銀座シャネルビル4階で、ココシャネルの写真展が開催されている。
日時 2011年9月4日(日)から9月29日(木) 12:00から20:00 無休・入場無料
『ココシャネル 1962』ダグラス カークランド写真展
これは、ただの写真展ではない。プライベートな時間を公開することのなかったココ・シャネルが、初めてみせた笑顔、 厳しい仕事ぶり、くつろいだ様子、友人との語らいなどが、ドキュメンタリー映画のように描かれている。
この写真を撮った巨匠ダグラス・カークランドは、当時27歳。金髪で誠実な美青年だった。当初、撮影を嫌がったシャネルは、専属モデルを撮影させて、その技術を高く評価し、三週間にわたる撮影を許したという。
この写真展の最初に、これはココの最後の恋、おんなは惚れさせようと願い、二人の間にはプラトニックな愛が流れていたと書かれている。本当に、そう思えるような、油断した、笑顔があふれている。あれは、恋人にだけ見せる笑顔なのだ。
そして、この写真のネガが最近になって、偶然発見され、写真展が開催されることになった、という事実にも、因縁を感じる。1962年のパリの日常生活が、さりげなく登場し、ココシャネルという人間の生き方まで透けて見えてくる。
シャネルビルは、ふだん、縁遠い人も多いと思うが、入口では親切に会場まで案内してくれるし、銀座でパリを体験というのも、粋なものである。ぜひ、足をお運びください。