場かもしれない。 園内は手入れが行き届いていて、気持ちがよい。 売店も二箇所ある。菊の御紋入りの名刺入れなど、プレゼントにいいかも。
今回は弱雨だったので、かえって風情があった。アジサイがきれいで、堪能する。天守閣跡に登り、見下ろすと、大手町の方角は霧で煙っていて見えない。いい景色だった。
帰りは北桔橋門から出ると、竹橋がすぐ。そこからさらに北の丸公園を通って九段下まで。ここで昼食をとり、解散する。
江戸を知ることで、今に生きるヒントがたくさんもらえるような気がしている。