12/23 祝日、京都観世会館で行われた、『みやびとひかり能乃会』。昨年に引き続き、今年も参加できました。知り合いの橋本本家の会。今年で34回目だとそうです。
昨年、烏帽子折で、子方を卒業された充基さんが、今年は花月のシテ方。見ているこちらも身内のように気になって、台詞がうまく言えるか、舞は大丈夫かと見ておりましたが、無事勤め上げてよかったです。
京都ならではの会で、謡本片手に年配の方々もたの楽しんでおられました。花月のあとは、天鼓。こちらはご当主の雅夫さん、光史さん父子が前シテ、後シテをつとめあげられ、充実の舞台でした。
王伯役の雅夫さんは、子を失った哀しみと老いた身の上を上手に表現されていて,天鼓役の光史さんは、帝から許されて鼓を打つ喜びを全身で表していて、力強い演技です。能も静かなだけでなく、喜びの表現は飛んだり跳ねたりします。
今回のテーマは、別れ別れになった父と子の再会、あるいは供養。母が子どもを捜して、物狂いになるのは能楽では多く見られますが、花月のように父が僧侶になるのは珍しいこと。佐渡にいる順徳さんと隠岐にいる後鳥羽さんを思い出しました。このふたりの新作能を作りたいです。
終わると外は真っ暗。いつものようにキッシュと サヴァランを買って戻りました。自主講演なので、プログラムに解説まであって、心遣いを感じます。来年もぜひ、この続きを見ようと決めました。