こんな時代だから、本を読もう。古本の楽しさも合わせて紹介したい

3.11のあと、何もする気になれなくて、芝居も音楽会も、オペラも歌舞伎も自粛していたが、4/30に「フィガロの結婚」を見て、生の音楽ってすばらしいと感動した。そして、DVDで、見損なった新作映画を大人買いしてしまった。

娯楽といえば、読書。昔、六本木ライブラリーの会員になって、半日、本を読んでいたことがあった。家から5分のところに県立図書館があるが、地震以来、一月半閉館していた。今は普通に開いているが、専門書が多くて、文芸書はもともと少ない。

3.11以降、自分の中で、資源も予算も潤沢に使えないという意識が芽生えた。それはどなたも同じだと思う。本に関しても、好きなだけ買うということは、収納という意味からも無理で、だから、図書館で一度読んで、どうしても欲しい本を注文していた。それでも本は少しづつ増えていく。

最近は気になる本を検索して、アマゾンの中古品も利用している。コンディションが良い、書き込みなし、であれば買うようにしている。新書でなければ、読みたくないと思った時代もあった。今は、ご縁があって、うちに来てくれていると思うようにしている。

中古品は驚くほど安い。送料がかかっても、まだ安い。絶版になった本も手に入る。限られた予算の中で、その作家のシリーズものまで揃えられるのはうれしいことだ。

広告の世界の第一人者である、高広伯彦さんが推薦する、ジャックセゲラの「広告に恋した男」もアマゾンで頼んで、連休の間、読んでいた。嘘のように面白いのだ。時代を切り開いた男。映画のシーンのような、場面が連続する。そう、洒落たフランス映画をみているような気分になるのだ。太陽、光、苦悩する男たち。喝采を浴びる人びと。広告主との駆け引き。それは、恋愛のかけひきにも似ている。

広告に恋した男

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