物の値段が下がっている。日本百貨店協会は10月の全国百貨店売上高(既存店ベース)が、前年同月比10.5%減と20カ月連続でマイナスとなったと、発表した。 政府も日本経済が「デフレ状況にある」と公式に宣言した。
どうして、デフレはまずいのか。物の価格が下がって、買い物はしやすくなった。霞ヶ関、銀座で播磨屋はコーヒー,おせんべい無料の、フリーカフェを始めた。 買い物帰りに、喉をうるおし、おせんべいを摘むのが無料という新しいビジネスモデルが始まった。
その一方で、安い物しか売れないなら、企業は利益が十分に確保できず、給与や賞与も上がらなくなる。人件費がかかるからと、新卒採用が凍結される。デフレは、じわじわと日本経済を停滞化させていく。デフレスパイラルに陥るとなかなか抜け出せない。
たとえば、長期の住宅ローンを申し込んだとき、年々、給与が上がるはずだから、だんだん返却が楽になり,繰り上げ返済などの措置も取られた。ところがデフレでは昇給はわずかで、買った人は長年、大きな負担をしいられることになる。
宝飾品なども売れなくなるだろう。高級品は相変わらず売れるのだが、中級以下の商品は価格競争になっている。まあ、お金に余力のある人は、今が買い時である。有名販売サイトでも、この11月はどこも、余分に買ってくださいメイルがすごかった。
どこの企業も必死だと思う。そんな中で、ユニクロが60周年の記念セールを行っているのも、象徴的な出来事だ。 10億円をみなさまに還元しますというコピーもすごい。そんな中、各企業の広報担当たちは、少ない予算とメンバでやりくりして、日々を過ごしているはず。広告部がなくなって、総務やマーケティングの一部に入ったという話も多く聞く。
ものが安く買えると、単純に喜んでばかりいられないのだ。