オンライン・ショップから見た、マーケティングの事例研究

この時代、どこも売り上げを達成するために必死だ。6月に入るとすぐに、会員だけのシークレットセールが始まり、そのあと、期間限定セールが続く。

■前提条件 定価ではモノが売れない時代
では、どんなおまけが有効なのか。テレビショップでは、本製品に必ず小物が付いてくるが、それに相当するものはあるのか。

1. 期間限定で、ポイント5倍、あるいは、ポイント10倍
2. 送料無料、あるいは、送料半額
3. 同梱商品で、送料が無料
4. 期間限定で、訳あり商品を販売、個数が大量になっている
5. セールの日時を予告して、期待させる
6. 一日限りの割引券を発行
7. 一日限りの割引券を翌朝まで9時間延長する
8. ある金額に達すると、次回からはポイント数が増加する
9. 早割料金、イベントの前倒しでお客様を確保
10. コメントを書き込むと、割引やポイントをもらえる

以上のいくつかの組み合わせの形が、主流だ。

■お客様を買う気にさせる
1. すべて買わせる方向に誘導する
2. いつ買ったらお得なのか
3. どのくらい買ったらお得なのか
4. ポイントはどのくらい貯まるのか
5. まとめて購入がお得なのか

すでにお客様は、買う体制になっていて、一番魅力あるプロモーションを選択する。つまり、引き続き、買い続けてもらうには、連続したプロモーションが必要だということ。一度だけでは、モノは売れない。

[事例1]
■割引券は有効か
一日限りと、全品30%オフの割引券を付けて、セールを始めた店は、日付が変わるとすぐに、翌朝10時までセールを延長すると、メイルを送りつけてきた。

これは、予想した売り上げに達しなかったのか、それとも、もともとの戦略だったのか。穿った言い方だが、売り上げが伸びなかったのではと思う。その前に一部の商品で、50%オフを実施し、それが完売になったら、こんどは一日限りのセールを始めている。

50%オフで買えるのだと思ったお客様にとって、30%オフのセールはそれほど魅力的ではなかったはず。これは、順番が逆なのだと思う。

[事例2]
■セールでの割引率の変遷と、購買意識の変化
1. 10%オフ
前々から欲しいと思っていた商品なら購入。たぶん見送る

2. 30%オフ(なぜかこの中間の20%オフはない、インパクトに欠ける)
セールの最後まで残りそうなものはパス。つまり、この時点で全サイズ、全カラーが揃っているものは、買わない。黒や白などの定番になりそうなものは買っておく

3. 50%オフ
自分のサイズに合うものは買う。サイズ直しは高く付くので、ジャストサイズを選ぶ。オンラインショップだと、店頭で売り切れていた色やサイズが復活することが多い。初日の、スタート時に買うのが重要。買ってから、着られる期間を考える。今なら、春物は、色を考えて買う

4. 70%オフ
普段買わないデザイン、色などでも、購入する。この価格で欲しかったものが残っているときは色違いで何着かまとめ買いをする。サイズが大きいものもデザインや着こなしを考えて買ったりする

5. 90%オフ
稀に欲しかったものに出会うことがある。色、素材、サイズなど、この商品が1点だけになったものは、この価格になる。型落ち(今年のものではない)や、サンプルが混ざっている。サイズが合えば幸運な買い物になる

■需要と供給のバランスをみる
もちろん、マーケティングの基本の需要と供給のバランスで価格は決まる。どうしても欲しいものは定価でも買うし、セールまで残っていたら買いたいものもある。お客様がどんなライフスタイルをしているのか、会社にどこまで、オシャレな服を着ていけるのかでも、決まってくる

オンラインショップも数多くあるが、一通り試してみて、やはり心地よいサイトに行き着く。

わたしのお薦めはここ(音が出ます、注意)。写真がきれいだし、購入しなくても気に入った商品をドリームボックスに入れて、日々チェックすることができる。また、チェックした商品が最後の一点になるとワーニングが出るのも親切。サイズのチェックも複数で選択できるし、価格別に並べ替えることもできる。アサヒコムでも紹介していた。

コメントは受け付けていません。